ぶるどっぐロンディ＆にゃんこの部屋

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たまには本格的に（でも少々手を抜いて）クッキング～♬

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March 29, 2008

母から貰ったもの・有形無形を問わず一杯あります。

大きな家の一人娘（姉は結核で他界）兄と二人　何不自由なく育ち
夏には海へとお寺に一ヶ月・泳ぎも達者・踊りは赤堀流の名手だった。
姉（私には伯母にあたる）が他界後　伯母の許婚が母に回って来て！
昔は　そう言う例が良くあったそうですが虫唾が走るくらい嫌・・
母はその男から逃れて父の元に飛び込んだ。ら！其処は別世界だった。
実家からは三日後に母が飛び込んだ父の家の前の路上にドッカーンっと
箪笥　長持ち其々七棹がある日届けられたと言う。近所の人達吃驚仰天。

お手伝いさんも居なければ何もかも母がやって当たり前の別世界。
実家を飛び出た手前　戻るに戻れず・・実家方面に向かう電車の音を
聞くと柱にしがみ付いて声を殺して泣いたと言う。

実母（私の祖母）が隠れて逢いに来て母の指10本に指輪を30個以上
はめて泣いて帰ったけれど。その指輪総てを姑と小姑に差し出した母。
物欲も無く思い切りはスッパリと飛びっきり良かった母です。
舅　姑を見送った後　母はやっと自分の自由時間を持てる様に。

そして6人の子供に恵まれ3番目と6番目が娘。兄貴4個！（え？4個で良いの！）
どう言う訳か　我が家には昔から必ず何処かの知らないオジサンが居て
一人や二人じゃ無く多い時は離れの六畳三間続きの部屋に4人とか・・
幼い私は不思議がって聞いたものです。「母さん　どなたなのぉ～？」

母は笑って「オジサンよ」とだけ。お手伝いさんが耳元で
「イソウロウって言うんだよ」と教えて呉れ其れが名前だと思い
太郎さんじゃ無いんだな　いそうろうって名前なんだな　よし！
「いそうろうおじちゃーん！ご飯のお時間よ～～！」
離れに向かって大きな声出して母に叱られた記憶がある。
居候の意味が判ったのは小学校へ入ってから。
あのオジサン達は今どうしているんだろうと今でも時々思う。
そして誰だったのか？と。。

ご近所で困っているお家があると聞けば日が暮れてからそっと人目に
つかない様に届け物をしてた母。

戦後　学校で未だ学用品が満足に買えない家庭も多かった頃　母は突然
思いついた！「学校で廃品回収」を全国で一番最初に行ったのは母でした。
我が家が困っていない分　人様の事を放って置けなかったのでしょう
地元の新聞に姉さん被りの母が写ってたのをうっすら記憶してる

夏になれば学校からの臨海学校・PTA副会長だった母は他の役員さん達が
ゾロリと着物姿で参加する中　今で言うロングスカートに半袖のシャツ。
当時　そんなのを売っていなかった筈なのでアレは母の手製でしたね。
美人の母の男の様な格好を他の役員は笑っていましたが母は平然。
少し高台に立ったまま泳いでいる子供達をくまなく見守っていました。

ある時　何かが母に知らせたのでしょう。　母が突然叫びました。
「校長！直ぐに子供達を全員陸に上げて下さい！」良く通る声でした。
何が起きたか　起きるのか不明のまま私も含めて全員が陸に上がった。
其の１分後に凄く大きな土用波が来た！幸い我々全員は無事でした。

2km離れた浜辺で泳いでいた他校の子供達から被害者が出たと知ったのは
翌日の新聞でした。母の娘時代の海を侮ってはならぬという多くの経験が
私を含む子供達の命を救った。母さん　あなたは本当に凄い人でした。
命を救ったんだもの。校長の感極まった泣き顔が今でも忘れられない。
母を笑っていた他の役員達も皆　母に脱帽でした。
「臨海学校と言う場所は役員の慰労会とは違う・責任が有るのだから」
その場　その場で母の行動は極めて冷静沈着でした。

宿に帰れば　即　上品な浴衣に着替えて涼しい顔していました。
　　　　　　まぶしかった母・自慢の母でした。

なのに　何故　私はコンナにおっちょこちょいなのかなぁ・・？
　　明日につづく・・え？続かなくても良いって？あはは！
　　　じゃあ　読み飛ばして下さい～？

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