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コンクリートには、強度などを表示するのに、「スランプだのワーカビリチー」などの専門用語が存在しますが、素人が聞いたところで、あまり参考になりません。また、たとえ悪質な施工業者がいたとして、わずか、生コン車1車分を特別安価な配合で、発注したところで、かえって、手間がかかってしまい、けして安価にはなりません。そんな心配をするよりも、大切なことは、設計通りに適切な厚さのコンクリートが打ち込まれたか、金属網は敷き込まれたか、下地に採石やテン圧はしたか、などが大切です。ただし、これは、寒冷地や、下地に採石やテン圧を必要としない場所もありますので、いちがいには言い切れませんので、工法を、見積書の段階でチェックをしておく必要があります。見積書に、採石敷き込みの項目があるにもかかわらず、施工時に採石敷きがしてなければ変です。ところで、コンクリートは、硬化速度が温度によって非常に作用されます。真夏で1時間で硬化するコンクリートも、真冬では、1日掛かることもあります。特に、真冬の氷点下での打設は、生コンが凍結するおそれがありますから、中止したほうが賢明です。また、ひび割れの発生しやすい箇所というのは、だいたい決まっています。その箇所などは、前もって職人に聞き、あらかじめ対策を話し合っておきましょう
Jan 31, 2008
庭や外構工事には、コンクリート工事(セメント工事)が付きものです。先日の、土留め工事や、駐車場、アプローチ、などたくさんのセメントや砂、砂利を使用します。コンクリートとは、広義の意味では「砂やセメント骨材等を混ぜ合わせ・・・」と難しくなりますが、私の場合、中身が、セメントと砂だけの場合を「モルタル」と呼び、それに砂利も混ざったものを「コンクリート」と呼んでいます。でも固まってしまっていては、表面上では、それがどちらか分かりません。ただ、施工場所が、駐車場の土間であれば、モルタルである訳はなく、薄い壁面や、タイル目地、石組みの隙間であれば、骨材の砂利が入る隙間がないので、コンクリートである訳はないのです。モルタルセメントには、使う場所や、方法によって、色が混ぜられたり、粒状の発泡スチロールが混ぜられたりした物も専門店で販売されています。個人住宅で、もっとも多く使うコンクリートは、やはり駐車場工事だと思います。コンクリート工事で注意すべき事は、もちろん、強度等が規格内の生コンが打設されたか、ということです。明日はそれについて書きます。
Jan 30, 2008
昨日、土留めについて少し書きましたが、今日はその補足としまして、石組みの土留めの画像を付けておきます。新築の家です。側面は、化粧ブロックで土留めが施してありましたが、正面は少しオシャレにとお勧めしまして、今風(?)の石組みにしてみました。この石は、国産の割には、比較的安価な岐阜県産の石です。地味な色合いが私好みです。
Jan 29, 2008
今日は、「土留め工事」についてです。ドドメは、自分ちの土が、お隣の敷地や、道路に流れ出ないためにします。普通、画像のように、CB(コンクリート・ブロック)を積みます。CB120とは、厚さが12センチのコンクリートの「素地ブロック」ということです。素地のブロックの大きさは、高さが20センチ,幅が40センチですが、実際は、積んだ場合に目地が入りますので、少しこの数字よりも、小さいのです。このブロックも頑丈そうに見えますが、ただ積んだだけでは、強度はありません。CBを積む下地に基礎ベースのコンクリートを打設して、中に鉄筋や、セメントが入ってこそ強度を増します。金額は、1段だけで並べますと基礎工事や、トップの穴の処理代金で、ブロック代金よりも高くつくこともあります。この、コンクリートブロック、つまりCBは、「素地のブロック」のことを言いますが、ブロックは、他にも、「化粧ブロック」と呼ばれる、色つきで、表面に細工がしてあるものも、多く使われています。これらは、CBよりも高価で、デザイン的なので、大変もてはやされていますが、私は、実は、これが個人的に趣味に合いませんがなぜでしょう?土留めの方法に、他には、ブロックを使わず、型枠を組み、生コンを流し込む方法や、石組みで作る方法もありますが。これらは、自由な厚さや、テーパーで作れますから、強度もあり、ブロックよりも、高度な工法ですが、ブロックに比べると金額はかなり掛かります。土留めの高さや、場所にもよりますが、強度、金額面からみますと、やはりCBが一般的に用いられます。この素地のブロックが、外観上、安っぽくて、いやであれば、先ほどの化粧ブロック、もしくは、CBの表面を塗り物で仕上げる方法をとります。この、塗り物で表面を仕上げる場合には、仕上がり時に、目地が浮きでないように、下地処理が必要です。ちなみに、画像の左部分は、塗り壁仕上げのために下地モルタル処理がしてあります。なお、「土留め」は土を留める工事ですから、境界だけとは限りません。花壇に積むレンガも土留めですし、敷地内の高低差のある所の側面は、すべて土留めということになります。
