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Ryu-chan6708

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2008.03.06
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カテゴリ: 歴史



:戦後、 天皇 は「 宮中祭祀 」は 私事 として熱心に行う。
天皇 が戦後も「 宮中祭祀 」にこだわった理由 を著者は つあげている。
1つは 戦中期 における自らの誤った祈りを「 」に 謝罪 し、 悔い改めて平和を祈り続けよう としたこと。 
もう一つは 宗教心が薄く、付和雷同しやすい「日本人の国民性」が露呈したことに対する天皇の不信感から であるという。

A氏 :それは、 敗戦後も天皇巡幸での爆発的な歓迎 が逆に不信感をもったのかね。

1948年11月12日 A級戦犯 に判決が下る。
  同じ日、 天皇は 退位を否定 したメッセージをマッカーサーに宛てて出す。
これは 退位を認めないマッカーサーの意図 に沿ったものであった。

A氏 1951年5月17日 皇太后が逝去 する。

天皇 は、 第2の女官制度改革 をする。
お局(つぼね)」 がなくなった。
退位の可能性
が消えたのは、 1951年9月頃 であるという。
 しかし、 宮内庁 では戦後巡幸で天皇が口に出すことはなかった「 謝罪 の気持ちを表明する機会 を持ちたいと考えていた。
  しかし、 天皇の退位を一貫して否定していた吉田首相 は「 謝罪 」の言葉に対して 不快感 をあらわにしたという。
  結局、「 謝罪 」の言葉はなかった。

 「 宮中祭祀 」については、 昭和天皇 は母親である皇太后の死去以後もなお、 皇太后をおそれていた ことがうかがえるという。
  それを示すものとして 宮中の「魔女」事件 がある。

A氏 :「 魔女 」?

1929年 皇太后宮職の女官 として宮中に入った 今城誼子 のことだね。
 「 宮中祭祀 」についてもベテランで 皇太后の代拝 もしているほどだね。
1951年に皇太后死去後 は、昭和天皇の皇后である 香淳皇后 に仕えていた。
  「 宮中祭祀 」をめぐり、すでに昭和天皇のお年からこれを軽減しようとする 入江侍従長 と、あくまで、 従来方式を固守 しようとする 今城誼子との対立 があった。
入江の記録には 魔女の神がかりは有名 」とあるから、 今城がなんらかの神がかった状態に陥っていたことは明らか であった。
 この辺は 松本清張の未完の大作 神々の乱心 」で扱っているらしい。
 また、 知的街道 が増え、図書館に予約したよ。

A氏 :「 宮中祭祀 」を重視した 三島由紀夫が割腹自殺 したのは 1970年11月25日 だね。

:その前日に 新嘗祭の「暁の儀」を省略 し、 簡素化 しているので、 天皇 三島由紀夫の自殺を気にしていた ようだという。

A氏 :ところで、 天皇、皇后両陛下 1971年9月27日 、日本を出発し、 訪欧の旅 に出るね。

:このとき、 皇后 今城誼子 がついていかないと訪欧しないと言い出す。
 そこで、 天皇 今城誼子を罷免 する。
皇太后の息のかかった最後の女官がついに宮中から追放 される。

昭和天皇と高松宮との確執 は戦後も続く。
靖国神社にA級戦犯を祭ってから天皇は参拝をやめる。
しかし、 高松宮は異なる考えをもっていて、参拝を続ける。
高松宮
は、 戦争犠牲者に対する鎮魂の思いは戦争処刑者にも寄せられていたという。
昭和天皇は靖国神社に参拝しなくなっても「 宮中祭祀 」は続けた。
1986年11月23日 新嘗祭 昭和天皇最後の「 宮中祭祀 となった。
1989年1月7日 昭和天皇 87年8ヶ月にわたる生涯 を閉じる。

 ところで、 現在の天皇は昭和天皇以上に「 宮中祭祀 」に熱心 であるという。
 そして、 過去の戦争や植民地支配に対しても、昭和天皇よりも踏み込んだ発言 をしているという。
 この本は「 昭和はまだ終わっていないのである 」として終わっている。

 考えてみれば、 我々の不可視部分 である「 宮中祭祀 」とは一体なんだろう。
日本の象徴である天皇が熱心に行う私事 であるとはいえ、それは趣味ではない。
万世一系を祀る のであれば、それは 可視部分で行う公的行事 であるべき ではないのだろうか。
雅子皇太子妃の問題 もその視点からみるべきだね。

これに踏み込んだ作家は三島由紀夫と松本清張だけ だという。
 しかし、両者とも故人だね。

 とりあえず、この知的街道は 松本清張 の「 神々の乱心 」に移るかね。






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Last updated  2008.03.06 05:54:35
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