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森の声@ Re[3]:「体験格差」(子どもの育ちに必要な体験について)(11/04) めげぞうさんへ >これからどうなって行…

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森の声

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2024.12.02
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カテゴリ: カテゴリ未分類
私は、子どもの心と、からだと、知性と、人格と、社会性がバランスよく健全に育つためには、子ども達が「自然」と出会い、「仲間」と出会い、「大人」と出会う必要があると考えています。

この「大人」という言葉の中には、大人が祖先から受け継いできた「言葉」「文化」「様々な知識や技術や考え方」「社会の在り方」などが含まれます。
本来、「教育」は、子どもをその「大人が創り上げ、伝えてきた世界」と出会わせるための方法でもあります。知識を覚えさせ、試験でよい点数を取らせるためのものではありません。

この「大人との出会い」がなければ、いくら自然の中で仲間と遊ばせていても、子どもは古代人状態のまま成長することになってしまうのです。

100年前の子ども達はみんな、今、森の幼稚園でやっているような状態で育っていました。学校から帰ったら仲間と一緒に自然の中で群れて遊んでいました。

そして実際、「今の子ども」と「私が子どもの頃の子ども」を比べても、昔の子の方が明らかに気力も、筋力も、体力もありました。工夫する能力も高かったです。また、ストレスに対する耐性も強かったです。
その体力と気力とストレスに対する耐性があったからすごい勢いで高度経済成長を成し遂げることが出来たのでしょう。

でも、経済成長は成し遂げられましたが、何か大切なものを置き忘れてきてしまったような感じもします。そのつけが今の子ども達の状態に表れているような気がします。
それは「新しいこと」ばかりを求めて、自分たちが祖先から受け継いできた「古いこと」を否定してしまったからなのかもしれません。(日本人は明治維新の時にもこれをやってしまいました。)

仲間と一緒に群れて遊んで育っていても、当然のことながら、「いい子」もいれば「悪い子」もいました。いじめっ子もいれば、いじめられっ子もいました。
学教崩壊はありませんでしたが、暴力沙汰はしょっちゅうありました。うちの中学校ではありませんでしたが、「市内のO中学校では、卒業式の時、先生を便所の裏側に呼んでボコボコにした」という噂話を聞いたこともあります。私の友人もいじめっ子にしょっちゅう殴られていました。
私が「やめろよ」と止めてもなぜかそのいじめっ子は私には手を出さなかったです。
(やられたらやり返しますけどね。当時の私は柔道もやっていたし、筋トレもやっていたので強かったのです。)

そこで必要になるのが、「大人との出会い」なんです。
子どもの心と、からだと、知性と、人格と、社会性がバランスよく健全に育つためには、「自然」や「仲間」と出会うだけでは十分でないのです。そういうものを受け継いだ大人との出会いも必要になるのです。

学生運動が盛んな頃は若者と大人が対立しました。大人から切り離された状態で育った若者が増えて来たからなのでしょう。急激な勢いで「群れて遊ぶ場」も「群れて遊ぶ子」も減りました。
この頃から「子どもは勉強だけしていればいい」と考える人が増えて来たのです。
受験競争も過熱化し、「一緒に遊ぶ仲間」は「勝ち負けを競う競争相手」に変化してしまいました。

そのような流れの結果作られた現代社会では、多くの子ども達が「自然との出会い」も「仲間との出会い」も「大人との出会い」もない状態で育っています。
そして家庭でも学校でも「大人の言うことを素直に聞くよい子」を求められています。
その結果、「学校を卒業した後、どうしていいのか自分で判断できない若者」、「自分の生き方を自分で決めることが出来ない若者」が増えて来ています。

その状態のままお母さんやお父さんになった人もいっぱいいます。そのような人は子育てでも途方に暮れてしまいます。「子どもの普通」、「子どもの当たり前」に戸惑うばかりで対応出来ないのです。そして子育て書やネットに正解を求めて右往左往します。

「自然との出会い」や「仲間との出会い」が消えてしまったことは多くの人が気付き、問題を感じ、何とかしようとしている人もいっぱいいるのですが、「大人との出会い」が消えてしまったことに気付き問題を感じている人は多くないような気がします。

今の子ども達が「リアルな世界で出会っている大人」は、お母さんやお父さんや学校の先生くらいです。近所のおじさんやおばさんとも出会っていません。
さらに、本を読まなくなった子ども達は本を通して「大人の世界」と出会う事もなくなりました。

そんな子ども達が出会っているのは、「youtubeなどのネット回線やテレビなどの画面の向こうにいる大人」ばかりです。しかも、子どもが「自分の趣味や興味で選んだ大人達」ばかりです。
その多くは「普通の大人」ではありません。

でも、それらの「自分とは異なった世界に存在している大人」が今の子ども達にとっての人類代表であり、お手本であり、あこがれなんです。
この状態をどう思いますか?





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Last updated  2024.12.02 09:34:07
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