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Ryu-chan6708

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2018.01.02
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カテゴリ: カテゴリ未分類

年末の紅白歌合戦 を途中から見たが、 かっては、時代のシンボルのような歌手が中心 を占めたが、 次第にバラバラ になっていて、 名前の知らない歌手が多く興味を失った ね。


紅白の出場歌手が映す時代の姿 は、 昭和と平成で大きく異なり 、それを 音楽ジャーナリストの柴那典 氏は「 大小の袋 」に例え、  昭和から平成初期は、一つの大きな袋 に、 老若男女、誰もが知る人気歌手たちが詰まっていた のが、それが 今世紀に入り、女性アイドルグループ、若手演歌歌手など、複数の小さい袋に分かれた という。

A :そして、 最近の紅白出場歌手は、それぞれの小さな袋から少しずつ選ばれ、視聴者は、興味のない袋の歌手を知らない。


柴那典 氏は「 普段から、SNS でも、小さな袋を共有する同士で対話する。共有しないメンバーでカラオケに行くと、ぎくしゃくするのには、そんな背景があるのではないか 」という。

:そにせいか、 カラオケ店が入る商業ビルから、1人ずつ出入りする男女が目立つ

一人でカラオケを楽しむ人たち。

友人と来る時は、選曲が違い、 全員で歌える曲ってないですよね。一番盛り上がって大合唱になるのは『君が代 』と線香のCMの『青雲のうた』 」だという。

「大きな袋」は、国家と広告で、それが平成なのか。

確かに、 大勢でカラオケに行く機会が減っていて、 そのせいか、平成前半の1組あたりの平均利用人数が3.6人が、後半では2.8人と減っている。

A 昭和から平成、バブルの崩壊後に経済と消費の右肩上がりが止まり、必要なものは店まで行かずにインターネットを通じて購入


新車よりリースやシェアが注目され、音楽やカラオケも、通信技術の革新に伴って大きく変容

CDなど音楽ソフトの生産額はピーク時の98年に比べて4割に落ち込み、日本レコード協会 16年8月に行った調査 では、 半年間に音楽商品を買ったことがある人は全体の3割。


買わない人が挙げた理由 で最も多いのは「 今持っている曲で満足している 」で、 最も利用する音楽聴取手段 は、 4割以上が動画サイトの「ユーチューブ」 と回答。

A 内閣府の生活満足度調査 で「 心の豊かさ」を重視する人が「物の豊かさ」派を引き離していく。


 生涯未婚率
の上昇や高齢化の進展 により、 平成の時代に「単身世帯」が最も多い世帯類型 となり、 「おひとりさま」は流行語 となり、 一人客専門の飲食店 ができ、 コンビニでも総菜の量がコンパクト になった。

國分功一郎・高崎経済大学准教授 は、 満員電車の風景の例 で、 多くの人がぼうっとスマホ を見ていて、暇さえあればゲームを始める として、「 消費社会は私たちを終わることのない消費のゲームに投げ込み、もはや依存症に近い。平成にもたらされたのは、依存を利用して人々にお金を使わせる仕組みではないでしょうか 」という。

A 平成 になって IT化 が進んでも、 人々は楽になるどころか逆に長時間、仕事に拘束され、仕事以外も誰かとつながり続けている。


自分が本当にしたいこと、幸せを感じることは何なのかを、心身が疲れてそれを考えられない。


 「楽しむ」には、自分と向き合う時間や訓練が必要
で、 人は楽しみ方を知らないと、「暇」で、自由の中で「退屈」 し、 「退屈」がつらいから、スマホ に貴重な時間を奪われる。

國分功一郎教授 ユダヤ人哲学者ハンナ・アーレント が、「 孤独と寂しさは違う 」と言っていて、「 孤独 とは、私が自分自身と一緒にいること で、 自分と一緒にいられない人が「寂しさ」を感じ 、一緒にいてくれる他者を求めるから、 自己と対話できない とし、 「孤独」にならなければ、人はものを考えられなく、「孤独」こそ、現代社会で失われているものだ と言っているという。

 この記事の筆者は最後に 自分の体験 を交えて言う。

流行に流されて似合わない服を買い、「話題の曲を歌えば友達や同僚にウケる」と、本心では共感もしていないCDを買ってきた。昨夏、旅先で見た花火の写真をインスタグラム に投稿した。『いいね!』の数は13。内なる自分が言う。『1300でも、1でも、今まで生きてきた中で見た一番美しい花火だったことに変わりはない』。もう一人の自分が答える。『当然だ。人と自分を比べてばかりいたら、全てが面白くなくなる』。この感覚。たぶん、ハッピーだ

A 1日の新聞の「 逃走/闘争 2018:1」欄 でも「 歌手にしろ俳優にしろ、国民的な『象徴』が存在していた時代は遠のいた 。作り手も受け手も、 シンボルを見上げたかつての枠組みから逃走し、創作・表現を自由な形でやりとりする流れが加速している 」とあるね。

その「逃走」が、自己の「孤独」を見つめる「闘争」になる のかね。






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Last updated  2018.01.02 11:40:54
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