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2005.03.19

(8)

テーマ：レンタル映画(818)

カテゴリ：アメリカ映画

宇宙船にいるのは、家族とロボットと軍人と、
そして、裏切者がひとり。

地球が滅亡の危機に瀕している。
SF映画で何度も登場する常套句でもある
設定は2058年、地球はいつか本当に、
宇宙に逃れねばならないのか。
それはまた、別の機会のお話として、
この作品は「宇宙家族ロビンソン」はリメイクとある。
人口が増えすぎて植民星を探す旅だったようだ。

父親の科学者ジョンにウィリアム・ハート、
反乱軍の陰謀に加担する密航者ドクター・スミスに、
ゲイリー・オールドマンという配役である。
監督のスティーヴン・ホプキンスは、
プレデターやフレディ（エルム街の悪夢）も演出、
またTVドラマ「24 TWENTY FOUR」の監督でもある。
手堅いSFXに、巨大な宇宙クモなど、
なかなか嬉しい展開をしてくれる。
時空の歪みという難しい題材を用いながら、
「家族」という題材をキチンと描ききっている。
家族を助ける長男と、家族を憎む長男。
それぞれの時空で、彼を育てる「父親」が違う。
それが、クライマックスの核となる。

ロビンソン一家は子供が三人、
つまりは子役が三人いる、映画となる。
達者な演技をする子役が入れば、映画はそちらに目が行くが、
ウィリアム・ハート、ゲイリー・オールドマンら、
作品の手綱はさすがに大人の俳優が握っていた。
だが、長男ウィル、次女ペニーは可愛く、
宇宙に取り残されたというのになかなか逞しい。
繰り返しになるが、手堅いSFXである。
ピンチの演出も観る者を上手く引っ張る。

全く、嬉しい映画である。
派手なSFXではなく、むしろ、手堅いSFX。
映像の大きな感動は記憶に残るが、
大切なものを置き忘れてる作品も少なくない。
未来の物語が指し示す先には、必ず、意味がある。
例え滅びの未来であろうとも、
それは常に、現在の延長線上に存在する。
ジョン・ロビンソンに育てられたウィルは家族を助け、
ドクター・スミスに育てられたウィルは家族を憎む。
どこがどうだととか、細かい点ではなく、
二人の大人の在り方そのものが、
ウィルに及ぼして影響が大きいように見える。
視点のはっきりした作品である。
だからこそ、しっかりとしたSFXが嬉しい。

ロビンソン一家の旅は続く。
地球を救ってくれるのかどうかは、きっと、
その後の彼らに委ねられているのだろう。

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