読書の部屋からこんにちは!

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2011.04.09
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カテゴリ: 小説
この本で、まず最初に気をひかれたのは、著者の名前でした。
夏石鈴子さん。
きっと、ペンネームですよね。
いかにも晩夏の宵、庭の片すみの石の影ではかなく鳴いている鈴虫を連想しませんか。
まだしっかり暮れきっていない庭の、そこだけは暗がりになった苔むした庭石の陰から、響いてくる美しい音色。
うーん、すてきなペンネームだなあ。
さすがだなあ。


中身もとてもおもしろいですね。
人間というのは、ほんの一瞬の動作であっても、その一瞬のうちに頭の中にはたくさんのことがばばばっと浮かんでは消えるということを繰り返していますよね。
普通そんなことは、次から次へと忘れていってますけど、それを丁寧に拾い集めて文にしました。あとで読み返してみたら、こんな本になっていました。と言いたくなるような、本です。
だから、軽くスイスイ読めてしまうし、内容は誰でも「あーそうなんだよなー」と納得してしまうことばかり。

こう書くと、その本ほんとにおもしろいの?と言われそうだけど、ストーリーは淡々としすぎていて、特におもしろいことは何も起こりません。そこんところも、私たちの日常と同じです。ただ、主人公を取り巻く人たちは、かなり変わった人、得体の知れない人、優しくていい人そうだけどほんとはどうなの?って人。ちょっと怖いヒトもいます。

誰が読んでも緑川さんはちょっと怖いし、福貴子さんはかなりおもしろいでもいい人って思いますよね。
でも私は実は、イラストの先生(わりと女っぽい若い男性らしい)が不気味です。表現形はとても親切で優しい人なんだけど、おかしくない?この先生。
習い事の先生が、新参の生徒に向って、古くからいる生徒のことをあんなに話すかなあ。
しかも、これ以上はないというくらいプライベートでビミョーなことを。
本人は、きっと傷ついていてあまり人に知られたくないと思っているに違いないのに…



この本は3冊続き物で、わたしはどうやら2冊目だけを読んでしまったみたいです。
(ほらほら、わたしみたいなどじな本読みがいるんだから、本の題名には続ナントカとかことわってほしいものだわ。同じ失敗を、何度も何度もやってます)
1冊目と3冊目も至急読まなくちゃ、です。



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Last updated  2011.04.09 11:24:23
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