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Ryu-chan6708

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2008.06.18
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カテゴリ: 歴史


孤塁の名人

:この本はどこかの書評にあったので図書館から借りた。
  ちょっと、ご無沙汰したが、 日本人の武術を中心とする身体文化の知的街道 だね。
「『密息』で身体が変わる 」、 希望のしくみ 」、「 密息」「骨盤後傾」とサッカーW杯? 「身体感覚を取り戻す:腰・ハラ文化の再生」 、「 呼吸入門 」、 椅子と日本人のからだ」、 愛国心と身体文化 身体から革命を起こす と続いた。

A氏 秋葉原無差別殺人事件 で象徴されるように、何か日本人が弱くなっているね。
 「 身体から革命を起こす 」では、その弱さを指摘しているね。

私: この本ではやたらに、「 合気 」で 人が飛ぶシーン が出てくるね。
  この本の著者は有名な作家だが、 佐川幸義 の伝記を書いてくれということで、 昭和63年、85歳になる佐川氏の道場 に行くが、そこで小柄な佐川老人が、若い大男の手首に触れたとたん、 その大男が何メートルも吹っ飛ぶのを目撃する。
次から次に簡単に吹き飛ぶのを見て衝撃を受け、「 魔法を見た 」と書いている。

A氏 :著者の 津本陽 氏は、「 柳生十兵衛七番勝負 」を書いているが、たしか 佐川名人の師である 武田惣角 の伝記「 鬼の冠 」を書いているね。

:その前に、同じく 武田惣角の弟子 で、戦後、 合気道会 を組織した 植草盛平 の伝記小説 黄金の天馬 」も書いているね。
  だから、話に「 合気 」で 人が飛ぶという話 は聞いていたが、 目の前に見たのはこのときが始めてらしいね。
著者は 佐川名人 を知ってから、講演会などでその見た話をする。

  あるとき、知り合いの紹介で、 プロ野球の王氏 をつれて佐川道場に行く。
王氏 は、 小柄な老人が大の男を軽く飛ばすシーン を見て、一言、「 ただふしぎだと思います。私には理解できません 」と言ったという。

A氏 :体力と異なる何かの エネルギー なんかね。

:そうかといって、 体力と無関係ではないらしい
 事実、 85歳当時の佐川名人は、毎日、腕立て伏せなどを何百回 もしているという。
  その肉体を鍛えながら、ある ヒラメキ が出るらしい。

佐川名人 は、 90歳 のとき、 心筋梗塞の予後 を調べるために、病院で 運動心電図 を計るので、何か運動をしてほしいと医師に言われ、 即座に腕立て伏せを300回 やってみせ、医師を驚かせたと言うね。

96歳 でありながら、現役で 聖路加病院 で働いている 日野原 氏も、エレベーター、エスカレーターを使わず、 階段を2段飛びで駆け上がる し、毎日、 筋力トレーニング をしていると言うね。

A氏 武芸家の甲野氏 新しい技は無限 だと言っていたね。
  その意味では、 科学的追及 と同じだね。

:「 合気 」の発想は スポーツ と違うね。
勝たないと意味がない。
  一瞬の油断が負けを生む。
  そのために、相手の動きより早くないといけない。

A氏 空手 なんかでも、突くときに、 一旦、腕を後ろに引く。
それだけ、突きが遅れるから、「 合気 」の発想では、 その間を遅れとして嫌う。
これは 甲野氏 も同じことを言っていたね。

:しかし、今度の 水着の問題 も、 イギリスのメーカーは勝つために徹底的に考えて開発された と言うね。
日本のメーカーの「 勝つための 」科学的な追求力が甘かったようだね。

  この本の題名の「 孤塁 」は 佐川名人 が団体を作ると、雑事で個人的な追及ができないということで、「 孤塁 」を守ったという。
   これは、 佐川名人 の師の 武田惣角 は明治期から昭和18年まで、武道にかかわる人々、すべてに敬遠されながら世を去った天才であるのと同じだね。
武田惣角 は無教育で字を書けなかったという。
  だから、 東大を出て国際的に通用するスポーツである講道館柔道を創始して、オリンピック競技種目とした 嘉納治五郎 表裏をなす生涯 だったという。

A氏 佐川名人 も「 合気 」をビジネスにせず、「 合気」の修得だけに心を傾けた天才 だと言うわけか。
  結局、著者は、 なんで「合気」で人が簡単にとぶのか 解明したのかね。

:それは明日考えてみよう。






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Last updated  2008.06.18 21:19:12
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