まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2022.01.28
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今回は、
いつにもまして現代的な内容。



フランケンシュタインについて語り合う、
ジェリーとダイアナ。

ジェリーは、
短期間のあいだに英語の読み書きを覚え、
小説も読破できるほど上達したのですねっ!すごいっ!!


…と思いきや、


やはり読解力にはまだまだ限界があるようで、
ダイアナとの教養の違いが浮き彫りに(笑)。

そりゃそうだよねえ。



そして、アンとダイアナが、
そのことをめぐって信じられない大喧嘩!!

あなたはジェリーのことを見下しているんだわっ!
そして、きっとわたしのことも見下しているんだわっ!


…と言わんばかりのアン。

ええ~?!
そりゃダイアナへの無理解が過ぎるのでは?
ダイアナの心の広さを誰よりも知ってるのは、
ほかならぬアンだったはずでしょ。

もしかして、
最愛の親友をジェリーに奪われた複雑な気持ちから、
あるいは恋愛経験で先を越された劣等感から、
やり場のない嫉妬心でもぶつけているの?



それはそうと、
女性の尊厳について、
アンが徹夜で書き上げた記事は素晴らしい内容!

女性は独立した人間で男性の付属品ではない。
女性の身体は本人のみに属し、他人が勝手に触れるべきものではない。
女性に拒絶されても無理強いする男性は、
女性が何を求めているか女性本人よりも分かったつもりでいる。
女性は男性と対にならなくても、この世に生まれた時から完成している。


普遍的な真実が抽象的な表現で書かれていて、
特定の事件について書いてあるのでもないし、
特定の個人について書いてあるのでもない。

でも、これを村人たちは、
つい卑近な出来事に結びつけてしまうから、
ただのスキャンダル報道のように受けとめられる。

そもそも、あの時代に、
この記事の内容をまともに理解できる人は少ないのだと思う。



なぜアンは、
これほど優れた記事が書けたのでしょうか?

本人いわく、

私、昔はいつも腹を立ててた。
「女の子は何もできない、役に立たない」とか、
「捨てても、たらい回しにしても構わない」って言われて。
だけど、最近気付いたの。
昔から私は私だった。
今は愛されてるけど、愛されてなかった頃も価値がなかったわけじゃない。
自分の価値を決められるのは自分だけ。他の誰でもない。


…とのこと。

つまり、自分の経験から獲得した哲学なのですね。

でも、
これって経験だけで書ける内容じゃないし、
やっぱり本を読んで教養を身に着けたからこそでしょう。



そんなアンの記事の内容を、
あらためてギルバートが読み直すと、とたんに風向きが変わります。

生徒たちは、アンに駆け寄って団結し、
村人たちを巻き込んだデモ行進にまで発展する。

そして、最後は、
口をしばられた子供たちが
「言論の自由は人権だ!」とのプラカードを掲げ、
村人たちからは拍手喝さいが起こります。

それまで抑圧されていた人々が一気に目覚めたのでしょうか?



この流れは、
シーズン2の最終回に似ていました。

ステイシー先生が、
「進歩的な母親の会」に排斥されたことに対して、
生徒たちが抗議したときですね。

あのときは、
ステイシー先生の進歩的な演説と、
子供たちのジャガイモ発電のパフォーマンスによって、
人々の考えを変えさせようとしたのですが…
結果的にはリンド夫人の采配ですべて決まっちゃった感じ(笑)。
ほかの村人たちは、なにやら付和雷同っぽかった。

正直、今回も、
あのときと同じように、
ややご都合主義というか、予定調和的な感じがしました。

ギルバートに説得された生徒たちも、
デモ行進に随行した村人たちも、
なんだか付和雷同という印象を拭えなかった。




それにしても、

メアリーの追悼記事のときと同様に、
ギルバートの言葉だけが不思議な説得力をもってしまう。

まったく同じことを主張してるのに、
アンが前に立つと、人々の強い抵抗を生むけれど、
ギルバートが前に立つと、なぜか丸く収まってしまう(笑)。

これって、
ギルバートの文才?
タイミングとバランス感覚?
人望と政治力?

それとも、
やっぱり不美人よりイケメンが有利ってこと?



最後の場面では、
評議会側の陰謀で印刷機が盗み出されます。
要するに、言論弾圧ですね。

保守層の、
進歩派への妬みは昔から変わらない。
不都合な言論を抑え込もうとする動きも現代と同じ。

というより、

やはり、これは「現代のドラマ」なのですね。





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最終更新日  2022.01.29 17:12:14
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