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私
: 文藝春秋5月号
は、「 総力特集
」として「 東日本大震災 日本人の再出発
」をかかげている。
柳田
氏の 「『想定外か
?
』
もその一つだね。
それ以外に「 われらは何をなすべきか
」というタイトルで「 叡智結集
41人
」として、 41人のそれぞれ短い寄稿
がある。
これをずっと見て、 41人中
、 原発問題に真正面に取り組んでいた人
は、 真山仁
氏一人だったね。
A氏 : 真山 氏は、小説家であって、 原発の専門家 ではないのにね。
私
: 真山
氏は、 3年前
に「 ベイジン
」という 小説
を発行している。
これがたまたま 原発事故
を扱ったものだね。
だから、この小説のために、 2007年
から 多くの専門家に取材
して書いたんだね。
A氏 :氏が特に興味をもったのは、 不測の事態 が起きると 原子炉は自動停止 し、 同時に 緊急炉心冷却システム(ECCS) が作動し、 冷却が進む ことだ。
私 :氏は、 小説のアイデア として、この 冷却プロセス で、 全交流電源喪失 ( ステーションブラックアウト・ SBO )し、 メルトダウン を起こすというものを考えた。
氏が、当時、その視点で 原発の安全対策
を見たが、 原子炉が緊急停止
してもすぐに停電しない。
万が一停電
しても 各炉に2機の非常用自家発電
があり、これが起動する。
これらは 定期検査で起動検査
もしている。
しかし、この 非常用電源
がすべて動かなくなったとき、 SBO
となる。
A氏 :当時、 真山 氏は 多数の専門家 から「 日本では SBO なんて絶対に起こり得ない!」 と声を大にして 反論 されたというね。
私 :そこで氏は、 SBO の舞台を 中国の原発で起きたという小説 にしたのだという。
A氏
:その「 日本ではあり得ない
」 SBO
が 日本の
福島第1
で起きたことになるね。
小説家のほうが「 想像力
」が高いね。
私
: すべての電源を喪失した SBO
となった以上、 手動
で冷やすしかない。
真山
氏は、 海水
を使うのが一番、手っ取り早いが、これが遅れたね。
東電は 廃炉
になるのを嫌がったのではと氏は推測するね。
A氏
:「 絶対、 SBO
はあり得ない
」と思っているから、虚を突かれ、 SBOが起きたときの態勢
が遅れるね。
バタバタ
した動きとなるね。
今も、 手動
だね。
SBO
で 自動冷却という手段
を失った恐ろしさを現実に思い知ったね。
それにしても「 日本では SBO
なんて絶対にあり得ない
」と言った専門家は、専門家ではないね。
人生で挫折感を味わったことのない頭でっかちの秀才専門バカたち
だね。
これらの人が「 原発の安全神話
教
」を創り上げた。
A氏 :この前の ブログ で、 30年前 に アメリカ原子力規制委員会 ( NRC )が、 福島第1原発と同じ型の原発 について、「 全電源喪失・ SBO 」という シミュレーション をしていたことを扱っているね。
私
:アメリカでできて、なんで 日本の専門家
にはできなかったのかね。
やはり、 柳田
氏の言うように、これは 日本人の「安全神話」と「想定外」
という体質
からきているのかね。
今朝の新聞
では、「『 安全』判決に改めて疑義
」として、 住民
の「 原発は耐震性が問題だ
」という 訴訟
で、 裁判所
が「 安全だ
」という 判決
をしている例をあげているね。
唯一
、 2006年
に 金沢地裁
の 井戸謙一
裁判長
( 今年3月退官
)が 耐震性が不十分
だということで 稼働中の原発運転差し止めの判決
をしているという。