Jan 28, 2008
私の生活エリアである、愛知県の三河地区で売り出される土地の多くは、その大半が新たに、宅地用に田畑を造成したものです。つまり、山を削って造った造成地ではなく、田畑を埋めて造成したものです。さて、この三河地区という所は、瓦やレンガの工場が多くあるところです。つまり、粘土が採掘される地盤なのです。この粘土質の土地は、最悪です。一度雨が降れば、水は容易に地下に染み込みません。よって、地面には水が溜まり「ぬかるみ」ができてしまいます。工事現場であれば、しばしば、車がはまりこんでいる姿を見かけます。だから、水田、つまり稲作が発展した場所なのです。この、田畑を宅地用に造成した場合、地中は、粘土とサク土(田んぼの黒い土)、その上に、埋め立てた土と、3層です。しかも、悪質業者が埋め立てますと、産業廃棄物がサンドイッチされ4層のこともめずらしいことではありません。家や庭が完成してしまえば、地中は見えませんので、どぉーでもいいことですが、できれば、きれいな、土の上で過ごしたいですね。自分の買った土地の履歴を調べることも、楽しくもあり、スリルもあります。これから、土地を探される方は、その辺もよ~く調べて納得のいく買い物をしてください。
Jan 27, 2008
以前、私が懇意にしている、材料業者(主に、輸入石材)より、明治神宮御苑絵画館前で催される、TOKYO DESIGNER'SWEEK2006に来ませんかと、誘いがありました。これは、主に家や家具を中心とした、デザイン関係者のデモンストレーションであり、あまり私には必要がなさそうなので、お断りしました。そこで、私は、その、展示会に出店する材料業者の社長に、出店の趣旨を尋ねてみました。彼の説明によれば、インテリアのデザイナーや建築のデザイナーは、建築物や、家具などのデザイン以外、つまり庭や、エクステリアのデザインがしたくて、「うずうず」している状態のようです。いや、もう多くのデザイナーが手がけています。これは、私がこのブログで取り上げていましように、一般の外構工事や、庭のデザイン(デザイナー)のレベルの低さに共通している内容の話題です。話をもう一歩進めます。つまり、一般建築での庭部分のデザインの遅れは、もちろん、与えられた予算にもありますが、その裏には、目新しい、個性的な材料の発掘や、開発にも責任はありそうです。デザイナー諸君の多くは、新しい材料や、工法を目で見て自分のデザインに取り入れます。彼は、そんなデザイナー諸君に見て頂くための出展のようです。今日の画像は、そんな彼が出品する、球状の石のオブジェです。ちなみに、私も、このような素材を使った庭の設計に携わってみたいものです。
Jan 26, 2008
外構工事での土木工事は、主に、駐車場のコンクリートを打つための「土のスキ取り」や、敷地内の整地、土留め工事などを言います。お客様に、承知しておいていただきたいことの一つに、「土」は、現場に持ち込むよりも、現場から持ち出す方が金額が掛かるという現状です。つまり、「買い求める代金よりも、捨てる代金の方が高く付く」というのが現状です。例えば、車に1車分の、サバ土(マサ土)を購入する場合の金額は、材料屋から現場までの運賃と、サバ土そのもの、の代金です。方や、現場から、余った土(残土)を持ち出す場合には、重機によるスキ取りや、積み込みの作業代金、ともすれば、その重機の搬送代金まで必要になります。また、出た土は、産業廃棄物となり、容易に廃棄するわけにはいかないのです。よって、現場に入れる「土」代金よりも、運び出す「土」の処理代金の方が高く付くのです。他には、同じ1立方メートルの土も、土を降ろす現場が、バケツで運び込む手段以外に方法のない現場と、1輪車で運び込むことのできる現場、ダンプが横付けで降ろすことができる現場では、当然代金が違ってきます。また、土の量は素人目には、1立方メートル(イチリュウベ)がどのくらいかが分かりにくいですが、2トンダンプに約、半分位と考えてください。よって、「4立法メートル(4リュウベ)の土が出ますよ」と言いますと、2トンダンプに2車位の量と考えて下さい。
