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私 : 出版科学研究所の発表 による 昨年の紙の出版物の推定販売金額 は 1兆3701億円 。
前年比6・9%減 で、 内訳では漫画単行本の13%減 という数字が目立ち 、大手版元にとっては収益の要である分野の大幅縮小がついにきた という。
A 氏 : 出版のマスメディアとしての立ち位置 は 、流通の規模 によって生まれていて、減りつつあるとは言え、 全国1万2500の書店に商品が並ぶ。
その流通を支える小売り、取り次ぎ、輸送を支えてきたのが漫画単行本や漫画雑誌の大量流通だった。
私 : 昨年の売り上げ では、 書籍の売り上げ減は少なく、文芸書、学習参考書 、教養新書は前年を上回っている。
そもそも 漫画が市場の大勢を占める出版市場は、日本特有のもの。
だが、 それが出版流通を築き上げてきた部分も無視できない。
A 氏 :現状、 出版社同士は刊行点数争いを繰り広げ、書店の書棚の面積を奪い合っている状況 。
パイが減っていく中での苦しい椅子取りゲーム だが、 その先にあるネット(ほぼスマホである)のコンテンツ市場 は、 まったくルールは異なり、作家と消費者が直接つながる世界。
その環境では、出版業界が“マスメディア”であることをそのまま維持することはできない だろうという。
私 : 紙と電子の合計売り上げ を見れば、 出版全体の規模 は維持されていると言われてきたが、 昨年は合計数でも1兆5916億円で前年比4・2%減 となった。
正念場はこれからだ
スマホ利用の拡大や、漫画離れ が影響しているのだろうか。