日本語で話そう

July 28, 2009
XML
カテゴリ: 日本語で話そう
今年のユースフォーラムはちょっと違っていた。

第一部は高校生達の英語による地球温暖化とフェアトレードのスピーチ。アメリカとフランスからの留学生のそれぞれの国の食べ物紹介。

IMG_1036.JPG

    ブレスト(フランス)のガレット。

第二部はそのフェアトレードを勉強するための貿易ゲーム。

テーブルを6っつの国に見立てて製品を売ってお金をもうけるのである。

本来私は見学者だったのだが市のカメラマンをしていた方が写真を撮るから変わってくれと言うので急遽ねずみ国のメンバーとして参加することになった。

IMG_1041.JPGIMG_1049.JPG

最初に封筒が配られその中に入っているものが国によって違うのである。
わが国は1ドル紙幣2枚とA4の紙が5枚だけ。
これでどうやって製品を作ってマーケットで売れと言うのか?

IMG_1042.JPG
IMG_1043.JPG

他を眺めると、なんと鉛筆、はさみ、分度器、定規、コンパスなどを持っているグループがあるではないか。その国はすでにお金もたくさん持っている。
はさみを2本も3本も持っている国もある。

その時点で気づかされた。我がねずみ国は貧困国なのであると。
製品を作る材料(紙)はある。しかし道具は何も無いのだ、それを買うお金はわずかしかない。

そこで行ったことは、商社マン(男の子)が道具がたくさん有るけれど材料が無い国に行って紙一枚とはさみを物々交換で代える。次に鉛筆をお金で買う。
それでも製品は出来ない。一番安い長方形の製品を作るにしても定規が無いのだ。

今度は富んだ国に行って市場で一番高く売れる円の形をした完成品1つを市場に売りに行く前に買ってきた。
それを元にしてコピー商品をたくさん作ったのである。

IMG_1045.JPG


商社マンがそれを持ってマーケットに売りに行く。

IMG_1047.JPG

   マーケットで売ってお金に換える。

もちろんコピー商品だから精密さに欠ける。コンパス無しで円を作ったのだから。
市場では粗悪品ということで買値をたたかれた。それでも得たお金で今度は材料がたくさん有る国に行って材料を買う。
またコピー商品を作る。正確をきさないから大量生産できる。

そうこうしているうちに市場の評価が変わり長方形の形をしていた製品の価格が大暴落する。
定規を使って長方形を正確に作っていた国は製品の価値が下がり、得るお金が少ない。

円を選んで売ってきたわが国の読みは当たった。
しかし所詮コピー製品だから買い叩かれる。それでも売れればいい。お金が入るのだから。国が富んでくる。

IMG_1048.JPG

ゲームの結果

IMG_1051.JPG

さて、30分のゲーム終わって考えたこと。
これでよかったのか。
一生懸命正確なものを誠実に作っている国のコピーを作ってお金を得た。でも技術もお金もなければ仕方ないじゃないか。
粗悪品と知りながらマーケットで売った。でも先進国に追いつくにはまず外貨を溜めなければ何も出来ない。早く富める国にならなければ外国に相手にされない。仕方ないじゃないか。

たったの30分ながら、ちょっぴり心が痛んで、たくさん後を追いかける立場の国の辛さ悲しさをかみ締め、めまぐるしくいろいろなことを学んだ時間だった。

さて、当の高校生達ははどんなことを思いながらゲームをしたのだろうか。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  July 28, 2009 11:46:07 PM
コメント(22) | コメントを書く
[日本語で話そう] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: