読書の部屋からこんにちは!

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2007.02.14
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カテゴリ: 小説
かなり分厚い本だったけど、おもしろくて一気に読み終えました。
愛する恋人を交通事故で失った舞子が、立ち直れないまま立ち寄ったお寺で、
ドイツ人僧侶「辺留無戸」ヘルムートと出会います。
死者はあなたのそばにいつもいて、いつも見守ってくれている。
ヘルムートからそう教えられ、愛する者の子どもを妊娠するためにブラジルにある病院に行く運びとなる。


ちょっと突飛な出だしで、私ももう一つ納得できないまま舞台はブラジルに移っていきます。
その病院は、まるでリゾートのような高級ホテルのような不思議な病院で、
舞子はそこに滞在し、妊娠に向けて調整されていくのです。
舞子と同じように恋人を事故で亡くした女性が3人、殺人事件に巻き込まれていくのですが、
その病院は、どこか胡散臭く、何かの医学的な犯罪が行われているみたい・・・・
それはちょうど「臓器農場」を思い出させました。
話は、冷凍精子、ドイツナチスなどへ大きく広がっていくのですが・・・


ストーリーは実におもしろいのですが、やっぱり最初の出だしが気になりました。
だって、いくら愛する人があなたのそばにいるって言われても、それは観念上のことでしょう。
それをいい年をした大人が、死んだ人の子どもを妊娠できると言われて、
はるばるブラジルの病院までひょいと行けるわけがありません。
しかも治療費滞在費、みんなタダって言われたら、誰だって警戒しますよ。
だいいち、普通の人は冷凍精子なんて残してないし、どうやって妊娠するのよ。
そこんところを、この本では、マインドコントロールによるって説明されているんだけど、
それでもやっぱり納得いきません。


それと、もう一つ小さなことですが、主人公の女性3人は、日本人と韓国人とフランス人でした。
舞子は外国語は何も話せないんです。
一応、韓国人女性が日本語も英語もできるし、医師は日系ブラジル人だったけど、
フランス人はフランス語と英語だけ。ブラジル人はポルトガル語だし。
これでややこしい会話が成り立つわけないよね。
言葉の壁だけで、へとへとになっちゃうよ。
しかも殺人を目撃して殺されそうになって、病院から逃げ出したりするのに、通訳を待ってられる状況じゃない。
そこらへんも、なんかひっかかる設定でした。






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Last updated  2007.02.14 15:11:04
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