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Ryu-chan6708

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2018.03.01
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カテゴリ: カテゴリ未分類

新幹線「のぞみ34号」 台車で昨年12月11日に破断寸前の亀裂が見つかった問題 で、 原因を追求した結果 JR西日本は、亀裂は10年以上前の製造元の川崎重工業の製造段階の不備に起因することが明らかになったと28日に、調査結果を明らかにした。

台車を製造した川重 は、 JR西日本の記者会見が終了した後の28日午後7時から神戸市 内で記者会見を開き、金花芳則社長が深々と頭を下げた ね。

A R西と川重 によると、 台車の外枠は鋼鉄製で両側にあり、「側(がわ)バリ」と呼ばれ JR西が定めた設計では底面の厚さは8ミリ で、 加工しても7ミリ以上とされていた が、 最も薄い部分は4・7ミリしかなかった。

さらに、その 4・7ミリしかなかった原因 は、 川重は台車枠を別の部品と溶接する際 すき間をなくし、がたつきを抑えるよう底部分を薄く削っていた ため。

削る寸法は、現場の判断で行っていた といい、 JR西に「本来行ってはいけない作業だった」と説明した という。

この薄い部分で強度が保てず、溶接で生じたひび割れが破断寸前の亀裂まで大きくなったとみている。

さらに、なぜ、そうなったのか という 工程の説明 で、 川重によると、亀裂が見つかった台車枠の強度部材は作業現場の1人の班長の指示で設計上の寸法よりも薄く削られており 班長はほかの部品と溶接で固定する作業 で、 がたつきをなくすために削るよう作業者に指示した が、 社内基準で許された範囲にとどめるよう説明せず、できあがりも確認していなかった。

川重は記者会見 で「 班長には、作業者が社内基準を守るだろうという思い込みがあった 」との 見方 を示した。

部下に指示 したら、 実際に部下がその通りやったのか、確認するのが現場班長の職業的な義務 なのではないのかね。

しかも、 安全上、重要な寸法 だ。

さらに、肝心の、なぜ、その班長がその義務を怠ったのかの説明 がないね。

A 川重 は、背景として 管理面では、 生産管理部門と現場の権限があいまいだった ことがあり、 車両部門を統括する小河原誠常務は、管理部門が現場に示す作業指示 について、 「指示を(必ず)守る部分と現場に任せる部分が明確になっていなかった」 と述べ、 結果的に作業の多くが現場に任せきりになっていた という。

これもおかしな説明で 現場に任せようと JR西が定めた設計では底面の厚さは8ミリ で、 加工しても7ミリ以上 という 設計寸法は、設計図で現場に正確に伝達されている はずだ。

設計図がなくては現場の作業は不可能で、勝手な寸法で作業はできない。

 現場は設計図面通り作るのが本業だ。

現場では、「作業仕様書」が貼り出されている ため、 作業員全員がみることはできたが、実際には「(現場をまとめる)班長の指示」が優先された という。

班長の指示に問題がある場合に、それを修正する仕組みは確立できていなかった

なんのために「作業仕様書」が貼り出されているのかね。

管理されているという外向けの格好付けのためかね。

 これは、多くの企業も同じで、作業者は貼り出している
「作業仕様書」のような 文書は見ていない。

 だから、修正は遅れても問題ない。

川重は、カネをかけ国際規格ISO9001の品質マネジメント(品質管理)システムの認証を得ているはず。

それなのに、マネジメントの基礎が崩壊している とはね。

その原因追求がない ね。

日産、スバル、神戸製鋼、三菱マテリアル、 東レ、宇部興産でも品質管理の不正が次々に明るみに出た が、 背景には、権限のあいまいさやチェック機能の弱さなど、今回の問題と重なる部分も多く、問題が起きるたび、「安全性には問題がない」と説明がされたが、今回は、一歩間違えれば大事故につながりかねない、「重大インシデント」と運輸安全委員会 が認定する事態になったと新聞は書いている。

