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Ryu-chan6708

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2010.02.05
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「格差」の戦後史

1950年代 には、大企業の成長とともに、 企業規模間の賃金格差 が問題になってくる。
   いわゆる「 二重構造 」で 「一方に近代的大企業、他方に前近代的な労資関係に立つ小企業及び家族経営による零細企業と農業が両極に対立し、中間の比重が著しく少ない 」という構造だね。
   だから、これらの 低所得層 に対しその所得を引き上げ、 購買力の補給 をはかることは消費を高め 経済成長にも必要 だと言われていた。

A氏 :今のデフレ対策の考えと同じだね。

:この 50年代 は、 格差拡大 を示す「 ジニ係数 」が上がり出すが、「 貧困率」 も推定値では、現在より高く、 20から25パーセントいうデータがあり、かなり「 貧困率」が高い。

A氏 :まだ、全体的に貧しかった時代だね。

:そこに 1950年 朝鮮戦争 が始まる。
日本経済の救いの手 になった。
55年 には 平均賃金が上昇 し、 50年代後半 になると 家電製品が普及 して「 消費革命 」が始まる。
  そして、 管理部門や流通部門 で「 新中間階級 」が 増加 し、 1つの階級が構成 される。 
  次の 高度成長段階の準備時期 かね。
  俺たちが就職する頃だね。

:いよいよ、 第3期 では 高度成長 が始まるね。
就業構造が変化 する。
第1次産業人口 が減り、60年代前半は 第2次産業人口 、後半は 第3次産業人口 が急速に増加する。
企業規模間の賃金格差 は、50年代に拡大を続けたが、 1959年には横ばい。
そして、 60年から63年 にかけて 顕著に縮小 する。

A氏 高度成長期に入る頃 は、 極端な人手不足 だったね。

50年代後半 には 1倍前後だった新規卒の求人倍率 は、 65年 になると 中卒で3.7倍、高卒で3.5倍 となる。
 中卒は「 金の卵 」と言われた。
  特に 中卒男子の初任給 60年から70年の10年間 約4倍 になった。
「貧困率」も低下 している。
1960年代の後半 には「 賃金の地域格差」 拡大 する。
  農民層の若手が大量に 都会に移動 する。
  一方で 兼業農家が増大 する。
  「 一億総中流 」へと向かう。

A氏 :次に、 第4期の70年代 だね。

:1960年代から縮小を始めていた、 各種の経済格差 も、 70年代半ばまで縮小を続ける。
地域間格差も縮小
する。
  「 貧困率」 1965年の12.1から、9.0と大きく減少 する。
  しかし、 小零細企業労働者 は、大企業労働者と比較すると依然として、 深刻な格差が存在 した。
  それは賃金だけでなく、 労働時間、労働災害の発生率でも大きな格差 があった。

A氏 :この時期は、「 学歴社会 」という言葉が生まれたのではないかね。

:実は、数字では、 70年代 は、 学歴による経済格差がもっとも少なくなった時期 なんだね。
  それにもかかわらず、学歴がこの時期に問題になったのは、1つには 大学の増設 で、 大学進学の経済的な利益に関心を持つ人が増加 したことだね。
  それと 大卒者が、「新中間階級」に進むという流れがこの時期に固定化 したことだという。

A氏 :大学のレベルによって、就職できる企業規模も決まっていたね。

:「 一億総中流」 は、 日本人を格差に対して鈍感にした。
それが、 格差拡大が取り返しがつかないほど、深刻になるまで、放置 されることになる。

  次は 第5期の1980年代 だね。
人々が格差に鈍感 な間に、ひそかに 格差拡大 が始まる。






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Last updated  2010.02.05 08:31:17
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