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Ryu-chan6708

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2018.02.28
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3月4日 イタリアの総選挙 がある。

選挙後の政権の枠組み は見通せず、 EUに懐疑的な政権が誕生する可能性 もあり、 経済統合の強化を目指す欧州の「火種」になりかねない。

野党「フォルツァ・イタリア」、 政党連合別で支持率トップのフォルツァなど中道右派 連合、支持率で中道右派 連合を追いかけるEUに懐疑的な新興政党「五つ星運動」 などは、 所得税の減税や社会保障の拡充など、財政政策 の拡大 をこぞって訴えている。

「ばらまき」総選挙 となっているという。


A
背景には景気回復の弱さや、高止まりする若者の失業率など、 経済政策 への高い不満 がある。

イタリアはGDP が4年連続でプラス成長 だが、 成長率は1・5%程度にとどまり、昨年12月の失業率は10・8%とユーロ圏諸国の平均(8・7%)を上回り、25歳未満に限れば32・2%。

政府は解雇規制の緩和や税優遇策などで企業に雇用を促したが、求人は期間従業員など不安定な仕事が多い。

条件のよい職を求め、国外に出る若者は後を絶たない。

ボッコーニ大の教授が地元紙に発表した試算 によると、 総選挙の「ばらまき」公約を実現した場合の財政負担 は、 中道右派連合ではGDP 比で10~17%ほど増え、五つ星では同約3・5%増える という。

 しかし、 財政拡大路線の公約実現には、EUのルールが立ちはだかる

通貨ユーロを使う国 には 「財政赤字をGDP比で3%以内に抑える」などの財政規律ルールが課されるからだ。

イタリアの政府債務の残高はGDP比132% で、 ユーロ圏ではギリシャ に次いで高く、EUの欧州委員会は再三警告を発している

A :一方、 イタリアの政党からはEUルールこそ見直すべきだとの声 が上がる。

ユーロ自体への見方も厳しく 割高なユーロのせいで、イタリア 産品の競争力がそがれているといった不満が根強い。

欧州委の昨年11月の世論調査ではイタリアでは、ユーロに賛成する人の割合は59%と、ユーロ圏 では2番目に低かった。


中道右派 連合内で支持を伸ばす野党の同盟(旧北部同盟) は、 ユーロ離脱が持論


野党フォルツァ も、 ユーロは維持しながら、国内取引に新リラを発行する「並行通貨制度」の導入案を主張 している。

欧州ではユーロ圏の経済統合の議論 が進むが、 総選挙の結果次第では、イタリアからEUやユーロ圏諸国との関係見直しを求める動きが出る可能性 もある。

将来 英国のEU離脱 の後を追うのか。

3月4日の総選挙の結果 がどうなるか。

ところで、 ポーランドも保守系与党・法と正義(PiS)は、自由経済の旗を振るEUの現状に懐疑的 「自国第一」を掲げる姿勢と共感する。

ポーランド 造船所の「鉄の男」たちは、まるで米大統領選でトランプ氏を支持したラストベルト (さびついた工業地帯)の労働者のようだ という。

政権を握るPiS は、 民主主義に不可欠な報道の自由や司法の独立への介入 を強めていて、 経済成長の果実にありつけない人々の不満を吸収するため、内向きのナショナリズムをあおるような動きも顕在化している という。

EUで合意した中東などからの難民の受け入れにも消極姿勢を崩さず、欧州委員会からEU司法裁判所に提訴されている。

EU統合も一筋縄でいかない ようだね。






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Last updated  2018.02.28 16:28:33
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