のぽねこミステリ館

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2013.10.26
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~講談社、2013年~


 ついに!御手洗潔シリーズの最新刊です。
 ときは1993年夏、御手洗さんと石岡さんが日本で一緒に動き回って解決した、最後の事件ということになります(…と石岡さんは書いているのですが、時系列的には、その後10月に 『最後の一球』 があるかと思います。スケールは段違いですが)。

 瀬戸内海の小さな島に、死語数日経過した死体が浮かぶという話から、御手洗さんと石岡さんの調査は始まります。島で亡くなっている人はおらず、島周辺で自殺したという話も聞かない、と依頼者の女性は語ります。
 解決の鍵を求めて、御手洗さんたちは広島県福山市へ向かいます。そして、事件は思わぬ様相を帯びていくこととなります。

 久々の御手洗シリーズですが、もはや謎解き自体に重点は置かれていません。石岡さんの一人称ではなく、事件の関係者を中心においた三人称スタイルで描かれる章も多く、むしろサスペンスというか、人生模様というか、そちらにも重点が置かれています。そして、犯人との手に汗握る戦いを、どきどきしながら楽しみました。
 一方、瀬戸内海の覇者にまつわる歴史の謎も、同時に解かれていきます。
 本書には登場しませんが、同じく瀬戸内海に近いまちに住んでいるので、瀬戸内海はとても身近な舞台で、そこも面白かったです。
 というんで(?)、謎解きの面白さを期待していると、ちょっと方向は違ってしまっていますが、御手洗さんの活躍をわくわくしながら楽しめる一冊でした。





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Last updated  2013.10.26 15:56:56
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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