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私 : 堀篭俊材 氏は、 品質よりもコストなどを優先する企業風土 は、 相次ぎ不正が発覚した他の素材メーカーや自動車メーカーにも共通する として、 日本のものづくり で何がおきているのかと、記事を展開している。
しかし、出だしに 「品質よりもコストなどを優先する企業風土」ときめつけるのには、疑問がある
ね。
日本のものづくりは「より良く、より安く、より早く」をともに追及してきたからだ
。
A 氏 : 品質は、コストと対立しない。
ものづくりに「ムダ」 があるから、 コストがあがり、品質が低下するという発想 だね。
ムダを省けば、コストもさがり、同時に品質も良くなるという考え だね。
私 :ここで、 堀篭 氏は、 「ケイレツ」 (系列)に着目 する。
グループ会社を含め、改ざんが発覚した神鋼、三菱マテリアル、東レは素材メーカーと呼ばれ、材料を供給し、自動車などの完成品メーカーを頂点に部品会社などがつらなる「ケイレツ」(系列)
を支える。
長期の取引が「ケイレツ」の特徴で、部品約3万点からなる車のコスト削減には開発初期から部品会社も協力する。
短期契約が多い米国と違い、この信頼関係が日本製品の強み とされる。
「ケイレツ」を支える素材各社も同じ。
A 氏 : その信頼関係がときに現場には重荷 になり、 「完成品メーカーは『過剰品質』といわれるまで、素材メーカーに品質やコスト削減を求め続けてき、この重圧こそが、不正の一番のきっかけだ」と立正大の苑志佳教授は指摘 する。
私 : トヨタにせよ、日産にせよ、「ケイレツ」の部品メーカーには毎年コストダウン要求があるのはよく知られている。
しかし、 完成品メーカーが部品メーカーに「過剰品質」を求めているというのはあまり聞かないね。
コスト削減は、改善によって行われるが、改善はムダを見つけて、これをなくしことで可能となるが、ムダを見つけるのは容易でない。
しかし、 ムダを見つけるベテランもいて、智恵の勝負だ ね。
トヨタは、時には、部品メーカーに自社の改善ベテランの人材を派遣し、ムダを見つけてこれを省き、コストをさげる手伝いをすることがある 。
A 氏 : ニッセイ基礎研究所の百嶋徹・上席研究員によると、国内の大手製造業の多くは人材や設備への分配を抑え、株主配当を捻出する傾向があり、「製造現場が余裕のない操業を強いられれば、安定的に素材や部品の供給を受けたり、製品をつくったりすることが難しくなる。もっと人材や設備に投資するべきだ 」というがその通りだね。
仕事の 「ムダ・ムラ・ムリの排除」ができる 改善の人材 を育てていない。
日 本企業が米国のような短期的な株主配当を重視 するようになってから、 ものづくりの強さがなくなってきた のでろう。
私 : 堀篭 氏は、 在庫をもたない「カンバン方式」の生みの親 で、 旧トヨタ自動車 工業で活躍した大野耐一氏は「ムダ・ムラ・ムリの排除」をめざした が、 過度なコスト削減などの「ムリ」が、国内の製造現場の一部で常態化しているのではないか という。
しかし、 これは大野氏の「ムダ・ムラ・ムリの排除」の 堀篭氏の 不勉強 だね。
「過度なコスト削減」を「ムリ」と言わない。
長時間労働で仕事をしているのが「ムリ」の典型例 で 改善のネタになる現象を意味 し、 ものづくりの「ムリ」をなくせば、コストが下がることになる。
A 氏 : 堀篭 氏は、 不正の原因が日本の製造力の低下にあるとみるのは早計だが、大野氏が掲げた「現場が異常を自動的にチェックする」という理念からは遠のいている という。
私 : これもおかしいね 。
トヨタ生産方式の基本は、「現場が異常を知ったら、すぐ、作業を停止する」
だね。
トヨタの「ニンベンのついた自動機 」というのは、 自動機に人の代わりに異常検知装置をつけ、異常を検知したら直ちに機械を停止するものだ。
A 氏 : 11日、 博多発東京行きの新幹線「のぞみ34号」が、走行中に異常音や異臭があり、名古屋駅 から運転を取りやめるトラブル があり、 台車に亀裂が見つかった事故 があった。
これも、すでに 乗務員が異常現象に気付いてから、2時間ほど放置して走っていて、後、運転を継続し、3ミリ亀裂が深く入ったら脱線して大事故になっていた ね。
ものづくりだけでなく、JR も 「現場が異常を自動的にチェックする」という理念からは遠のいているね。
私 : 日本経営の現場主義 がうすれ、 長時間労働も含め、現場労働の軽視 があちこちにではじめたね。
堀篭氏 は、 それを問題にすべきだ ね。