おしゃれ手紙

2022.11.26
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カテゴリ: 父の麦わら帽子

その頃、私の家には柿の木が無かった。
野菜を植えて、収穫が過ぎたら違う野菜の種を蒔き・・・と次から次に野菜を植えていた。
一年で一回収穫するだけの柿の木を少ない畑に植えるわけにはいかないのだった。

だから柿の実が色づく頃には、同級生の子で柿の木がある家が羨ましくて仕方が無かった。
よく遊びに行っていた近所の家では、渋柿で干し柿を作っていた。
縄に皮を向いた柿を挟んで軒から吊るすので吊るし柿とよんでいた。
こうして太陽に当てると、渋柿も甘くなり保存できる。

剥いた柿の皮は、筵(むしろ)に並べていた。
この皮も甘くなり、子どもたちは喜んで食べていた。
私もほんのりと甘くなった皮をもらって食べた。
 今年、うちの近くにある夫の実家では柿の実が大量になった。
10月25日 ■と11月のはじめに柿の収穫をした。
今年は柿のなり年で、たわわに実った柿を収穫した。

しかしこれをどうする?
収穫した柿は、店で売っている柿よりも小粒だ。

ここ最近、店頭にならんでいる柿は、種無しが主流だが、収穫した柿は種が多い。

近所に配っても迷惑がられるかもしれない・・・。
 そんなことを思いながら、65年ほど前の私がこれを見たら喜ぶだろうなと思った。
沢山あるので、干し柿を作ってみた。

庭古(ふ)りて柿の木高き夫(つま)の生家(いえ)   はるな

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Last updated  2022.11.26 20:32:54
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