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2007.05.13
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森博嗣『イナイXイナイ』
~講談社ノベルス、2007年~

 森さんの新シリーズ・Xシリーズ第一弾です。まずは、内容紹介を。

 美術品鑑定・調査・探偵を仕事とする、椙田泰男事務所に、ときどき留守番している真鍋瞬市と、最近椙田の助手(秘書?)として雇われた小川令子は、ある資産家―佐竹家で起こる事件に巻き込まれることになる。
 佐竹家の主が亡くなり、椙田は遺産である美術品の鑑定を依頼されていた。実際の仕事は助手の二人がすることになるのだが、真鍋が留守番しているとき、佐竹家の一人、千鶴が訪れる。幼い頃に死んだとされているが、生きている兄を捜してほしい、というのだった。
 まずは、美術品の鑑定で佐竹家を訪れた真鍋と小川だが、その日、事件が起こる。小川が一人で、千鶴のいう兄がいる可能性のある地下室を探しているとき、悲鳴が聞こえた。佐竹家の調査に関わり始めた頃に知り合った、探偵の鷹知祐一朗も近くに居合わせたため、二人で悲鳴のした方―地下へ降りると、亡き佐竹の後妻が倒れていた。奥にある地下牢には、二人の人間が倒れていた。千鶴と、双子の妹・千春である。千春は、首をしめられた上に、剃刀で首を切られていた。

 今回も、Gシリーズ同様、1段組だったので、さくさく読めました。
 さて、新シリーズとなると探偵役が気になるところです。以下、上記の内容紹介以上の予備知識なく本書を読みたい方はご注意ください(これは、あらゆる書評・紹介の記事に言えると思いますが…)。
 このシリーズでは、どこか淡泊な真鍋さんが探偵役ですね。それなりによくしゃべる海月さん…というのもしっくりこないですね。いままでのシリーズの誰かにたとえてみたかったのですが、無理でした(そのエネルギーを省こうとしているともいえます)。とまれ、さらに、鷹知さんが補佐役というか、同じような真相にたどりつく人物だというか。海月さんと犀川先生を連想しましたが、そこもやっぱりニュアンスが違うのですが…。
 …で、新シリーズですが、いままでのシリーズとリンクしているようです。<反転> 西之園さんは、先生になっていますね。そして、椙田さんは西之園さんと知り合いらしい。 <ここまで>。こうなると、やはりいままでの作品を読み返したくなってきます。私事ですが、『φは壊れたね』まで、私は日記記事のかたちで感想を書いていないので、その意味でも読み返そうかなぁと思っていたところでした。機会があれば、ゆっくりでも、再読していこうと思います。





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Last updated  2007.05.13 06:56:29
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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