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私 社説 」はほとんど読まないのだが、今度の 陸自PKO日報問題にからむ稲田防衛相と防衛事務次官、そして陸上幕僚長が辞任するという問題 については「 社説 」はよくまとまった内容だと思う。
こんな問題で 日本の防衛省がトラブっているときに北朝鮮がこれに「祝砲」をあげるようにミサイルを発射した。
「 泣き面に蜂」で、日本の防衛力の弱さを象徴 しているね。
A 氏 : 戦争 には、 第一線や軍事組織の正確な情報が迅速にトップにあげるのが原則 で、 その上にシビリアンコントロールが成り立つ。
私 : トヨタ生産方式で「Bad News first」 といのがある。
「 悪いニュースを優先的に知らせよ 」という意味だね。
人はとかくよい ニュースを優先して流し、悪いニュースを隠蔽 して、このため、問題が拡大してしまう。
トヨタ が 30年ほど前に米国に進出 し、 トヨタ生産方式をはじめたとき、米国の従業員にこの考えを徹底することに力を注いだ という。
A 氏 : トヨタ生産方式 では、 第一線の作業者が異常を感じたら、すぐに、誰でも見れるランプの点灯で知らせる。
流れ作業ではラインを止め、問題を早期にクローズアップする。
米国では、作業者がラインを止めたら即、解雇だ ね。
だから 、作業者は異常があっても隠して作業するから、後で問題が拡大する 。
私 :そういう 視点 で、この 陸自PKO日報問題 を考えると、 原点は「社説」の言うように昨年7月の日報問題にある ね。
このとき、 日報には、南スーダンの首都ジュバで起きた激しい「戦闘」が記録されている
のに、 首相や稲田氏はこれを「衝突」と言い換えて国会で説明
してきた。
安倍政権 は当時、 安全保障関連法 による「 駆けつけ警護」の新任務の付与を検討 していて、 そんななか日報が開示され、現地で「戦闘」が起きていることが国会や国民に伝われば、PKO参加5原則に照らして派遣継続自体が困難になりかねない。
そういう政治的配慮から、「戦闘」を「衝突」に言い換えた。
A 氏 : 第一線の正確性が重要な戦時用語に政治的な意図と介入が入るという致命的な情報の劣化を招くことになった ね。
すなわち、 第一線の情報は、政権には「Bad News first」にならないよう に 政治的な抑制 が生まれる。
だから、「 社説 」は、「 日報隠蔽疑惑の発端にはそんな事情があった 」とある。
私 : 軍隊の文書は、軍事機密のものもある ので、 公開できないものもある が、 しかし、「 文書がない 」というのは、 戦争のときに情報が不正確で行動する慣習となり、組織活動としては負ける組織体質だ ということになる。
さらに シビリアンコントロールにとって、情報が不十分なことは致命的 だね。
この点、 きのう発表された監察結果はそういう発想がない ね。
A 氏 :「 廃棄した」とされた日報データが陸自にあったことが、稲田氏に報告されたか 。
それが最大の焦点 だったなのに、 報告書はそこがあいまい にされている。
「 Bad News first」 になっていない。
私 : 問題 は、 「悪い情報」があれば、たとえ、小さくともすぐに稲田大臣に明確にいくようになっていなかったこと だし、 そういう実力組織との信頼感がなかったこと だね。
稲田大臣は辞任 のとき、 在任中、シビリアンコントロールはされていた というが、 日報隠蔽によって、それは事実でなく 、戦争にでもなったら、 日本は大変なことになっていた だろう。
昭和の戦争 の ときの ように、「 退却 」を「 転進 」と言った 言葉遊び同様 、今回、「 戦闘 」を「 衝突 」と 無理に言い換えた発想 から、すべては始まったね。