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2004.11.02

●●●スカルズ　髑髏の誓い

(8)

テーマ：レンタル映画(818)

カテゴリ：アメリカ映画

秘密結社。
それがアメリカに実在しても、
今さら誰も驚かないだろう。
2004年大統領選挙における二大候補は
どちらも同じ秘密結社に
属していたという話さえある。

ルーク・マクナマラという青年が
秘密結社「スカル」に選ばれたのは、
家柄や地位よりも能力の人柄にあったようだ。
幼い頃から両親がいない境遇だが、
ボード部での活躍から見られるように影の努力家。
170年以上の長くも存続したその組織からは、
アメリカ大統領をも輩出したという。
組織の未来の指導者候補として選ばれた彼は、
幾つかのテストをソウルメイトとなるケレブと乗り切り、
その腕に髑髏の刻印を刻み込んでいた。
高額の振り込みや、高級車の支給。
スカルズに入会を許されたものたちが
パーテイーにでれば
美貌の女性たちが回りに集う。
組織には著名な判事や上院議員もいる。
ルークの未来は前途洋々のはずだったが。

薄暗い秘密の部屋での儀式は、
長く続いた秘密結社の歴史を感じさせる。
アメリカをカゲで支配する男たちが新人を囲む。
壁にはWARの文字が。

サスペンスの要素を含んではいるが、
アメリカの実体を描くほどの衝撃はない。
端正な顔だちの若い俳優が演じる
青春ドラマにも見える。
ルークはルームメイトの友人の死をきっかけに
「スカル」という組織の恐ろしさを知る。
将来の成功を約束されてはいるが、
組織への忠誠は絶対なのだ。
「スカル」の一員である限り、
友人の死は隠蔽されなければならない。
だが秘密結社のイメージや雰囲気が表現されているが、
その実体に関する描写がどうもアヤフヤなのである。
しかも最後の決闘シーンでは、
総ての黒幕のみが死んでしまう。

ルークを演じるのはジョシュア・ジャクソン
「飛べないアヒル」で主役だった少年である。
アメリカのテレビ番組の人気者のようだ。
この「スカルズ」全米での興行成績はよく、
続編も製作されている。

秘密結社、
存在するのは確実だろうが、
その実体は明らかにされてはいない。
アメリカを裏で支配する組織の全貌など誰も知らない。
だからこそ想像が可能になり、
魅力的な映画の素材になるようである。
主人公は人柄のいい青年、
彼と一緒に中味は明らかにはならないが、
アメリカを、世界を支配する闇の組織の存在を
再確認することができるのである。

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