Jan 24, 2008
外構工事や土木工事の見積書には「水盛り遣り方」という項目があります。「みずもりやりかた」と読みます。これは、地面や、コンクリートの土間に水が溜まらないようにうまく排水できるように、地面に勾配をつけた、「墨だし」をする作業を言います。「墨だし」とは、大工さんなどが使う「墨つぼ」と呼ばれる、ライン引き器によって線を引くことです。また、水盛りとは、以前、「水盛り器」と呼ばれる、水を使うことで水平をだす道具を使っていたからです。(左の画像はその原理説明した図をウエッブからお借りしました)これらの道具は現在でも時々使いますが、今ではほとんど、水盛り器は「レベル」と呼ばれる三脚付き望遠鏡のようなものや、一定の高さを赤外線で読み取り、音で知らせる測量器になりましたし、片や、墨つぼも、「チョークライン」と呼ばれる、チョークの粉の中に糸をくぐらせるタイプのものに変わりました。
Jan 23, 2008
地面は、場所によっては、大きな高低差があったりもしますが、説明としましては、道路とほぼ平らな地面を想定してお話します。最近の住宅は、昭和初期の住宅と比べ、基礎が高く造られています。一般的には、地面(GL)より35~40センチ位高い位置が玄関ポーチの高さのようです。つまり、地面までは、階段で2~3段下りる計算になります。階段は、1段が20センチ以下が望ましい高さです。では、玄関の階段の下まで、道路からフラットで駐車場を作りれば良いのか、と言えば、「NO」です。道路とフラットの地面には、道路の水が入ってきてしまいます。やはり、駐車場の入り口は、道路と同じ高さでも、家側に向けて、5mにつき、15センチ~20センチほど勾配をとるように設計します。つまり、道路、駐車場、建物、と配置される場合には、宅内の庭部分の高さは、最低でも、道路よりは、20センチ以上は高く設定しましょうと言うことです。
Jan 22, 2008
最近、昭和初期に建てられた住宅の立て替えなどでよく仕事が来ます。この中には、「ブロック塀がお隣と共同なので、困りました」という相談が多くあります。既存ブロック塀の手前に自宅用に新しく塀を作るのでは、ブロック塀と、ブロック塀の建っている敷地の半分を放棄したような形になってしまいます。また、自分の都合だけで、「共同の塀を作り直しましょう」とお隣には、言いにくいものです。今から、土地を探す方は注意してくださいね。不動産屋さんは、「デメリットは言わない」のが普通ですからその結果が、新築の家の庭に、苔むした昭和初期のブロック塀が「鎮座まします」現実になってしまいます。こんなこともあります。私の住む町にも、まだまだ、昔からの郷と呼ばれる地区があり、この地区では、「境界杭から、30センチほど離してブロックや、生け垣を作ってください」と、お隣から指示されます。これは、昔ながら、生け垣を剪定する際に、自分ちの敷地内で剪定ができるということのようです。田舎や、古い町では、周りの状況をよく調べて、境界ブロックは積むようにしましょう。
Jan 21, 2008
当たり前ですが、お買いになった土地には、必ず、お隣や、道路との境界が存在します。私はこの愛知県の三河地区での仕事がほとんどですから、大都会や、極端な田舎での境界のマナーについては、あまり知りません。この、三河地区で比較的新しい住宅地では、お隣同士は、境界点より、境界杭の巾ほどの隙間をあけてブロックを積むようにしています。よって、ムダなようですが、両家が境界線にブロックを積む場合、ブロックとブロックの隙間が5センチほどの空いているのが普通です。また、自分ちは、ブロックは積まないからと、駐車場の土間コンクリートを、すでに控えて積んであるお隣のブロックに、接するまで流し込んでは、マナー違反のようです。分かりましたでしょうか?文章では、説明がむつかしいのですが、お互い、境界杭の太さ分は、「何もしないようにしておきましょう」と言うことです。と、言うように、杭の巾だけくらいは、砂利や土にしておいた方が良いマナーのようです。また、境界杭は、まだまだ正確に打ち込まれていない地区も多いです。これをはっきりさせたいと、専門職にお願いしますと、その杭の周りの方達全員の招集になりますし、金額も十万円以上が最低必要になります。この杭は、普通「頭」が十の字になっていますが、そればかりではありませんので注意してください。画像の様に、四角の角を目指し↑が付いた杭も存在します。矢印の先端が境界点ということです。画像の他にもナナメな矢印もあります。その矢印の先端が境界なのです。また、木の杭の場合、杭の頭に、釘を打ち、その釘が正確な位置を示している場合もあります。
