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2009年07月04日
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カテゴリ: ペルー

サンペドロセレモニーの朝。

朝早く、PAZ Y LUZを出て、予約したタクシーを待ちますが
来ないので、荷物を持って、ぼちぼち歩いて出発します。
朝のウルバンバ川。
DSC_0109 のコピー.JPG


ここでは、時間通りに何かをやるというのは難しいのでしょう。
ポールが、家のシャワーの工事を、配管の会社に頼んだけど
予約した日を数日過ぎても現れないと話していました。
この日に予約といっても、1週間ぐらいずれたりするそう。
ここで暮らすのは、忍耐が入りそうです。
もう村の中心に着くかという頃、
ようやく私たちを迎えに来たタクシーと出会いました。


昨日のカフェでポールと待ち合わせ。
私達の荷物は、しばらくの間、カフェで預かってもらうことにし
それから、プレインカの遺跡に向かって出発します。

ポールの知り合いのタクシーで、ピサックを出発。
ひたすら山道を走ります。
ポールが、周りの山のことなど説明をしてくれます。

1時間弱ほど走って、ようやく到着。
この時点で朝の9時すぎ。
ここでタクシーの運転手に夕方5時頃に迎えに来てもらうことにし
遺跡まで線路沿いに歩いてゆきます。


インディジョーンズみたいな出で立ちで前を歩くポール
CSC_0967.JPG


遠くに遺跡が見えてきました。
CSC_0966.JPG



それは素晴らしいプレインカの遺跡でした。

CSC_0959 のコピー.JPG

足もとには、当時の陶器のかけらや骨が今も残っています。

ここは人里離れていて、一般公開もされていないので、
人もほとんど訪れないそう。

CSC_0961 のコピー.JPG

私たちは、中央に持って来た敷物を敷いて、それぞれの場所を決めます。

それから、ポールのところに集まって、すぐにセレモニーがスタートしました。

まず、スマッジングをして、それぞれを浄化します。
そして、ポールが私たちにそれぞれ、コカの葉を3枚ずつ手渡してくれます。
これを受け取る時に
「ウルピアイ スンクリアイ」
という言葉を言います。
(意味は忘れました

それから、このコカの葉に、願いをこめて、息をふ~っと吹きかけます。
そのコカの葉を遺跡の壁の間に押しいれます。

ポールが母なる大地、パチャママへの祈りの言葉を唱えます。
そして、持ってきたグラスに、
昨日私たちが準備したサンペドロの液体を注ぎいれます。

そして順番にパチャママに感謝を捧げ、一気に飲み干しました。

かなりまずい味を想像していたので、思ったよりもまずくはなく
いかにもサボテンみたいな?味でした。
この時点で、ポールは、私もおさむも大丈夫そうだと
言いました。
人によっては、もう飲んだ時点で、気分が悪くなったり
するそうです。

それから、遺跡内を自由に歩き回ったり、
静かに座って、過ごします。


ポールは事前に、私たちにいくつか注意事項を話してくれていました。

もし私たちが大丈夫そうだったら、
ポールはそれぞれをほっておいてくれること。
でも、気分が悪くなったり、調子が悪くなったら、
ポールがそばにいて、歌を歌ったり、マッサージをしてくれるとのこと。
でも、吐きたくなったら、浄化のために吐かなければならないこと。
遺跡内を自由に歩いて、好きなところに行ってもいいが
ある程度の時間がたったら、お互いの安否を確認のために集まること。

それから、40分ぐらいたったのでしょうか?
おさむが、ゲーと吐き始めたのを見て、私も気分が悪くなり
その場を離れ、遺跡の上の方に歩いていきました。

そこを歩いていると、光っている植物があります。
まるで、きらきらとその周りに妖精たちがいるかのように
光り輝いていました。
これは、私がそう見えるだけなのかしら?
それとも、本当に光っているのかしら?
そんなことをボーっと考えながら、その場にしばらく座っていました。


それから、おさむたちがいるところに戻っていくと、
もう、おさむは、完全にあちらの世界に行ってしまっていました。


にこにこして、空にたくさんの龍や動物、天使たちが観えると言います。
そして、手を広げて、精霊たちからの愛を受け取っていました。


ポールが、歌を歌ってくれました。
それに合わせて、私も歌を歌います。
それはインドの歌だったのか、果たしてペルーの歌だったのか
わからないのですが、シンプルで、歌っていると
心落ち着く歌でした。

