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「格差」の戦後史
私
: 敗戦から1950年までの格差問題
には 特殊な格差
があるね。
まず、「 戦争被害の格差
」だね。
いろいろな格差があるが、貧しい生活基盤しかもたない 下層階級
に、 他の階級以上の大きな損害を与えた傾向
があったという。
A氏
:余談だが 自然災害
でもそうだね。
アメリカという豊かだと思われていた国が、 2005年8月のハリケーン・カトリーナ
でニューオーリンズの市民が嵐と洪水で被害にあったときも、 貧しい人が大きな犠牲
になっていたね。
最近の ハイチの大地震
もそうだろうね。
私
: 東京23区の戦災死亡率
も 江東区
、 墨田区
、 台東区
のいわゆる 下町
がダントツに多いね。
「 徴兵にも格差
」があったようだね。
戦時中
には、 都市と農村の格差は縮小
する。
国家総動員法
で 賃金統制
が行われ、 戦時下の労働力不足で、賃金格差が大幅に縮小
した。
A氏 : 戦後 は 食料不足 などで、 農村が優位 に立つね。
私
:戦災で工場や都市はやられるが、農村の被害は少ない。
そして、 ヤミ経済
となる。
都市と農村の格差は縮小
する。
都会人の農村への買出し
もはじまる。
都会人はお願いして食料を手に入れなくてはならない。
高級衣料、時計などを食料と 物々交換
で手放す。
農村の人の中には、今まで、 贅沢をしていた都市の人々への憎悪
をむき出しにした人も多かったようだね。
「 大企業と小企業の格差
」もほとんどなくなる。
A氏 :だから、最近、 格差拡大 に対して、 戦争を歓迎すると過激な意見 が出るんだね。
私
:戦後、 GHQの占領
による改革で格差と関係あるのは、「 農地改革
」だという。
「 農地改革
」により、 小作農は激減し、自作農が増加
し、 収入は劇的に増加
する。
都市と農村の格差
はほとんどなくなった。
自作農の増加
で、いわゆる近代資本主義の「 資本家階級 」「旧中間階級
」「 新中間階級
」「 労働者階級
」の 4階級
のうちの「 旧中間層」
が構成される。
「 新中間階級
」は、まだ、構成されない。
A氏 :農村の向上によって、 高度成長時代に質の高い労働力が農村から得られる基盤 ができるんだね。
私
: 戦後改革
の中で格差に関係するものとして、さらに「 華族制度」の廃止
と「 財産税」の課税
がある。
この「 財産税
」は1回限りの臨時のものであるが、 課税対象は書画、骨董、家財道具
まで及んだという。
「 財産税
」によって、 没落した富裕層
の姿は 太宰治の小説「斜陽」
によって描かれ「 斜陽族
」は流行語になる。
この頃は、 インフレ
がすごく、その記憶は俺にもあるね。
40年代
も終わりに近づくと、 インフレ
は収まり、 ヤミ価格
もなくなり、 中小企業の活況
も終わり、 大企業の生産が軌道に乗り出す。
明日は、 第2期 だね。