Jan 20, 2008
地区によっては、組合をつくり、塀の高さ、や、フェンスの種類などを、取り決めてあるところがあります。諸外国の一部に見られる、美しい町並みは、このような規制を作ることで保たれています。「自分の土地に、どんな物を造ろうと勝手でしょ」の根強い我が日本では、賞賛すべき事です。この組合は、「区画整理組合」などという名称で、市役所の区画整理課などの片隅にデスクを設けてあったり、地区の近くに、プレハブ小屋などを事務所にしたりして、存在します。道路に面した所に、ブロックを1段積むために、20枚ほどの書類が、組合と市役所の両方に提出しなくてはなりません。書類の説明等においては、やたら命令的で、一昔前の役所を思い出します。態度も、やたら横柄ですが、不思議なことに、数字が2桁くらい間違っていても書類の枚数さえあれば通ってしまう、妙な組織です。詳細については、地区ごとで違いがあると思いますが、最後に、図面通りであるか確認に来て終了です。また、そのときに、側溝の蓋や、境杭の破損があれば、書類提出の際に預けた保証料(約10万円なんて所もありました)から差し引かれます。もちろん、保証料のないところもありますし、知らずに工事を終了しても、問い合わせさえない所もあります。ある地区では、家主が、日曜大工で、道路沿いにデッキを作っていたら、書類を出すようクレームをつけられた事もありました。もちろん、自分の土地内にです。ついでに書いておきます。建築予定地と道路の間に歩道が有り、既存の出入り口を変更使用とする場合には、地盤補強工事や、側溝の変更で、もっと複雑になりますし、費用もかかりますので、よく調べてから、取りかかりましょう。
Jan 19, 2008
私は、工事を受注しますと、「近所へ工事の挨拶はされますか」「お清めや日柄を気になさりますか」の二点を必ず訪ねます。おそらく、長い間暮らす拠点になるところです。気持ちよく笑顔で毎日を過ごしていただきたいと思うからです。工事中に、工事車両で、迷惑をかけたりする可能性のある家には、多少離れていても、“石けん”や“タオル”に名刺を付けて、私たちが挨拶に伺うようにしています。土地のお清めについては、「何もされない方」から「神職の方をお呼びしてお祓いをされる方」まで色々です。また、暦で言うところの日柄や風水は、それぞれで考え方も違いますから、あえて、私からは、良い日、悪い日、と言わないようにしています。
Jan 18, 2008
10年前には、庭の工事や外構工事の打ち合わせをするのに、絵、もしくは、会話の説明がほとんどでした。私が、7年ほど前から、パソコンで描いたパース画を提出しますと、珍しがられて大変喜ばれました。同時期に、外構工事用の、CAD(オートキャド)も開発され、相見積もりの際にCADで描いた図面を時々拝見しましたが、CAD で描いたパース画は、決して賞賛できる物では、ありませんでした。(CADとは、設計図面をパソコンで描くソフトのことです)金額もやたら高価なので、私は、つい最近まで、まったく取り入れる気は起きませんでした。所が、昨年、CADの展示会に出向き、そろそろ、手書きパース画も終盤に来たことを思い知らされました。今までの、外構工事用のCADでは、パース画に建築物をうまく描き込めない代物だったので、まったく味気ないパース画しか描けませんでした。建物が無いパース画や、家の基礎だけ有って、外構工事が出来上がっているパース画ほど情けない物はありません。所が、最近のCADでは、建物の外壁材や、ドア、窓など多くの部品が用意されているので、建物も容易に描くことができます。不慣れですが、今日は、最近打ち合わせに使用しましたパースを添付しておきます。もちろん、今日の画像には無い平面図がメインですが、皆さん、こちらのパースを見ながらの打ち合わせになります。
Jan 17, 2008
外構工事の図面が、建築図面と大きく違うのは、地面が“真っ平ら”ではないことです。おそらく建築屋さんからいただいている、配置図を見ますと、図面のどこかに必ずBM±0なる記号があります。このように、一カ所基準の地点を作ることによって、他のあらゆる場所の高さを記入できるわけです。つまり、そこ(ベンチマーク)を0とすると他の所はそこに対して、+300であれば、(300は、300ミリ)つまり30センチ高いということです。またGL+450という記号が、家の建つところにあれば、その位置はベンチマークより45センチ高いということです。このGLというのが、ほとんどの場合、庭の土の高さ(グランドレベル)です。また、当然、道路の側溝の左端と右端でも高さは違います。なぜって?そりゃ、そうでなければ、側溝の水が流れない計算になります。場合によっては、前の道路よりも低い位置に家が建つこともあります。このような場合は、排水は、裏の低い側溝に流れるようになっているはずですが、それが無いと、いつも屋敷は水はけが悪くびしょびしょです。なかなか、目で見たのでは、高さや勾配は分かりにくい物ですので、注意してよく見ておいて下さい。