それから、私は再び、立って、周りの遺跡内を歩いて回りました。

どれくらいの時間が立ったのか、全く時間の感覚はありませんでした。


私には何かのビジョンが観えるとか、声が聞こえるということはなかったのですが
ふわふわ~と周りの自然が私の中に入ってくるような、
心地のよい感覚になりました。

ポールのところに戻ると、ポールが
果物やパンなど食べ物を用意してくれていました。
それがおいしかったこと。
まるで何かの生き物のように
身体の全身にしみわたっていくのを感じます。
初めてグラナディンという果物を食べて
そのおいしさに、すっかり虜になりました。


それから、しばらくして、私はまた
遺跡内を歩きました。
ある遺跡の中に一歩足を踏み入れた時、
突然、涙が止まらなくなりました。
なぜ、涙が出るのか、私にはわかりませんでした。


私は昔、ここにいたことがある?

そんな感覚におそわれました。

そうして泣いていると、中央にある木に目がとまりました。
その木が、私に触れなさいと語りかけてくるように感じます。
その木に触って、目を閉じていると
だんだんと心は静かに落ち着いてきました。
この木はグランディングのためだったのでしょう。


それから、その遺跡の中に座って、
ポケットに持っていたレムリアンシードクリスタルと
ペルーで買ったパチャママのクリスタルを取り出し
瞑想しました。
そして、この場所を浄化しました。
そうしていると、その場所にあった哀しみのエネルギーが
癒されていくように感じました。

もう涙も出てこなかったし、
ただ、そこに存在していることに
静かなる喜びを感じていました。



ふっと気づくと、ポールが私の顔を覗き込んでいました。

「今、とてもいい顔をしていたよ。
のりこのエネルギーは、とてもlightですばらしいね。
君と一緒にこのセレモニーをやることができて
とてもよかったよ」

そうやさしく言ってくれました。

実は私は、その日の朝、珍しく胃が痛んで
胃腸の調子が悪かったのですが、サンペドロのセレモニーを行っている間に
すっかりよくなってしまっていました。

「おさむは大丈夫かしら?」

そうポールに尋ねると、ポールはウインクして

「大丈夫。彼に必要なプロセスを経験しているだけだからね」

そう言いました。

「もうすぐ夕方の4時になるからね。
そろそろ出発の準備をしてね」

そうポールに言われて、驚きました。
まだ、2、3時間ぐらいしか経っていないように感じていたのに
いつのまにか、6時間以上経過していました。

最後にしばらくこの場所に感謝をこめて祈り、
別れをつげて、おさむのいる中央に戻りました。


と、おさむはますますすごいことになっていました。

あちこちの寝転んでいたせいで、身体中、サボテンや植物たちがついていて
ボロボロで、まるでホームレスがふらふら歩いているようです。
でも、顔は幸せに満ちていました。
そして、叫んだり、笑ったり、泣いたり、
感情をそのまま表現していました。

傍目に見れば、まるですっかり頭がおかしくなったように思うでしょう。
でも、私には彼が今、至高体験をしているのがわかったし
彼に必要な経験であることがわかっていたので、全く心配はしませんでした。

これまで彼と14、5年つきあってきて、
彼が泣いたことを今までに一度も見たことが
ありませんでした。
私はすぐに感動すると涙が出てくるタイプなのですが
彼は感動はしても、そういう風に自分の感情を出すことはないのです。

でも、この日の彼は、全く違う人でした。

「ありがとう、ありがとう~」

そう言いながら、わんわん、泣いていました。
そして、次の瞬間には笑いころげていました。

かと思うと、動物になって
『ウオーン」と叫んでいました

また、ネイティブアメリカンの笛を吹くのですが
それは普段、おさむが吹いているフレーズとは全く違いました。
「おお、すげえ、これは誰が吹いているんだ、
俺じゃあないよ、これ」
そうおさむは言いながら、ピロピロと吹き続けました。


出発の時間がやってきたので、
ポールが、片付けを始めます。
この時、私はしっかりしているように思っていたのですが
全くしっかりしていなかったようです。
ポールは、忘れ物がないように、周りを全部チェックして
私達の片付けを手伝ってくれました。
(というか、おさむは全く片付ける気がなかったのですが)

ポールがおさむを支えてくれながら、
夕方、私たちは遺跡を出発しました。


☆続きは、次の日記にアップします~。
(例のごとく、文字数制限オーバーしてアップできませでした

おさむはカメラを壊してしまい
私は写真を撮るということをすっかり忘れていて、
最初に遺跡に着いた時ぐらいしか撮らなかったのですが
セレモニーの途中で1、2枚だけ撮った写真。

CSC_0960 のコピー.JPG







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最終更新日  2009年07月05日 08時37分52秒
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