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2007.02.21
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高田崇史『QED 河童伝説』
~講談社ノベルス、2007年~

 QEDシリーズ最新刊です。シリーズ13作目のようですね。
 いつものような感想も書きにくいので、つらつらと。
 神山禮子さんが務める病院に営業に訪れていたMR―安岡良一さんの周辺の人物が次々と殺されていきます。まずは、その弟の昭二さん。河童が住むという伝説のある強羅川の川辺で発見された彼の死体は、左手が切断されていました。
次に殺された良一さんは、左腕を切断されていました。
 一方、棚旗奈々さんたちは、福島県へと旅行にでかけます。前回の平将門に関連する神事、相馬野馬追祭を見に行くのです。今回の話題は、将門に関連する話もときどきまぜられるものの、メインは河童。もともと、安岡昭二さんの事件から、河童を連想していた奈々さんたちですが、桑原さんもたまたま岩手県まで出かけることになり、遠野の河童と呼ばれる好事家のもとを訪れます。
 河童を示す数多くの名称、河童の性質、形態、すべてがつながっていくのは鮮やかで、例によって朝廷のあり方、さらには「人」のありかたに悲しい気持ちにもなってしまいました。
 今回は、祭りの意味に関する話が特に興味深かったです。

 神山禮子さんに、「毒薬師」の御名方史紋さんも登場します。御名方さんはこれからも登場するように思われますが、神山さんはいつまで登場するのでしょうか。まだ、彼女に関して語られていないことがあったかどうか…。
 今回は、殺人事件と河童にまつわる謎の解明は、それほどからめられていないように思います。歴史上(あるいは民俗)の謎と殺人事件をからめるのは、シリーズ初期のが鮮やかだったかなぁと思いますが、今回はテーマが河童ということもあり、興味深く読みました。





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Last updated  2007.02.21 13:06:32
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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