PR
Keyword Search
Comments
夕方、一人で近所まで、散歩がてら買い物にでかけました。
じりじり焦げるような 厳しい日差しも
アスファルトから照り返される熱も 和らぎ、
緑の多い住宅街の小道を やわらかな風が吹き抜けていきます。
まわりを包み込む大気、頬をなでていく風
すべてが体温に近いのか、ぬるく 心地よく感じられます。
まるで胎内にいるみたい・・・
うっとりして目を閉じました。
どこまでが身体で、どこからが外側か
どこまでが私で、どこからが他なのか
壁は消え、境がわからなくなります。
とけて広がり まじりあい そして存在しています。
ゆっくりした歩みは続いています。
交互に足の裏で地面を踏みしめ、リズミカルに蹴りだす
その感覚はリアルに感じますが、ただそれだけ。
頭も思考も私も、そこにはいませんでした。
しばらくして、ふと目を開くと、大通りへ差し掛かるところでした。
体験の余韻は続き、内には静けさが、蒼い海のように広がっていました。
外には、金色に淡いピンクの溶け込んだ、夕焼け空が広がっていました。
「ああ、なんと美しいんだろう・・・」
至福に満ちたため息がこぼれました。
何度、至福のワンネス体験をしても
何度、奇跡のようなシンクロに鳥肌が立っても
いつも仏像のように微笑んでいられるわけではありません。
感情が動くこともあるし、思考やエゴが声を上げることもあります。
それらの体験すべてを、愛しているし、受け入れています。
それら一つ一つのプロセスを、今を
できるだけ見逃さないように見つめ
純粋に味わっています。
そして味わったら、握らず手放します。
今すべきことがあるとしたら、それに尽きるのではないか、とさえ思います。
とはいえ・・・その思いすらも掴まず、流していきます。
この世には、様々な主義主張があり、
物質世界をコントロールしようとする政治経済のみならず
精神世界における教義や宗派・流派も星の数ほど・・・
そして、それぞれが対立したり批判したりを繰り返してきました。
たくさんの痛みが、生み出されてきました。
違いがあるからと、対立しなければならないのでしょうか。
自分の方が正しい、優れていると、証明しなければならないのでしょうか。
これまでは、多くの魂がこのような体験を探求してきました。
違いは、単なる役割の差に過ぎません。
どのような認識・理解で、どのような体験を味わっていくのか。
すべてが大いなる宇宙によって創造された必要なプロセスです。
一つの山を登るのに、どの方面から、どのようなルートで
どれくらい時間をかけて登ろうと、それぞれの選択の自由があります。
いずれも貴重な経験であり、どの道が優れているなどとは言えません。
もし一本道しか認められなければ、この宇宙の多様性は存在しえないでしょう。
違いを受け入れ、認め合える、尊重しあえる・・・
そんな在り方へ、私たちも、社会全体もシフトしていくことでしょう。
それには、まず「そのままの私ではダメだ。理想とは違う。」と否定し続けてきた
エネルギーに気づき、手放していくこと。
そのままの私を受け入れられれば、今このままの状況を受け入れられ、
周りに見えるあらゆる違いを受け入れることができます。
そのときはじめて、愛や調和に満ちた在り方、選択や行動すら
自然と顕れ出てくるのではないでしょうか。
新たなゲームへ 2015.12.30
逃げるな 甘えるな 2015.10.29
起こるべくして起こる 2015.09.17