まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2024.01.20
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朝ドラ「花子とアン」の総集編を見ました。

本放送はもう10年前!!こわい…(笑)

そのときはあまりちゃんと見てなかったけど、
Netflix/CBCの「アンという名の少女」にも関係するので、
あらためて見てみたかったのよね。

とりあえず総集編だけでも見れてよかった。

少女マンガ風の百合っぽさがあったり、
昼ドラ「真珠夫人」っぽいところがあったり、
人気の朝ドラになった理由がよく分かりました。



脚本を書いた中園ミホは、
村岡花子の人生をいろんな点でアンに重ねたのね。

たとえば、
花子&蓮子 (村岡花子&柳原白蓮) の関係を、
腹心の友だったアン&ダイアナに重ねたり、

花子の出身地である山梨県甲府のブドウの話を、
ワインで酔っぱらうエピソードにつなげたり…。

村岡花子の父は静岡出身の茶商なので、
べつに甲府で葡萄を栽培してたわけじゃありませんが。


ちなみに小説では、
アンがダイアナにワインを飲ませるけど、
ドラマでは逆に、
蓮子が花子にワインを飲ませてましたね。



そして、
「はな」という本名に「子」をつけた史実を、
「ann」に「e」が付くことを望んだ物語に重ねている。

旧姓時代の安中はなが、
ペンネームとして「安中花子」を名乗ったのは、
モンゴメリの小説を翻訳するより前のことだから、
これはある意味、運命的な符合だったといえる。

CBCのドラマが、
あらためて名前の「e」に焦点を当てたのも、
案外、この日本の朝ドラの影響だったかもしれない。

Anne with an E(Eのつくアン)



運命といえば、
父の安中逸平がカナダ・メソジスト派の信徒であり、
そのコネで東洋英和女学校に入学したことが、
花子がモンゴメリの小説と出会うことに結びついている。

おなじクリスチャンでも、この教派でなければ、
村岡花子がモンゴメリの小説に出会うことはなかったでしょう。
モンゴメリの「Anne of Green Gables」は、
まさにカナダの長老派教会の人たちの物語なのだから。



実際、
ドラマを見ていていちばん興味が湧いたのは、
やはり父の安中逸平のことです。

地方の貧しい茶商の娘だったにもかかわらず、
良家の子女が通う東京のミッション校に入学できたのは、
父が熱心なクリスチャンにして社会運動家だったから。

ドラマでは花子だけが単身で上京してましたが
史実では花子が幼いときに一家で上京したらしい。


おそらく娘の文才も父譲りなのでしょう。



左翼活動家だった父とはちがい、
戦時中の花子はやや日和見だったとも言えます。
いわゆる翼賛体制にも協力的だった。

けれど、
じつは「赤毛のアン」の翻訳作業こそが、
1939年~1945年の戦時中におこなわれていた。
その点は重要だろうと思う。

つまり、村岡花子は、
よりによって米英との戦争中に、
ひそかに英語の小説を翻訳してたわけですね。
そして、それが彼女の代表作になった。

この姿勢こそ、政治的だった父に通じている。





柳原白蓮の人生もなかなかに壮絶で、
ドラマではそれを「ロミオとジュリエット」に重ねてました。

しかし、こちらのサイトによると、
http://whiteplum.blog61.fc2.com/blog-entry-3030.html?sp
http://bungeikan.jp/domestic/detail/705/

村岡花子が子供のころから読んでたのは、
むしろ「ロミジュリ」でなく「失楽園」だったらしい!

白蓮と宮崎龍介の駆け落ちのことを考えると、
これまた運命的というかなんというか。

ちなみに昼ドラにもなった菊池寛の「真珠夫人」は、
ほかならぬ「白蓮事件」をモデルにしたとの噂があったものの、
実際には事件より小説のほうが先に書かれていたようです。




なお、
現在の「ブギウギ」に出てくる淡谷のり子も、
竹久夢二とかかわりがあった人ですが、
柳原白蓮も夢二とかかわりがあったらしい。

もともと彼女自身が、
夢二の美人画を具現化したような人ですよね。







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最終更新日  2024.01.31 10:43:50
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