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Ryu-chan6708

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2017.09.27
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カテゴリ: カテゴリ未分類

戦後ドイツ ナチスの反省 から、 隣国を攻撃させないこと、欧州共同体(EC)など西欧の枠組みに組み込む ことで、 ドイツの国益を考えない「控えめさ」が、「国際社会復帰」という国益をたまたまもたらした。

 しかし、 こうした態度の弊害は、今や随所に表れている ヤン・テッハウ氏 はいう。

ユーロ危機 では、 ギリシャがロシアに接近してしまう地政学的リスク を考えず、 ギリシャを怠け者扱いして突き放そうとした。

難民問題でも、道義的判断から大量に受け入れた が、そ もそもの原因である中東での戦争には関与せず、ほぼ他人任せ

A ドイツ は、 2度の世界大戦での敗北 から、「 歴史的に間違った側に立ちたくない」という意識 が強く、 西ドイツ時代は主権が制限され、安全保障は米国任せ

外交は「欧州を大事にする」と言っていればよかったから「一国潔癖主義」に閉じこもっていられた

ドイツは経済的に指導力を持ち、そうした時代は終わりを告げようとしている と、 ヤン・テッハウ氏 はいう。

ドイツのためにヨーロッパに尽くす」という奉仕的指導性こそが求められ、ドイツは今、こうした変革に向けた「陣痛」を感じているところだ という。

A 2人目の仲正昌樹教授 は、 日本の戦後と比較 しながら、論じている。

戦後のドイツは、 ナチスと根本的に異なるとアピールして区切りをつけた ことが、 今日の国際的地位を支えている。

その点 日本は、天皇制などが存続 し、 新憲法は大日本帝国憲法の改正手続きに従って制定され、戦前の国家との連続性 が残り、 責任の焦点を当てにくい。

人道に対する罪」が東京裁判の判決文では使われなかった し、 ドイツとは戦争責任をめぐる取り組み、そして周辺諸国との関係に決定的な違い が生まれた。

A 日本 がまだ、 日韓問題 で代表されるように、 戦前の責任問題に決着がついていない のと大違いだね。

ドイツが反省と区切りをアピールする のに 言葉の力 も大きく働いていて、 節目で要人が名演説を残している として、 戦後40年の1985年 ワイツゼッカー大統領 の「 荒れ野の40年」は、過去の責任を直視する反省の重さを示し ことで有名 で、そこでは、 ナチスとの決別と欧州回帰を印象づけた。

 それと比較すると、 日本のアピールはうまくない 仲正教授 も指摘 しているね。

そもそも、 戦争責任の追及のされ方や周辺諸国との関係が根本的に違うからうまい発信をする必要がなかった のかもしれないが、 日韓基本条約を結んだ佐藤首相や日中国交正常化を実現した田中 首相が、気配りの行き届いた名演説 をしていたら、 過去の清算をめぐる国内外の状況は、その後大きく変わっていたかもしれない、 仲正教授 はいう。

A 3人目の フォルカー・ペルテス氏 は、 ドイツ、欧州の外交・安全保障問題の権威という立場 から 欧州統合 の推進がドイツの力の源である としている。

ドイツに求められる指導力 とは サッカーチームの主将 のようなもので、ボールを持っている時間は長いかもしれないが、 得点するために隣の選手 にボールを回すこともあり、 チーム内での共同のリーダーシップなのだ という。

そうでなければ、 EUに加盟する残り27カ国が容認しうる指導者にはなれない という。

英仏独の協力関係 は、( EUから離脱する)英国の影 が薄れ、 独仏が主導する形 になり、 欧州では独仏が互いによき、信頼できる、効果的なパートナーであることが大事になる

メルケル首相 米トランプ政権に対する方針 , 正面からは反対しない 、というもので ,

米国なしには進展しない分野がある以上、 実務的にできる限り協力した方がいい が、 安倍首相のように個人的な信頼関係を築くため「ゴルフ外交」をするようなタイプではない ペルテス氏 はいう。

アジアの安全保障問題 では、 南シナ海の航行の自由 ドイツ、欧州と中国との貿易にとって極めて重要 だが、 ドイツは中国と非常に強い経済関係がある だけに、 中国に対して国際法を順守するように促すことができるはず だと ペルテス氏 はいう。

A ドイツにはイランとの核合意など長期間、多国間で隠密に外交を進めた技量と経験 があり、 ベルリンに南北朝鮮の大使館 を持ち、 北にとって敵ではない

もし求められれば 北朝鮮問題で仲介役を担える立場 にあり、そんな国はそう多くはないと ペルテス氏 はいう。

戦後、米国との結びつきによって国際社会に復帰した日本 とは異なり、 ドイツは欧州の統合を通じて主権を回復してきた。

欧州統合の物語と歴史に対する率直な姿勢こそがドイツのソフトパワー

外国人がベルリンに来ればナチスの犯罪について学ぶ ことができ、 かつては悪い人で悪い国だったが、周辺国と友好関係を築き、統合したことで現在はいい国になったという 物語が伝わるという。

A 日本の遊就館 とは大きく違うようだね。

メルケル首相 は、今度の総選挙結果を受け、 内憂外患 だが、この難局を乗り切ってほしいね。

 3氏とも ナチスの反省のための萎縮 を克服し、 ドイツの国際的なリーダーシップ を期待しているね。






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Last updated  2017.09.27 14:22:24
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