Jan 16, 2008
庭や外構工事における配置と言えば、大きく分けると“駐車場”“門”“アプローチ”“庭”の配置です。これらをうまく配置しておかないと、使い勝手が悪く、日常に不便さを感じます。つまり、雨の日の事を考えたり、郵便物、お隣との目線、考えれば、思案の材料はキリがないほどあります。また、外構工事の計画で、意外と忘れがちな事は、自転車置き場や、物置、それと、物干し場、などです。特別広いお屋敷を除けば、一般的な一戸建てでは、2台分の駐車場を確保しますと、庭と呼ばれる部分は、ごく限られてしまい、自転車置き場や物置を置くスペースを庭に持ってくるのが現状です。建築計画中には、まだ子供もいなく、奥様も自分専用の車がある生活に慣れていますと、数年後の必需品である、自転車事情は見当もつかないのです。無計画に事をはこびますと、せっかくの美しいマイホームの玄関先がチャリンコで台無しになってしまいます。そんな目でご近所の玄関先も見て研究しておいてください。ちなみに、画像は当店手作りの自転車置き場です。
Jan 15, 2008
今日は、いつもの内容から少し離れます。建築工事では、住宅に比率が大きいですから、やはり、外構工事の計画がお粗末になりがちのようです。お粗末と言いましても、「もっとお金を出しなさい」では、ありませんので誤解の無いようにお願いします。あなたが今後「永く暮らす家」の周囲は、もっと慎重に設計していただいたほうがいいと思います。来店された方の話を聞いてみますと、外構工事の設計者が、「現場に一度も来ていない」、また、その設計者と「家族構成や、自分たちの、趣味の話しもしていない」と聞きます。これでは、良い外構工事が出来るわけはありません。ウッドデッキ1つとってみても、腐りやすい木から、防腐剤たっぷりの、健康に心配な木まであります。また、ブロック1個とってみても、地中に埋まってしまうブロックもありますので、両面に柄の必要のない化粧ブロックもあります。世間で言う「見積もり無料」というのは、「面談無し」の場合だけなのでしょうか?私は、お客様の生活をできる限り把握したいがために、「お客様カード」の記入欄には、猫、犬の同居にチェック欄があります。だって、防腐剤たっぷりのデッキの上で、犬や猫と遊びたくはないでしょ。あなたも、もっと、もっと、外構工事の設計者と話をすべきです。例えば、「私の母親は、大きな車で毎週一度は、私たちの家に遊びに来ると思います」とか、「主人のお父様は、足が不自由です」「夏は週1で、子供たちと庭でバーベQをしたいです」など、などです。きっと親身になって設計してくれる業者もいるはずです。
Jan 14, 2008
今日の記事は、冗談半分で読んでください。私たち工事業者は、完成した時のお施主さんの笑顔がボーナスみたいなものです。「素敵なお庭でお正月が迎えられました」なんて年賀状は最高の喜びです。おそらく、今後、このお宅の前を通るたびに「ご機嫌伺い」に寄ることになってしまいそうです。そして、無料奉仕を多くすることになってしまいます。私は、「良くしてくれるお客様の工事は、儲からない」が、持論です。「雑工事代金」など、請求できて当たり前の作業代金が「これくらいの事はサービスしておきますよ」になりがちです。私は、サービス業に接する場合、なるべく「いい人」でいます。人情として、いい人には、「良くしてあげたい」のが当たり前だと思いますし、絶対、得です。ホテルや、レストランなら尚更です。とかく、そのような場所では、見下されないようにと、偉そうに振る舞いがちです。が、ごく普通の良い人で通し、笑顔プラス、アルファーのサービスを受けた方が得です。外構工事も工事を業者に発注し、見積書通りの工事が進行していた場合には、「いい人」の振りで(だまし通し)、職人さんの無料サービスを受けていた方が、絶対得だと思いますがいかがでしょう?万一、想像と違う内容が進行中であれば、職人さんに問い正すよりも、現場の監督さんに相談したほうが得策です。でも、一時期新聞をにぎやかしていた、リホーム会社のように「だますことを前提」とした会社もありますので、注意は必要ですよね。
