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今日は何のオペラを聴こうかと迷う時に即座に選択するオペラの一つが プッチーニ 歌劇「ラ・ボエーム」 屋根裏部屋に住むお針子ミミと貧乏な若者の一人詩人ロドルフォ のカップルが中心となって物語が進むが、演出により衣装や 舞台装置は各々のプロダクションで見事に違いが出るのも面白い。 第4幕最後でミミが息を引き取る場面、ロドルフォが「ミミ!ミミ!」と 嘆き絶叫したあとで幕となるのだが、 いつも涙がこぼれる。 まぁ、他の幾つかのシーンでもそうなんだけど(笑) 今日は2002年オーストリア「ブレゲンツ音楽祭」からの公演 ブレゲンツ、ボーデン湖の湖上ステージで夏に上演される音楽祭で 毎年、ウィーン交響楽団が管弦楽を受け持っている。 プッチーニ 歌劇「ラ・ボエーム」全4幕 (ミミ):アレクシア・ブルガリドゥ (ムゼッタ):エレーナ・デ・ラ・メルセド (ロドルフォ):ロランド・ビリャソン (マルチェルロ):リュドヴィク・テジエ (ショナール):トビー・スタフォード・アレン (コルリーネ):マルクス・マルクヴァルト (アルチンドロ):エードリアン・クラーク (ベノア):アンドルー・グリーナン (パルピニョール):ブルクハルト・ウルリヒ ウルフ・シルマー指揮ウィーン交響楽団ほか (演出・美術):リチャード・ジョーンズ&アントニー・マクドナルド ~2002年8月4日オーストリア・ブレゲンツ・ボーデン湖上ステージ~ 今や大スターにのし上がったロランド・ビリャソンがロドルフォ役で出演、 彼のあまりに濃い眉と小柄な体格の割にはドラマティックな歌唱とで 初めて鑑賞した時には強烈な印象だった。 湖上ステージゆえ歌手たちはマイク着用での歌と演技で現代風の衣装と 舞台設定でカラフル且つメルヘン風の若々しい息吹を感じる舞台。 ところでビリャソンのオペラ・デビューは同じ「ラ・ボエーム」の パルピニョール役だったそうな。 第2幕のみの登場で”パルピニョールのおもちゃ屋だよ!”のたった2小節 そして2002年の本公演ではロドルフォの主役で登場、 さらに2005年ザルツブルクでの「椿姫」ではアルフレード役で アンナ・ネトレプコ(ヴィオレッタ)と共にセンセーショナルな デビューを飾り今やその活躍は留まるところ知らず。 一方、ミミ役のブルガリドゥは最近数々の話題を呼んでいるスペインの ヴァレンシア州立歌劇場「トゥーランドット」リュー役を演じるなど ビリャソンに比べると遅咲きの面はあるが着実に活動の幅を広げているのが 個人的には非常に嬉しい。 それとマルチェルロを演じたリュドヴィク・テジエの最近の活躍も。 にほんブログ村
2010年08月16日
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東京芸術劇場(池袋)アマチュア・オケは普段大学生オケを聴くことが多いのですが社会人のアマ・オケの演奏会を聴いてきた。ハモンの名前は以前も耳にしていたが初めて聴く機会を得た。ホールは殆ど満員の入りで人気のオケなのかも知れませんね。演奏は期待以上の出来映えで大満足です。が演奏中にうろちょろしながら写真撮影していた2名のスタッフに集中力を殺がれたのも事実、無料の公開演奏会ならいざしらず無神経さに驚きました。橘 直貴指揮オーケストラ ハモン第21回定期コンサートマスター:松永真由子1・オネゲル 交響曲第3番「典礼風」********** intermission ***********2・R・シュトラウス アルプス交響曲作品64 2009/7/18/14:00 東京芸術劇場大ホール 2-A-27社会人アマチュア・オーケストラの演奏会を聴いてきた。最初に演奏されたオネゲル作品から大編成でコントラバスは11人ヴァイオリンとセカンド・ヴァイオリンが向き合う形の対向配置。「典礼風」の標題がつけられた3楽章からなるオネゲルの作品は生演奏では2回目になりますが、プロオケに勝るとも劣らずの見事な演奏でした、リズム感にさらにキレがあれば言うことなし。休憩後の「アルプス交響曲」、ウィンドマシンやらサンダーマシン、カウベルなどの珍しい楽器にパイプオルガンも加わる巨大編成で舞台狭しと楽員が並ぶ。こちらの曲も生演奏では東響、読響、N響や海外オケで何度も聴いていますがハモンのオケも実に描写力に優れた演奏で特に金管群のパワーには驚き。弦ではヴァイオリン群の合奏にまとまりがあるもののヴィオラ、チェロ群には音に甘さがみられるもののアマチュア活動での演奏と考えたら申し分なしの素晴らしい「アルプス」登山であった。BRAVO!です。「アルプス交響曲」での舞台裏でのバンダ隊15名も見事な演奏で終演後にステージに整列賞賛を受けていました。橘さん指揮のオケ・ハモン 息のあったコンビネーションで今後も期待、楽員ではコンミス&ホルン・トップに特に拍手を贈りたい。
2009年07月18日
