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私 : 大企業の終身雇用制が根強い日本 は、 起業家が育ちにくい国 と言われてきた。
開業率(新規の事業者数が既存の事業者数に占める割合)は、先進国の中で最低レベルに近い が、 変化は見える 。
昨年度の開業率は5・6%で25年ぶりの高さ となり、 昨年の未上場ベンチャー企業の資金調達 額は、5年前に比べ3倍以上に増えた。
A 氏:これについてはこのブログの 「22日の朝日新聞・日曜書評より」 の中 で、 山口栄一氏〈著〉『イノベーションはなぜ途絶えたか 科学立国日本の危機』の著書を紹介 しているね。
私 :この「 ザ・コラム 」欄は、 米フェノックス・ベンチャーキャピタル社 が 昨年から始めた起業家コンテスト、「スタートアップ・ワールドカップ」日本予選の観戦記事 からはじめている。
予選優勝者 は、 来春にサンフランシスコで開かれる本選に出場 し、 世界30地域以上の代表らと競い合い、優勝すれば、100万ドルの投資賞金がもらえる。
昨年の本選の覇者 は、 日本代表の「ユニファ」 。
最先端技術を使って保育園児の見守りサービス支援を行う会社 である。
A 氏 : 今年の日本予選に真っ先に登場 したのは、 世界初の洗濯物自動折りたたみ機、「ランドロイド」についてプレゼンした阪根信一 氏。
「ランドロイド」は、人工知能 を使って衣類の形を見分け、ロボットアームでたたみ、分別 する。
来年に米国や日本などで発売され、当初の値段は185万円と高いが、将来は、20万円台以下にしたい という。
坂根 氏は、「 大企業は持っている技術の『シーズ(種)』から考えがち で、世の中の「 ニーズ」から考えていない ので、 中途半端な製品になることがある 」とみる。
私 : 6番目に登場したのは、メビオール社の森有一 氏で、 75歳の森氏が披露したのは、「フィルム農法」 だった。
透明なフィルムに野菜(水菜)がはりついている現物を掲げ、中東の砂漠でもトマト生産ができると話 した。
優勝は阪根氏、森氏は特別賞を受賞 した。
A 氏 : 森 氏はもともと、 東レなどの大企業の研究所 に勤め、 人工臓器などを開発 していた。
医療用の高分子膜の技術を農業に生かそうと、53歳で起業 。
18年間の赤字を耐え抜き、黒字化 した。
大企業と組み、本格的な海外進出を考えている という。
私 : 「ワールドカップ」の審査員も務めた経産省の石井芳明 氏は「 大企業の中で限界を感じている人が増えているのも一因だろう 。 ベンチャーは、日本市場で満足するのではなく、最初から世界市場を狙う姿勢が重要だ 」という。
A 氏 : 山脇 氏は、「 過去20年、日本企業の世界での存在感は急落したが、日本人の創造性が衰えたわけではないだろう。ベンチャーと大企業が互いの強みを生かせば、世界にはばたけるチャンスはある 」という。
私 :これは先にとりあげた 「 22日の 朝 日新聞・日曜書評より 」 の 『イノベーションはなぜ途絶えたか 科学立国日本の危機』の著者山口氏 が、 日本で企業家精神が育たないのはリスクを避ける国民性ではなく、制度設計に問題があり 、 これを修正すれば、産業競争力は復活するというのと同じ見方 だね。
米国政府 は「 大企業はもはやイノベーションを起こせない 」と見切りをつけ、 技術革新の新たな担い手として大学院生らの起業を支援する「SBIR制度」を1982年に創設。
これが卓越した審査・報償方式によって目覚ましい成果を上げた。
日本でも同じ制度を開始したが、成功していない。
その日米比較を山口氏は、下記サイトで述べている。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/58/6/58_462/_html/-char/ja