Jan 13, 2008
一生の間に何軒も自分の家を建てる方は、ごく希です。よって、当店に来店される方のほとんどは「私、外構工事や、庭の工事の発注は今回が初めてです」と言われます。数年前までは、庭工事の主導権は奥様方が大半をしめていました。ところが、最近では、ご主人様が、家や外観の外構工事の構想を持っていて、打ち合わせに主導権を発揮されています。このご時世、あたりまえといえば、あたりまえの現象でしょうね。以前、こんな事がありました。ガーデニングブーム大盛況の頃です。奥様から持ちかけられた、夢一杯の庭計画を実現させようと、設計、見積もりを繰り返しいざ着工と言うときに、ご主人から「俺はそんな話しは聞いていないし、関心も、まったく無い」の、一言で10日間もかけて打ち合わせした、庭の工事計画が、一瞬にして没になったこともありました。の、ように、我々がいちばん困ってしまうのは、家族の意見が一致していないままでの「見切り発車」です。私たちをお呼びいただく際には、最低でも、「良い案を提案する業者がいたら、庭や外構工事はお願いしよう」と、家族内での意見一致だけは済まして、商談をしてほしいと思います。この後に、全員が納得できる「良い提案」ができるか、できないかは、私たちの「力量」次第です。
Jan 11, 2008
ご存じでしょうか?外構工事は、建築を請け負った業者以外のところに、発注する場合が意外と多いのです。これは、建築業者の大半が、外構工事や、庭の工事を、「まるなげ」で下請けに出していることを、「最近のお客様は知っている」ことが第一の理由でしょう。他には、外構工事においては、入居まで“完成していなくてもかまわない”工事であることに気づいたことなどが原因に一つだと思います。つまり、お客様が直接、外構工事業者に電話するだけで、建築業者に支払われる中間マージン分がお得になることが、目に見えて、明らかだからです。建築と同時に建築業者に外構工事を発注した場合のメリットは、支払う金銭の手間の問題や、入居日にすべて完成できる事、アフターフォローの窓口が一カ所で済むこと、など多くがありますが、それが、代金に乗っかってくる中間マージンで納得できる金額であればいいことです。ただ、ある書物によれば、住居が完成後に、(長い建築期間中には、頼りにしていた営業マンの足はしだいに遠のき、職人さんとは意見が食い違いもでてきて)建築業者に満足している施主は3割以下と書かれていました。そんなわけで、当店に依頼に訪れるお客様から、「外構工事は、今の建築業者以外の所でお願いしたいから相談に来ました」のご意見を聞くことも多々あります。発注されるのは、“あなた”です。どうされるかは、今から、色々と勉強して、比較検討し、決定して下さい。
Jan 10, 2008
見積書の項目には、意味不明な項目も多々あります。例えば、必ず項目に記入のある「水盛り遣り方」など意味がおわかりでしょうか?これは、地面を仕上げる高さの「墨出し作業」の事ですが、このように、専門用語などで分からないことがあれば、遠慮せずに聞きましょう。どの業界も、見積書の書き方に法律で定めた決まりはありません。例えば、一つの穴掘り作業に、A社では、「穴掘り作業一式」○○円と書きます。B社では、同じ工事を「重機代金」○○円「重機損料」○○円「重機オペレーター」○○円「重機回送費」○○円「残土処理代金」○○円などと、5項目に分けて書くことができるのが、見積書の落とし穴です。数社で相見積もりされた方が、当店の見積書を見て「おたくの駐車場のコンクリート打設代金が一番高いですよ」と言われました。他社の見積書を拝見させていただきますと、コンクリート打設に伴う、金属網や、採石、下地の顛圧作業、などが、まったく別の項目に記載されていて、駐車場の土間打ち工事の金額に加算されていなかった。なんてこともありました。見積書は、項目(花壇レンガ工事)1式、○○円として表し、その詳細、つまり、材料が○○円手間賃が○○円と書かれた明細が付けてあると、安心です。また、材料や工事金額が安くても、諸経費が異常に高い会社もありますから注意してください。
Jan 9, 2008
