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A氏
: ISO9001
については 先週の月曜日のブログ
に「 誤解しやすい『有効性』とは?」
というテーマで、 継続的改善
や 内部監査
の誤解され安い点を話していたが、他にも誤解がある箇所があるのかね?
私 :もう1つ大きな誤解されやすいのは、「 8.5.2 是正処置 」と「 8.5.3 予防処置 」にあるね。
A氏
:この2つの「 処置
」については、是正処置については このブログ
で詳しく話題にしていたね。
予防処置
についても同様だね。
私
:「 是正処置
」と「 予防処置
」ではその 発生予防対策プラン
という「 計画
」が共通してある。
「 是正処置
」には「 再発
予防対策プラン
」という「 計画
」。
「 予防処置
」には「 初発
予防対策プラン
」という「 計画
」が立てられ、どちらも「 予防」という
目的
をもっている。
そして実行の結果、再発が出なくなったか、初発が出なかったか、「 計画に対する予防目的の評価
」
ができるね。
A氏
:そうか。
計画した予防の目的達成度の評価
、すなわち、「 有効性
」の登場だね。
是正処置をした結果、 再発
したら計画した 対策の「有効性」は低い
ね。
私
:例えば、「 再発予防策
」として「 材料変更
」を「 計画
」し、実行したら、 ピタリと再発しなくなった
とする。
「 計画した活動が実行
され、 計画した結果
が 達成された程度
」という「 有効性
」の定義によると、「 材料変更
」の「 有効性
」は 100点満点
となるね。
A氏
:要するに、対策を立て実施しても、 放置せず、対策内容が目的を達成したかをしっかりフォローせよ
ということだね。
当然のことのような気がするがね。
私 :だから、 ISO9001規格 の「 8.5.2 是正処置 」、「 8.5.3 予防処置 」でも「 とった是正処置(あるいは予防処置)の『 有効性 』のレビュー(確認) 」の要求があるね。
実は、これは ISO9001
の「 2000年版
」のときには「 とった処置のレビュー
」としかなかった。
「 有効性
」という言葉がなかった。
何をレビュー(確認)するのか
明確でなく、いろいろな解釈を生んだ。
日本では、 JISの日本訳
で、 誤解した「注記」
が追加されていたね。
そのような誤解が多いということで現行の 2008年版 で「 有効性」が追加 され、「 とった処置の『 有効性 』のレビュー 」と明確になったという経緯があるんだよ。
A氏 :それで、 JISの「注記 」は 2008年版 ではなくなったの?
私 :依然として 2000年版 のままだね。
A氏 :おかしいね。
私
:日本の「 知的体力
」の 限界
かね。
今の日本の閉塞感を語っている典型的な例だね。
それに引っ張り込まれないように、 各企業
はしっかりした「 知的体力
」をつけておくべきだね。
A氏
:ところで、先週、君は、 内部監査員
は 検事
だと言っていたが、今度、 新しい検事総長になった 笠間治雄
氏は、珍しく現場あがりだね。
旧日本軍
を研究した「 失敗の本質
」という本の影響を受け「 勇ましい意見が正論で、消極論は意気地なしとされる風潮はおかしい
」と思うようになったという。
その目には「 今の特捜は暴走している
」と映っているという。
心がけてきたのは「 検事は
自分の価値観」を押し付けないこと
だったというね。
確かに 内部監査員
が無理して「 書類が多いことが良いことだ
」という「 自分の価値観
」を押し付けるのはよくないね。
私
: PDCA
の段階で言うと 内部監査はプロセスの監査や製品の検査
と同じで、まだ、 冷静に事実をチェックしているC段階
だね。
改善段階のA段階
ではないね。
ISO9001
の「8.5 改善」という項目名はその意味で、 Cを含んでいる
ので誤解しやすいね。
「 監視及び測定のC段階
」と「 8.5.1」からの改善のA段階
とに 大きく 2つ
に分けるべきだね。