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総合政策部地域づくり支援局地域政策課です。
北海道では、被災地の復興・再生を応援する一環として、一人でも多くの道民に被災地を訪れていただこうと「 東北を心に刻む応援プログラム 」と題した旅行商品の企画・販売を行っています。 先週に続き、「 いわきスタディツアー 」に参加した方の声をご紹介します。
<2日目>
地元いわき市でボランテイア活動をしている NPO法人「ふよう土2100」の里見
さん
に案内をしていただきながら被災地の現場を見てきました。市内には応急仮設住宅が点在していました。仮設住宅の間取りは4畳半の部屋が1つ又は2つしかないそうで、狭すぎて長期間住むには適していないようです。
いわき市の避難指示は1年半で解除となったそうですが、通りすがりにあった小学校はいまだに5分の1の生徒しか戻ってきていないそうです。 いわき市の隣町の楢葉町は避難指示区域となっていましたが、放射能の除去作業(除染)が進み、今年の4月から住民の帰還が可能となるそうです。ただ、アンケート調査では、すぐに帰還したいと思っている人は住民の20%しかいないとのことです。
楢葉町の役場庁舎前には、身体の内部被爆状況を検査するホールボディカウンターを搭載した移動検診車が駐車しており、住民の検査が行われていました。
楢葉町内では、大がかりな除染作業が進められており、放射能を含んだ土や枯葉を入れた黒い袋が多く集められていましたが、最終処分方法はまだ決まっていないそうで、ブルーのシートをかぶせたままとなっていました。
そこからさらに、富岡町へ進みました。富岡町内の避難指示解除準備区域の除染作業はこれからのようで、住民は帰還することもできず震災による壊れた住宅や商店などの多くはそのまま残された状態にあり、まさにゴーストタウンそのものでした。走行中は、作業用のトラックやパトカーとすれ違うことが多くありました。
今は無人の東京電力の原子力PR施設が途中にあり、案内の里見さんは子どもの頃にここで原発の安全性についてみんなで説明を聞いたことがあり、こんな状況になるとは思ってもいなかったと話してくださいました。
いわき市内に戻り、津波で多くの人家や商店街、水産加工場があった久ノ浜海岸に行きました。現在本格的な復旧工事が進められていました。
久ノ浜海岸にあった商店街の方々が近くの小学校の敷地を借りて営業を始めた仮設店舗の浜風商店街を見てきました。札幌に親戚がいるという電気店を営んでいるおばあさんから暖かいコーヒーをごちそうになりながら震災当時のお話を聞くことができました。
以上でスタディツアーは終わりました。親切丁寧な案内をしてくださった里見さんに心から感謝申しあげます。
スタディツアー終了後、 スパリゾートハワイアンズ
へ行きました。 ここも、震災で営業ができなくなり、再開するまでの間フラガールの皆さんは全国を回って公演したそうです。平日にもかかわらず場内は観光客で賑わっており、昼間のポリネシアンレビューを見ましたがさすがに圧巻でした。
<まとめ>
地元の新聞には県内各地域の観測点での放射線の数値が毎日掲載されており、また、案内していただいた里見さんも放射線測定器を携帯していたのをみても、福島県民の放射能に対する意識は高く、原発事故の影響は住民
生活に大きな影響をもたらしていることが分かります。
その中で地震津波による被害と原発による避難を体験した方々が、復興に向けて大変な思いで努力されていることが分かり、たくましい精神力が感じられました。
被災地の復興の状況は新聞やテレビで報道されておりますが、現地に行って初めて分かることも多くあり、被災された方々が安心して暮らせる生活を取り戻すためにはまだまだ時間が掛かることが実感されました。
一日も早い完全復旧・復興をお祈りします。
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