PR
Keyword Search
Calendar
Comments
Freepage List
私 : 後、今年も3日残すのみ だが、この「 2017年回顧と展望」連載記事の最後 は、 「日銀の金融緩和」の問題 になったね。
A 氏 : 黒田日銀総裁は就任直後の13年4月 、 「2年で2%」を実現すると宣言 し、 短期決戦のはずが、6~7年の持久戦に追い込まれたという実態 。
さらに、 7月の決定会合で、日銀は物価見通しを引き下げ、「物価上昇率2%」の達成時期を「2018年度ごろ」から「19年度ごろ」へ1年ずらした。
6度目の先送り で、 日銀の信認は傷ついた と記事はコメントしている。
6度目の約束破りにしびれを切らした かのように、 「無理して2%にこだわらなくてもよいのでは」という議論が専門家の間で高まっている。
「期待に働きかける」として始まった異次元緩和は、逆に期待を裏切り続けている。
私 : 12月21日 、 今年最後の金融政策決定会合 を終え、 黒田総裁は午後の記者会見 で「 (物価は)プラス幅の拡大基調を続け、『2%』に向けて上昇率を高めていく 」と発表。
記事では、 強気の姿勢に市場は冷ややか で、 エコノミストの一人 は「 そもそも日銀の物価見通しは強気すぎる。黒田総裁が『2%に達する』と言っても、信用する市場参加者はほとんどいない 」とし、 直近の消費者物価指数は、ゼロ%台後半にとどまると指摘 。
A 氏 : 景気拡大の長さは戦後2番目で、日経平均株価 は約26年ぶりの高値水準で、バブル期を上回る人手不足 。
物価の伸びが鈍いのは確かだが、「これほどの緩和策をなぜ続けるのか」という疑問が広がる ね。
私 : 緩和策の弊害 も無視できず、 日銀が買った国債は440兆円を超えて発行額の4割超で、国債の買い増しは限界 。
株価指数に連動した上場投資信託 (ETF)も買っており 、「 日銀が実質的な大株主 」という企業が増えていて、 株価の下支え となっていて、 市場機能を失っている 。
マイナス金利政策は利ざやの稼ぎが出なくなり 、 銀行経営 を追い込み、 地方銀行の経営を圧迫 し、 3大メガバンクの大幅人員削減 に追い込んだね。
A 氏 : それでも日銀は2%に執着する のは、 2%は、欧米の中央銀行も掲げる世界標準 で、 日銀だけ目標を下げると、緩和縮小の思惑から為替市場が急速な円高に振れ、経済に打撃を与えかねないからだ という。
私 : 欧米の中央銀行は今年、緩和を縮小して金融政策を正常化する「出口」へ向かい始めた が、 それでも日銀は今の政策にこだわり、出口政策を語ろうとしない。
日銀幹部の一人 は「 我々は5年前 に 政府の要望で、強力すぎるほどの緩和策でちゃんと仕事をしてきた。いま外部から聞こえるのは『これ以上(大規模緩和を続けることで)がんばらないで』という意見ばかり。皮肉なことだ 」と語っているという。
A 氏 : 5年で情勢が変わってきた んだね。
「出口」の見えない大規模緩和の継続 に、 いらだちは日銀内にもくすぶっている という。
日銀にとって来年は、緩和の副作用にも目配りしつつ、2%目標の実現をめざすという困難な年になりそうだ と記事はいう。
私 : その日銀のかじ取りは誰が担うのかを市場の視線 は、 来年4月に任期を終える黒田総裁の「次」に注がれている と記事はいう。
それまで、 市場に異 変が起きないことを望むね。