庭や外構工事の設計や見積書の作成は、実は重労働です。打ち合わせ時間プラス図面制作時間だけでも、最低1日はかかります。当然、一回の打ち合わせや、設計図でGOはでません。再度打ち合わせ、設計図の手直し等で、平均3日位はかかります。それで、GOなら救われるのですが、競合各社もあることですから、必ず契約に結びつくわけではありません。一応、私も職人の仲間です。日当2.5万円ほど稼ぐ自信はありますので、ざっと計算しますと、7.5万円かかっている計算です。さて、では、このかかった実費を、お客様に請求できるでしょうか?できるわけはありません。まだ、私の所のような小規模事業所では、給料を払わなくて良い「私一人」がすべて動くことですから、あきらめもできます。では、設計、製図の専門職として従業員を雇用している場合や、外注で図面制作をしている事業所では、このかかった金額をどのようにしているのでしょう?(1) 金額の一部もしくは、全額を、お客様に請求している(2) 設計、見積もりは、無料でしている1の場合は、納得できますが、もんだいは、2の場合です。つまり、専門職の従業員には、それ相当の賃金が支払われていますので、結果、仕事を発注したお客様が、断ったお客様の分を負担している形になるからです。お客様の立場からすれば、「あたりまえでしょ」も、業者の立場からは複雑な心情もあるのです。この設計料無料システムは大手ハウスメーカーが作った悪いシステムの一つだと思いますがいかがでしょう?ちなみに、えらそうな事を書きましたが、当店の現状は「見積もり無料」です。涙。
Jan 8, 2008
さて、以前マンション建築の偽造問題で大変騒がれておりました。あの姉歯事件は想像を絶する規模でしたが、これに類似した事は一般の私たちの日常でも、大なり小なり、有りうることだと、皆さんもお気づきだと思います。いわゆる、「安ければ、悪い品」なのです。外構工事にも、「見てくれが同じ」でも中身が違えば、材料や、工法で、3割くらい値段が変動できますよ。ということです。見積もりの時期に、工事業者の倉庫に、偶然、希望する材料の不良在庫があった場合や、メーカーの特別セール期間中であったりすれば、ラッキーですが、そうそう、うまくはいきません。それでも、ノルマに縛られ、無理やり低価格で、工事を請け負う工事業者は、最終的に、下請けの職人さんに、利益がまったく出ないような金額で発注することになります。職人さんも人の子ですから、利益の出ない現場では、なんとか採算を合わせようと努力、つまり、「手抜きを」するはめになってしまうのです。今の時代、“安さが売り物”は、大変魅力的です。私も100円均一の、店や、回転寿司が大好きですが、事、建築に関しては、今ひとつ慎重に判断されることをお勧めします。
Jan 7, 2008
外構工事は、それぞれの事業所の運営方法で、ずいぶん違う見積もりが出されるようです。大きな展示場や、大勢の営業社員やスタッフを抱えていれば必然的に経費がかかり、工事金額も高くなります。所が、反面エクステリアなどの材料は、大量仕入れができるので、物によって60%OFFなんてことができるのが、大手工事屋です。私どもでも、イベントの際には、問屋さんに協力していただき、我が家の利益ゼロでこの60offのカーポートを売り出すことがありますが、あまり楽しいことではありません。この60%offと言いますのは、実際エクステリアメーカーの定価の設定方法が“少し変”であることも事実です。何はともあれ、工事金額は、「材料費と作業工賃」が基本です。材料は、特別な物でないかぎり、ホームセンターで調べることができます。作業工賃は、一般男性の年収を365で割った金額を1日に計算すればいいことです。ただし、勘違いするといけませんので補足しますが、主婦が休日に、植木市で3千円のハナミズキを自分で購入して、庭に植える作業と比較しないでください。我々は、家とハナミズキの植える場所や景色を考え、お施主様と打ち合わせ後、行きつけの植木屋から、枝ぶりや、根の状態をよく見て木を選びます。掘り出した木は、なるべく短時間に現場に運び、肥料、添え木、剪定、水やり、はたまた、1年間の枯保証、管理の仕方の説明までするのですから、少し高くつくのは必然的です。また、1本だけの場合は、特に割高になってしまうことは説明するまでもないですね。
Jan 6, 2008
今、この地方での、もっとも一般的な外構工事(新築の場合)と言えば、外回りのフェンスと2台分の駐車場、それと門扉にアプローチ、てな、感じが多いです。「いくらくらいかかりますか?」が最初の質問です。が、「千差万別ですから、詳しいお話をうかがうまで、何とも言えません」とお答えしています。私は、当初「建築費の10%くらいが妥当なんじゃないですか」と答えるようにしていました。ところが、これが非常にいいかげんな数字でして、少し反省しているのが現状です。つまり、でかい土地に「こじんまり」とした家を建てている方もいます。また、クローズドタイプ(塀で囲い、門扉も必要)とオープンタイプでは、倍くらい金額に差がでます。お客様が、私どもの所に来店される時期は、建築途中の場合が多いのですが、この時期は、ほとんどの方が、内装や、家具、もろもろに費用が予算をオーバーしている真っ最中の時期です。我々との商談は「難航が当たり前」のような現状になっています。私の見積もり金額に難色を見せるお客様には、「お客様のお車が、2年ほどで消却してしまう金額ですよ」と、何十年も「買い換え無し」で済む、外構工事や庭工事の「安さ」を説明させていただくことにしています。
