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2006年12月01日
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テーマ: Jazz(1972)
カテゴリ: A Merry Jazzmas

一年に一度くらいは、世界の平和、人々の幸せ、まわりへの思いやり、、
そんな「愛」に溢れた気持ちをテーマにクリスマスアルバム聴くのも良いではないですかぁ。ほら、照れてないで!ねっ!

Eric Reedは、人気も実力も上り坂といったアメリカのピアニスト。黒人らしく、ゴスペルやR&Bなんていうのが芯にあるけど、マルサリスのバンドのピアノだっただけあり知的で現代的な考え方も持った力強いタッチで躍動感ある演奏を展開します。去年「100 GOLD FINGERS」で聴いたときは、同じ黒人でも歩くだけで「ファンキー&ソウルフル」な大御所たちとはちょっと違った「クール」な感じで、小さなライブハウスで聴きたいな、、っておもっていました。アンコールで弾いたバラードは叙情的で、美しかったです。
その彼のお父様はバプティスト教会の牧師さんで、教会で育ったのだそうです。
エリックは5才の時から教会でゴスペルのピアノを弾き、歌い、、育ったのですね。
そんな彼が創ったクリスマスアルバムは、盛りだくさんで玉手箱のよう。
自分達が心から楽しむことももちろんですが、聴き手の事もいろいろ考えたクリスマスらしい思いやりの精神がたっぷりのアルバムです。

13曲中1曲が彼のオリジナルで、後はクリスマスの定番。5曲にヴォーカルが参加していて、そのうち1曲は彼自身の弾き語りです。ヴァイヴの音色も加えクリスマスらしさも考えてる。しかも、演奏によっては清く正しいインプロジャズでもあります。
度が過ぎると、クリスマスアルバム的には、むむ、、なのですが、、アグレッシヴな演奏でも、きちんとクリスマスに戻ってこられる熱さかな。

1曲目God Rest Ye, Merry Gentlemanはイギリスのキャロルであるこの曲、ジャズメンにかかるとスィンギーなかっこいいインストものになることが多いのですぅ。ここでも、超かっこいい。あのジョージシアリングが選んだヴァイブ奏者Steve Nelson(ホランドのアルバムにもいるテクニシャン)がブルージィーなフレーズを叩き出すと、エリックのクールでメリハリのあるソロが展開される。実にスィンギーな演奏。わぁ、かっこぇぇ。。
そして、2曲目、でた!エリックの弾き語り。ジャズヴォーカルというより、AOR風の甘く優しい声、歌。実にはぁとフルなSanta Claus Is Coming to Town♪時間が止まってしまいそうな程に、、スローテンポで歌い上げ上品に仕上がった自信作。うっとりと、聴き入ってくださ~い。
次はトリオの演奏で、Winter Wonderland。力強いリズム陣とハードドライヴィングな演奏がきけます。Rodney Greenって、巧いです。バースの交換などもある清く正しいジャズの演奏じゃ。
そして、唯一のオリジナル作品Angels in the Snowは、甘さは無いけど、キラキラと輝く和音の連続、、、しっかりしたウォーキングベースの足どりが印象的な1曲。

二人参加の女性ヴォーカルの一人、エモーショナルで、魅惑的な唄い方のPaula Westの1曲目は、おどけたムードのラテンアレンジのSanta Baby。遊び心たっぷりの余裕なお歌。お、、おねぇさまぁ。。って感じ。
スピリチュアルな雰囲気で厳かにソロピアノで奏でるLow, How a Rose E'er Blooming。
お馴染みのThe Christmas Songも明るくラテンアレンジされており、ひと味変わった演奏。
そして、そんな遊び心ある演奏のあとには、アップテンポで走る、走りまくる、、Little Drummer Boy。グルーヴィなピアノはもちろん、当然、フィーチャーされるのはロドニー。Winter Wonderlandと並んで、クリスマスを一瞬忘れる熱い演奏を展開。
オ~マイゴット!
そして、短いけど、Oh Come, All Ye Faithfulはオルガンによる演奏。教会の聖夜のイメージを描いてくれたのかしら。聖夜の教会に思わずトリップ。

2曲続けて登場するのは、もう一人の女性ヴォーカル、Erin Bode。ドラマッチックなピアノイントロからはじまるのは、I Wonder as I Wander。ベースをフィーチャーして、感情をこめて歌い上げますが、彼女自身の歌い方は、Paula Westよりずっとナチュラルで柔らかな雰囲気。お嬢さん系かな。
つづく、What Are You Doing New Year's Eve?もベースとのデュオではじまり、控えめに、、でも、ちょっと眉をしかめながら?(可愛いな)恋人を思うかんじがいいなっ。
Christmas Bluesアルバムの中で、一番ゴスペル色を強く感じた曲、、、6、9に通じる彼のルーツ的な1曲だとおもうのですが、ソロで、たんたんと弾く姿に彼の人生だけでなく、彼らの長い歴史を感じます。
最後は、、ポーラが黙想的に切なく歌い上げるブルースフィーリングたっぷりなAfter the Holidays。深く、、大きな悲しみを呑み込んで、、相手への深い想いが伝わってきます。そして、そこに寄り添うリードのピアノも実に陰影ある演奏で終演。

演奏内容は言うまでもなく、エリックの暖かなはぁとと優雅なピアノに触れられる1枚です。

1.God Rest Ye, Merry Gentleman
2. Santa Claus Is Coming to Town
3. Winter Wonderland
4. Angels in the Snow
5. Santa Baby
6. Low, How a Rose E'er Blooming
7. The Christmas Song
8. Little Drummer Boy
9. Oh Come, All Ye Faithful (Adeste Fideles)
10. I Wonder as I Wander
11. What Are You Doing New Year's Eve?
12. Christmas Blues
13. After the Holidays 

Eric Reed (P,ORG,Vo)
Barak Mori (B) (2,6,9,12,13)
Rodney Green (Ds) (2,6,9,10,12,13)
Steve Nelson (Vib) (1,5,11)
Erin Bode (Vo) (10,11)
Paula West (Vo) (5,13)

2003年にはソロピアノで無くなったお父さまに捧げた、
Mercy and Grace / Eric Reed
というスピリチュアルなアルバムをだしているのです。
以前から欲しかったのですが、この機会に注文しちゃいましたぁ。。(^_^);;
三年、、越しかしら??





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最終更新日  2006年12月01日 18時07分32秒
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