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Ryu-chan6708

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2010.07.04
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雇用の常識「本当に見えるウソ」

著者 は、 日本の労働市場は非常に特殊 だという。
  「 ジョブ・職務 」と「 メンバーシップ・帰属 」という 2つの概念 を使うとそれが明確になるという。
  日本では正社員になり、 雇用契約 を結ぶときは、「 職務内容 」は詰めない。
他の国 のように「 雇用=労務と報酬の交換契約 」ではなく、「 雇用=組織の構成員となること 」だね。
  日本では、 正社員は 職務 でなく、 会社に 帰属 することに対して 賃金 が払われる。
  これを「 職務なしの帰属:メンバーシップ・ウイズアウト・ジョブ 」という。

A氏 :「 タテ社会論 」でも出てくるね。

私:逆に、 非正規社員 契約時に 職務内容は明確 だね。
  しかし、 メンバーシップは弱く 景気が悪くなるとすぐに首をきられる。
帰属なしの職務 ジョブ・ウイズアウト・メンバーシップ 」だね。
正規社員と非正規社員とは白と黒のように鮮明に別れる。

著者は、これに対して、 グレーゾーン があってもいいのではないかと提案しているね。

A氏 :「 ほどほどのメンバーシップ・ ほどほどのジョブ 」かね。

:最後のほうで著者は、 無用な主な対立軸 は、 若者対熟年軸 非正規対正社員軸 労働者対企業軸(企業悪者対企業かわいそう )、そして アンチ小泉対小泉礼賛軸 4つ になるという。
  これが「 竹中平蔵対森永卓郎 」「 八代尚宏対雨宮処凛 」といった形でテレビにとりあげられた。
  しかし、 ワーキングプア→若年失業→塾年悪玉論 は、 実態と乖離 しているだけでなく、子どもの学費負担が増えてくる 熟年の給与はダウン してきており、 年代格差は縮小 してきているという。

  そこで著者は、戦後の日本をさかのぼっている。
1960年代、70年代 までは、 日本は中進国 賃金も国際的に低い方 だった。
   だから、国内の雇用は伸びる。
   企業内の管理職ポストも増える。
   国も失業者は増えないから、 雇用保険の準備金は潤沢
年金の積立 も増えていく。

A氏 :しかし、 1985年の プラザ合意 以後の 円高 で日本は「 世界一高い人件費 」に悩まされることになるね。
  並行して、 原油高 が企業収益を圧迫 しだす。

1989年の ベルリンの壁崩壊 で、 経済のグローバル化 が進む。
人件費 が高いから 雇用問題が深刻化 する。
失業率増加や非正規の問題 もこの時代の流れの中で起きてきた。
  そこへ 小泉政権が登場 するが、誰が政権をとろうとこの問題は避けられなかっただろうね。

  著者は最後に、 移民 など、いろいろな 雇用改善策 を提案しているが、急速に進むグローバル化や、日本の少子高齢化などの雇用市場の変化などに対しては、直ぐに効果ある名案がなかなか期待できそうもないようだね。

A氏 :しかし、必要なのは、感情的にならないで、 事実をよく共有化 して、その上に立って対策を考えるべきだね。

:まだ、 若者の引きこもりとシャッター街の関係 や、 ワーキングプアと働く主婦との関係 があるが、要するに、 風評 に踊らされないことだね。
  この本は出だしで、「 未成年による凶悪犯罪が昨今急増している 」という風評の例をあげ、データでは「 未成年の凶悪犯罪は激減している 」ことを示しているね。
マスメディアには要注意 だね。

A氏 :君のブログの「 日本一早い平成史・1989~2009 」での 森達也 氏も同じように「 未成年による凶悪犯罪が昨今急増している 」の ウソ を指摘して、「 メディアリテラシー 」の 重要性を強調 しているね。

:それにしても、 来週の参議院選 で各党がこりずに マニフェスト を出しているね。
  昨日、 俺の家のポスト に「 みんなの党 」のチラシが入っていた。
渡辺喜美 氏の顔写真の裏に「 アジェンダ2010 」というのが書いてあった。
 「 マニフェスト」は詐欺の臭いがする として「 アジェンダ 」としたらしい。
  しかし、 4パーセント以上の名目成長 10年間で所得を5割アップ だという。
  昨年、 民主党 は「 財源なき社会保障 」の マニフェストで失敗 したが、「 みんなの党 」は「 新しいビジネスモデルなき名目成長 」だね。
  「 アジェンダ 」にしても、 カンバンを変えただけで、 これも詐欺臭いね
  国民の「 マニフェストリテラシー 」が必要だね。






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Last updated  2010.07.04 08:04:15
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