まちがいだらけのマーケティング

まちがいだらけのマーケティング

2003.09.17
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カテゴリ: カテゴリ未分類
ブランドを創るには、企業意志、それとその共有化。
これが必要であるとルールの①と②で話しました。

この①と②。これは必要条件なのです。
これがないとブランドは成立しません。
しかし、これだけでも十分ではないのです。
十分条件が一つ残っています。それがルール③です。

それは、自発性です。

意志があり、それを共有化している。
しかし、その意志に従ってチャレンジしたり、改革を起こしたりする
「自発性」がないと、アウター(消費者)にはそれが伝わりません。

自発的に意志をカタチにしてこそ、ブランドは外へ発信されます。

スカンジナビア航空の元CEOが「真実の瞬間」という本を書いています。
そこに、従業員の自発性が発揮される瞬間が書かれてあります。
彼は、この自発性が発揮される瞬間を「真実の瞬間」と呼び、
この一瞬でブランドは全てを判断されてしまう、
たとえそれまでどんなに素晴らしい広告をやっていようとも、
という説明をしています。

その例として載っているエピソードは以下のようなものです。

あるビジネスマンがホテルに飛行機のチケットを忘れたまま空港に来てしまいました。
チケットなしで乗れる飛行機なんて世界中探してもありません。
彼はダメ元でスカンジナビア航空の人にチケットを忘れたことを告げました。
そしたら、ホテル名を教えることを条件に、仮搭乗券を発券するというのです。
これに驚いた彼。彼はここでスカンジナビア航空の「真実の瞬間」に出会うわけです。
この会社はマニュアル通りに働くために従業員を抱えているのではなく、
顧客に対して最大限のサービスを提供できるように従業員を抱えているのだと。
搭乗時間間際、スカンジナビア航空の従業員は、ホテルまで確認しに行き、
正式な搭乗券を持ってきてくれたといいます。

従業員は、自発的に顧客への最大限のサービスという意志を体現したのです。
ルール①と②がなく、単なる自発性だけならば意味はありません。
①と②があるから、それを自発的に行うことはブランドを創ることに直結するわけです。

従業員はホテル名を聞いたときに、離陸までに確認の手続きが踏めると判断したのでしょう。
そこで、マニュアルを破り、自発的に仮搭乗券を発券したわけです。

著者でもあるCEOはこのエピソードをたいへん誇りに思っておりました。
そしてスカンジナビア航空は、当時(1990年代初頭)のサービスのいい航空会社、世界No.1です。





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Last updated  2003.09.18 01:56:59
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