Jan 5, 2008
ちまたでは、かなり立派な外構工事を見かけることが多々あります。しかし、その外構工事が建物にシックリ馴染んでいるか、というと、???が多いと思いますがいかがでしょう。いかに、お金をかけた立派な外構工事も、建物や環境にとけ込んでいなければ、ワタクシ的には、まったく賞賛することはできないのです。このように偉そうなことを言っております、いやな奴ですが、所詮、お客様のお金で、お客様の土地に細工させていただく仕事ですから、なかなか自分の思いどおりの工事はできないのが、現状と、悩みです。話は変わりますが、以前、ある大手の外構工事業者にデザインを依頼した方が、こんな事を言っていました。「まったくあきれたものだよ、一度も私の家に訪問せずに、図面を描いてきたおったよ」。見せていただいた図面は、立派な外構工事図面でした。所が、その図面のデザインは、発注されたお施主様のアメリカンタイプの家でも、純和風の家にでも取り付けられる、形ばかり立派な図面でした。やはり、家の外回りを設計する者は、建築物を中心に、全体をバランス良く設計するのが使命のような気がします。
Jan 4, 2008
まず、外構工事の現在の一般的状況を説明します。この業界では、エクステリア工事と植木や石の庭工事、それぞれを分けて設計したりする業者の方が多いようですが、この方法は、間違っていると思います。私の言う、外構工事は、「家の外回りの全部」と思って読んでください。さて、はっきり言って、今、外構工事のデザインや設計をする人たちは、ハウスメーカーなどの建築デザイナーと比べて、かなりレベルが低いのが現状です。できれば、建築家が同時にその土地の立地条件を把握してすべてをデザインすべきです。では、今、なぜハウスメーカー等の建築家は、外構工事まで、デザインをしないのでしょう?これは、建物を建てる土地の形状がそれぞれ違う事や、打ち合わせ費用等を算出すると、それだけの労力の割には、外構工事は、お金にならない点にあると思います。読んで下さっている、あなた、「私は、ハウスメーカーさんに全部一緒に発注したから大丈夫ですよ」と、安心しないでください。あなたの家をデザインした設計者が庭も設計して下さった、と勘違いしないでください。ほとんどの場合、外構工事のデザインにおいては、ハウスメーカーの下請けの工務店がまたその下請けの、外構工事屋に発注しているのです。このような場合、ハウスメーカーの営業担当さんと、外構工事のデザイナーさんの間に幾人もの人が入り、わずかな変更だけでも、要望が伝わりにくく、トラブルも多く発生します。おまけに、費用だけが多くかかるのが現状のようです。
Jan 3, 2008
さて、少しお休みをいただきましたが、新年を迎え、再スタートしますので宜しくお願いします。上の段に書いてありますように、私のブログは約3ヶ月で完結します。そして、今日からはトップページに戻りました。「さあ、今から外構工事を」と、考える人は、とても読みやすいと思います。以前に少しでも読んだ方は、そのつもりで頭を整理しながらお読み下さい。さて、私のブログは、そんな、外構工事を計画中の方達に、理想通りの外構工事を完成させるための「予備知識」ページなのです。外構工事とは、「家の顔」と言われるほど、家全体の重要な部分です。よって、外構工事の事を世間では、よく、身にまとう「衣服」や、料理の「器」などに置き換えてその重要性を解説しています。つまり、両者を調和させることで、1+1=2であるものを1+1=3にしようと言うことです。もちろん外構工事の場合は、建物と、門や塀の外構工事を調和させて、よりすばらしい建築物にしようと言うことです。それについて私からのお願いは、外構工事は、家具や自動車のようには容易に取り替えができない代物です。安易な計画でせっかくの「マイホームをダイナシ」にしてしまわないように、知恵をしぼり、良い業者選びをし、良い外構工事を完成させてください。と言うことです。
Jan 2, 2008
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