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2007.10.01
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佐藤友哉『世界の終わりの終わり』
~角川書店、2007年~

 佐藤友哉さんの長編です。
 講談社からデビューを果たし、作家になる「夢」がかなったものの、6作ほど発表した作品が売れず、事実上クビを宣告された「僕」が主人公です。
 7歳のときに、事故で死んだ妹。脳内妹としてその妹を相談相手とし、同じく脳内の存在である影とケンカしつつ、僕はなんとか作家として復帰したいと考えます。
 妹が列車にひかれて死亡したため、線路に恐怖を覚え、線路で囲まれた北海道のある町から出ることのできなかった僕は、東京に出て、復讐小説を完成させようと決意します。

 …と、前半のあらすじはこんな感じです。僕の名前がまったく出てこないこと、講談社から、賞金も何もでない賞を受賞してデビューしたこと、重版童貞なんて言葉が出てくることなどなど、これはいわゆる私小説なのかと思ったのですが、フィクションの部分もあるようで。ご自身が主人公のモデルではあろうと思うのですが。
 しかしなんというか、19歳で夢をかなえ、21歳で「世界の終わり」と言っている主人公を見ると、なんだかなぁと思ってしまいました。

 『1000の小説とバックベアード』もそうでしたが、小説あるいは小説家のあり方を語るような作品ですね。
 作中、やたらと講談社が出ていますが、本書は角川書店から出るのに大丈夫なのかと、いらんことを考えてしまいました。





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Last updated  2007.10.01 07:09:02
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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