朝日新聞デジタル 1月28日(水)1時7分配信
「人を殺してみたかった」――。名古屋市内のアパートで女性(77)を殺害した疑いで逮捕された名古屋大学の19歳の女子大学生は、そう話したという。同級生らは「明るい子」と口をそろえるが、大学生とみられる人物は、ツイッターに「『殺してみたい』人は沢山(たくさん)いる」と投稿。事件があったとされる当日は、「ついにやった。」とつぶやいていた。一方、亡くなった女性の知人らは「優しい人だったのに」「信じられない」と悲しみにくれた。
大学生とみられる人物は昨年4月にツイッターを開設。5月12日には「『死にたい』とは思わないけど『死んでみたい』とは考える。『殺したい』人はいないけど『殺してみたい』人は沢山(たくさん)いる。」とつぶやいていた。また、1997年に神戸連続児童殺傷事件を起こした少年(当時)など過去の凶悪事件の犯罪者について取り上げ、「大好き」などと書いた。さらに児童8人が亡くなった2001年6月の大阪教育大付属池田小学校事件の元死刑囚=執行=の誕生日を祝っていたほか、長崎県佐世保市で04年に同級生を殺害したとされる女児に関するメッセージを投稿。また、事件があったとされる昨年12月7日には、「ついにやった。」とツイートしていた。
大学生を知る大学の同級生らは「見た目がボーイッシュで、明るい女の子」と口をそろえる。体育会系の部活動に所属し、精力的に活動していたという。
「親が破綻(はたん)した。家計が苦しい」。昨年9月ごろ、大学生は、部活の先輩の男子学生(19)に悩みを打ち明けていた。大学生について「明るい性格」とする一方、「変わった言動があった。凶悪犯罪の犯人に興味があると冗談交じりに話し掛けられた」と振り返った。
大学生は昨年12月、この男子学生に「大家と(家賃について)交渉しないといけないので、(7日は)部活は休みます」と告げた。その後、「休学が決定しました」「(実家の)東北にいます。次の週には帰れるようにします」とメールで伝えてきた。学生は心配になって何度か電話したが、つながらずに音信不通になっていたという。
■被害者、熱心に布教活動
亡くなった森外茂子さんはキリスト教系の宗教団体の信者で、熱心に布教活動に取り組んでいたという。
近所に住む男性(68)は「穏やかで優しい人。犬を散歩させていると、よく犬をなでてくれた。殺されたなんて信じられない。震えるほど怖い」。男性は森さんに「聖書を読んでみませんか」と誘われたが、「『仏教徒だから』と断るのも心苦しかった」と話していた。
森さんと約20年の付き合いがあるという女性信者(60)は「親切で、聖書についてわからないことがあると熱心に教えてくれた」。昨年12月7日の集会に参加した後、行方がわからなくなり、心配していたという。「森さんは集会に20歳くらいの若い女性を連れてきた。皆さんで歓迎して、女性は『来週も来ます』と話していた。森さんは『素直でいいお嬢さん』と言っていた」と話していた。
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