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ララニャン@ あらら あらあらビニールシートが大好きみたい。…

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2024年11月23日
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ぼくもビンカも生まれた惑星の出身ではなかった、というこのアミの重大発言のあと、ぼくたちのおどろきがいったんおさまると、アミはふたたび説明をはじめた。
 「近い将来、きみたちの惑星には、いくつものたいへんなことが起こりはじめるよ……」
 「たいへんなことって、どんなこと?」
 「地質や気象・生物界の大きな変化、そして大異変や疫病、さらに数百万のひとたちが感染して苦しむ新しい病気が生まれる。あるていどの内的純潔さをたもっていればだいじょうぶだけれど……」
 「いったいなにが原因で起こるの?」
 と日を大きく見開いたビンカ。
 「ふたつの要因があるんだ。
 まず第一は科学が自然破壊をひき起こす方向に使われていて、それがとても大きな不均衡を生み出していることなんだ。
 さらには人々の発するマイナスの脳波。これがきみたちの周囲を取りまく心理的エネルギー層にとても危険な状態で蓄積され、地球やキアの住民たちに深刻な影響をあたえている。
 第二の要因は、直接人々には関係していないことで、きみたちの惑星の自然な進化・発展によるものだ」
 ビンカはこのテーマにはほとんど興味がないようだった。
 「で、アミ、わたしはどこの文明世界からきたの?」
 「少しずついこう。まずビンカ、きみのさいしょの質間だけどね、いいかい。
 本来、自然に進んでいくべき惑星の変化の過程というものが、人々のいだく邪悪な行為や感情・思想が原因となって、とてもせわしなく、はやめられているんだよ。人々が宇宙の調和に根ざした生き方をはじめないかぎり、ゆっくりと自然に進むべきこの変化は、ひじょうに暴力的に、破壊的になっていくよ。それでもまだまだ、たくさんのことができるよ。人命がうしなわれるのを最小限にくいとめ、全滅をさけるためにね……」
 「それは世界のおわり……ということ?」
 「あるいははじまりかもしれない。それはきみたちしだいだよ。このさいごの試練を乗り越えられなければ、このまま変わらなければ、それは終末を意味してくる。自滅ということだ。でも、すべて神の望むように生きるようになれば、それはほんとうの天国のはじまりになるよ」
 「あなたがたの力をもってすれば、キアや地球を自滅させないことくらい、なんでもないことでしょうに」
 ビンカは、アミをやや非難するような口調で言った。
 アミはいつものように陽気に答えた。
 「前にも言ったように、未開の文明に集団で公に干渉することは宇宙の法で禁止されている。それは絶対守らなければならない。たとえば、きみたちの学校の上級生が、もしきみたちのかわりに試験を受けてくれるとしたらどう思う?」
 「うわぁ! そうしたら、なにも勉強しなくともよい点数がもらえて……」
 そりゃあすごいとおもったので、大喜びで言った。
 「そんなのインチキよ」
 とビンカはぼくをとがめるように言った。
 アミはつづけた。
 「もし上の学年に進級できたとしても、きみたちは授業の内容を全く理解できないだろう。そうしたら同級生だけではなく、学校全体のじゃま者になるだろう。……そして同時に、正々堂々と自分じしんの努力で勝ち得たんだというプライドもまったく感じられないだろう……」
 「そのとおりだ、アミ」
 とぼくは、少し反省しながら言った。

「もどってきたアミ小さな宇宙人」、エンリケ・バリオス、徳間書店
第6章 ペドゥリートとビンカの使命





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最終更新日  2024年11月23日 07時05分05秒
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