まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2021.10.14
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あらすじネタバレ感想です.

お姫様と王子様に扮してキスの練習です。

思春期になって異性を意識しはじめると同時に、
自分の容姿のことも気にせざるをえなくなる。

今回のテーマは「容姿の美醜」ってことでしょうか?
エロ教師のキスから汚い便所掃除まで、ほぼエロネタと下ネタでしたが…。

性的なことに関心をもちはじめたアンに対して、
リンド夫人は「叱りつけてムチ打てばいい」と言うけれど、
マシューとマリラは、そういう抑圧的な教育を良しとしません。

思春期の少女をどう見守っていけばいいのか、という微妙な問題です。



原作でも、アンは、
自分の容姿にコンプレックスをもっていて、
赤毛を「にんじん」呼ばわりされたときは、
ギルバートを石板で殴りつけて、長いあいだ絶交します。

しかし、ギルバートの場合は、
ただの異性へ照れ隠しなので、さほどの悪意もなく、
最終的にはアンが美しく成長することで、
その容姿の問題も自然と乗り越えられているように見える。
全体としては、おおらかな物語ですよね。

けれど、
このドラマの場合は、もっともっと深刻です。
孤児院やハモンド家や学校で受ける悪意のある攻撃は、
アンの心に、トラウマになるほどの重い傷を与えている。

マリラが言ったとおり、
「容姿のことなど気にするべきではない」
「そんなことよりもっと大切なことがある」
と考えるべきなのかもしれませんが、

思春期の少女が、
他人からあれほどの仕打ちを受けているのだから、
気にしないわけにもいかないし、
それほど簡単に受け流せるものではありません。

アンが、
平気で人を傷つけるクラスメイトのことを憎み、
コールの繊細さのほうに惹かれていくのも分かります。

第5話は、
他人から理不尽な仕打ちを受けただけでなく、
最後は自業自得でますます容姿がひどくなるというオチ。
まったく救われない。

アンは、この問題をどうやって乗り越えるんでしょうか?

まずは、アン自身が、
自分の容姿を受け入れて愛して、
魅力的に見せるための術を探すべきかもしれません。
実際、コールは、
そばかすだらけのアンをチャーミングだと思ってるかもしれない。



現代ならば、
それこそビリー・アイリッシュみたいに、
自分で髪を緑色に染める人もいます。整形手術をする人もいる。

でも、
現代の女性のほうが選択肢をもっているとはいえ、
本質的には何も変わっていないし、
むしろ、かえって深刻化していると言うべきでしょう。

年齢を問わず、多くの女子が、
あいもかわらず、やっぱり容姿の問題に悩んでいます。
くだらないと言えばくだらないけど、
なかなか答えの出ない問題です。



アンにも正すべきところはあるかもしれません。

とくに、今回は、
アンの醜さとダイアナの美しさが対比されていました。

ダイアナの美しさは、たんに容姿だけのものではない。

たとえば、アンは、
詐欺師に立ち向かったジェリーの勇敢さを湛えて、
彼にキスをしたり、アルファベットを教えたりしてるけど、
おおむねジェリーを上から目線で見下してるのは否めない。

それに対して、ダイアナは、
ジェリーに対しても敬意をもって接していて、
そういうところに人間性と品の良さ、美しさが表れています。

アンは、
ダイアナの美しさを愛して憧れていますが、
いずれジェリーにさえ嫉妬しかねない勢いです(笑)。



もうひとつの別の視点があります。

汚い便所で掃除をさせられているギルバートとセバスチャンの世界。

アンは、
美しいものにばかり心をとらわれて、
自分の髪のことなどを気にしてるけど、
世の中には、もっと苛酷で醜くて汚い現実があります。

ギルバートが直面している最下層社会の現実にくらべれば、
まだしもアンは、比較的美しい世界に住んでいるのですよね。





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最終更新日  2021.10.14 09:20:05
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