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フェスタサマーミューザと銘打った今や名物になった在京オーケストラがこの時期にミューザ川崎シンフォニーホールで集中的に繰り広げるコンサート。今晩は昨日の演奏会、このホールのレジデント・オーケストラである東京交響楽団(ルイゾッティ指揮)のコンサートに続く第二夜、読売日本交響楽団の演奏、このオケの正指揮者である下野竜也さんの指揮でR・シュトラウス作曲「アルプス交響曲」一曲のみのコンサート。実はルイゾッティさんの指揮する東響の演奏会にも非常に興味があったのですが結果的にはチケット購入しても聴きに行けなかった訳で(急な出張が入って関西・中国地方へ)結果、妙な自己満足というか、それでも聴いてみたかったという思いとが交錯しています。さて本日の「アルペン・シンフォニー」下野さん、師匠の故、朝比奈隆さんばりの雄大な表現で正に見事に壮大なアルプス登山を経験させてくれました。遅めのテンポでじっくり曲を練り上げオケも見事に応えました。読響はよくコントロールされた優秀なオケだなと特にここミューザで聴くと実感されます。ミューザのパイプ・オルガンは初めて耳にしましたが絶妙なバランスでホールに鳴り響きました。(奏者の女性にも賛辞を捧げます)16型編成に加えて5本のホルン、4本のワグチュー、同じく4本のトロンボーンなど、更にウィンド・マシーンや雷の音を模したサンダー・マシーンなど様々な楽器(!?)が登場、生演奏ならではの醍醐味を大いに堪能しました。コンサート・レビューは明日の夜にでもアップいたします。
2007年07月26日
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2012年の初オペラ鑑賞はリヒャルト・シュトラウスの 歌劇「ばらの騎士」 R.シュトラウス:楽劇『ばらの騎士』 全3幕 元帥夫人:フェリシティ・ロット(S) レルヒェナウの男爵オックス:クルト・モル(Bs) オクタヴィアン:アンネ・ソフィー・フォン・オッター(Ms) ファニナル:ゴットフリート・ホーニク(Bs) ゾフィー:バーバラ・ボニー(S) マリアンネ:オリヴェラ・ミリャコヴィッチ(S) ヴァルツァッキ:ハインツ・ツェドニク(T) アンニーナ:アンナ・ゴンダ(Ms) 歌手:キース・イカイア=パーディ(T) 元帥夫人の執事:ヴァルデマール・クメント(T) ウィーン国立歌劇場合唱団 ウィーン国立歌劇場管弦楽団 指揮:カルロス・クライバー 美術:ルドルフ・ハインリヒ 衣装:エルニ・クニーペルト 演出:オットー・シェンク 収録:1994年3月23日 ウィーン国立歌劇場 本公演はなんと言ってもクライバーの指揮とウィーン歌劇場のオーケストラの 極上の響きに尽きるのだが、歌手では気品に満ちたマルシャリン(元帥夫人) を演じたフェリシティ・ロットが圧倒的に素晴らしい。 もちろんフォン・オッターやボニーも役に充分にふさわしい活躍を見せている、 なかでも第3幕終盤の3人による重唱は絶品で涙を禁じ得ない。 まさにカルロス・クライバーとウィーン歌劇場との極め付きの公演です。 年初にこのような素晴らしい音楽と演奏を聴くと 今年も元気で仕事と音楽に生きていきたいと思いを新たにします。 いつもありがとうございます。♪
2012年01月03日
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NHK交響楽団第1704回定期公演 組曲“3つのオレンジへの恋”作品33a プロコフィエフ作曲 ピアノ協奏曲第2番ト短調作品16 プロコフィエフ作曲 ”ヴォカリーズ” ラフマニノフ作曲 (ゾルターン・コチシュ編曲) (ピアノ)アレクサンダー・ガヴリリュク 交響詩“大洋の女神”作品73 シベリウス作曲 交響曲第7番ハ長調作品105 シベリウス作曲 (管弦楽)NHK交響楽団 (指揮)ウラディーミル・アシュケナージ ~2011年6月3日NHKホールで収録~ N響の前音楽監督のアシュケナージさん一年ぶりのN響定期登場、 プログラム最初のプロコフィエフの喜歌劇「3つのオレンジへの恋」 組曲の演奏からアシュケナージ&N響コンビは快調な出だしで 20代若手テクニシャンのガヴリリュクのピアノでの2番協奏曲、 そして後半はシベリウスの後期のニ作品と玄人好みのプログラムを いずれも手堅くまとめたアシュケナージの指揮にまずはBRAVO! 決して格好の良い指揮振りではないが 何よりN響との相性がいいのだろう。 そして 非常にまとまりのある響きをかもし出す最近のN響の演奏、 特に管楽器群の(世代交代もあるのだろうが)安定した音色は 最近のいくつかの定期演奏会を聴くたびに実感する。 3つのオレンジのシャープな切れ味の演奏、 ガヴリリュクとの一体感を保ちながらファンタジーを感じさせる演奏、 後半のプログラムでの シベリウスのとりわけ交響曲第7番の密度の濃い演奏はどうだろう、 終楽部での重厚な金管のコラールを経ての鮮やかなフィナーレは 10年前のブロムシュテットが指揮した演奏以来の感動だった。 ガヴリリュクのピアノは超絶的な技巧はもちろんだがポエムを併せ持つ 今どきの若手の中では稀有な存在、 今年27歳のこれからの活動が大いに楽しみなピアニストである。 アシュケナージと同じウクライナ出身。 いつもありがとうございます。♪
2011年08月14日
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