読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2014.10.05
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カテゴリ: 小説
霊現象とか、超常現象とか、興味はおありでしょうか?
霊能力はなくても、そんな写真を見るのは好きとか、
そんな本を好んで読む、って人は多いことでしょう。
かく言うぱぐらも、実はテレビで心霊写真が出てくると、
四つん這いでそばまで行って、
テレビにかじりついて見るほど、好きでした。

好きでした…と過去形で言うのは、この頃テレビであまりしなくなったでしょ。
自分でインターネットや書店で探してみるほどの興味はないので、見なくなったんです。
パソコンやスマホで、いつだって検索して見ることはできるけど、
ま、そこまでヒマじゃないわって感じです。


ムダばなしが長いですが、今日ご紹介する「あなた」という本は、
その心霊のお話なんです。
とはいっても、乃南アサさんの長編小説ですから、そんじょそこらの心霊じゃありません。
なにしろ、この小説、
普通の人が、心霊のしわざを、外から眺めたり観察したり、被害にあったりという話じゃありません。
心霊そのものが語る、一人称の小説なんです。


人間にとりついた心霊自身が、なんでその人にとりついたか、
どうしてこういう行動をとるかってことを、細かく説明してくれます。
とりついた心霊と(正確にいうと生霊。最後に正体がわかります)とりつかれた人が主役です。
とりつかれた若い男性は、人間としてとんでもないヤツなんだけど、
そのうち男として大きく成長していく様が描かれます。
すると、心霊もちょっとびっくりしたり、見直したり・・・


と書くと、ユーモラスに感じられるかもしれませんけど、かなり深刻で怖い話なんですよ。
最終的には解決したようで解決していないので、読み終わっても爽快感はありません。
それに、終盤になってから登場してきた人が、とても優しいいい人なのに、
ひどい目にあって死んじゃうので、この点もスッキリしませんねえ。


好みの分かれる小説だと思いますが、わたしはわき目もふらず読み進めて、
一日で読了でした。





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Last updated  2014.10.05 21:19:21
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