のぽねこミステリ館

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2009.06.19
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竹内海南江『ムーン』
~角川文庫、1992年~

「世界ふしぎ発見」のミステリーハンターとしておなじみ、竹内海南江さんの最初の長編作品です。

 主人公は、本当は寂しいのに素直になれず、強がってしまうまりもさんです。
 ある夜、お酒に酔ってふらふらと帰路についていた彼女は、月や電柱に文句を言いながら、ふと足音に気付きます。自分の足音が、タン。後ろからタンタン。足音のリズムを楽しみながら歩く彼女に、後ろの人物が声をかけます。まだ5歳くらいで、うさぎの耳の帽子をつけた男の子。うさぎとの、それが出会いでした。
 うさぎはまりもさんと一緒に過ごすようになります。少しずつ、心が優しくなるようなまりもさん。そして二人は、いつの間にか不思議な島へとたどり着くのでした。多かれ少なかれ心に傷や悲しみを負った動物たちが集まるその島のカフェで、二人は働くようになります。

 優しい文体で語られるファンタジーです。
 私自身はなるたけ無理はしないように生活しているつもりですが、疲れもあるのでしょうか、(もちろんもともとものすごく涙もろいですが)読みながら涙腺がゆるむことがしばしばでした。
 不思議な少年との出会い。不思議な島での生活。そんな不思議な世界が描かれる中、まりもさんがあるお店でグラスを投げるシーンが、なんだかとても印象に残っています。

(2009/06/14読了)





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Last updated  2009.06.19 06:46:22
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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