 しかし、日産、スバル、神戸製鋼、三菱マテリアル、東レ、宇部興産の問題と、今回の川重の問題は「異質」だね。

 日産、スバル、神戸製鋼、三菱マテリアル、東レ、宇部興産は「計画的な確信犯」がやったこと。

 今回の川重は「だらけた業務の怠慢」で起きたこと。

A 川重 は、 再発防止のために外部の人材も入れた品質管理の新組織 を立ち上げ、 金花社長 は「 再発防止、品質管理の徹底、社内ガバナンスの強化を、 自身が推し進めなければいけない」と述べ、辞任を否定。

おかしいのは、従来から、品質保証部という、品質管理部門がある のに、 新組織 がなんで必要で、 品質保証部は何をやっていたのだろうか。

カネをかけているISO9001 実施状況 は、どうなっていたのだろうか。

原因追求が甘く、再発しそうだね






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Last updated  2018.03.01 20:58:28
コメント(4) | コメントを書く


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Re:川重『削りは現場判断』 規定外の作業 のぞみ台車」1日朝日新聞・経済面(03/01)  
alex99  さん
ご無沙汰致しております

毎日新聞の記事にこういう一節があります
「厚さ8ミリのロの字形鋼材の底部は
平面になっていない部分があり、対応が求められた。」
これが本当なら
これが隙間を生み
その隙間ががたつきを生み
そのがたつきを防ぐために過剰な削り込みをした
という事になるのでしょうか?

私が不思議に思うのは
そもそも、この底部が平面になっていないと言うところで
これが問題の最上流なのでは無いでしょうか?

鋼材の製造過程で、底部を平面に出来ないんでしょうか?
製造過程でそれが出来ないのであれば
(ちょっと信じられない話ですが)
あらかじめ削り幅を含めて厚めに製造すればいいだけでは無いでしょうか?
製造業界では、:そういう無駄は許されないんでしょうか?
素人の私からすれば、そんな疑問を感じるのですが
如何でしょうか?

それに
記者会見では企業責任を問う声が出て紛糾し
一時間半にわたったという事ですが、空疎ですね

報道陣=記者達は
ここでRyu-chan6708さんが疑問を呈されたポイント
「原因追及が無い」という所を、なぜ問い詰める事ができないんでしょうかね?
日経や業界紙の記者もいただろうに
私、いつも思うのですが
日本の記者達は、すぐ個人の責任などを追及して
謝罪を要求氏、頭を下げさせるばかりですが
肝心の物事の本質を追究するような突っ込んだ鋭い質問が無い
論理的な頭脳と日頃の勉強が足りない
そう思うんですが (2018.03.01 16:56:51)

Re[1]:川重『削りは現場判断』 規定外の作業 のぞみ台車」1日朝日新聞・経済面(03/01)  
Ryu-chan6708  さん
alex99さんへ

新聞の説明では、詳しくわかりませんが、溶接のとき、溶接面を滑らかにするために削るのでしょうか。

原因追及の甘さと品質管理の無知は、記者会見の記者のようなマスコミだけでなく、専門家の間でも蔓延しています。

これは私の2018.02.15のブログ
デミングやISO9001の忘却・で述べています。
(2018.03.01 21:15:10)

Re:川重『削りは現場判断』 規定外の作業 のぞみ台車」1日朝日新聞・経済面(03/01)  
見習い鵜匠  さん
ご無沙汰しております。
この問題、ここまで発展するとはおもいませんでした。ヘンな亀裂の入りかただなあ、とは思っておりましたが。
前の方も書いておられましたが、側バリと呼ばれる部材、そんなに平滑度が出ないんですかね?製造工程で削って良いのが0.5mmとなると、本当に少しですよね。
川崎重工の説明によれば、側バリと、これに溶接される軸バネ座の「隙間の公差」は1mm以内、目標0.5mm、側バリを削ってはならない、と設計図面にありながら、現場がこれを守らなかったというのが解りませんね。
これは下司の勘ぐりの部類ですが、側バリと軸バネ座の隙間が大きいと「がたつき」が出るため、後からクレームが出て、「会社としての問題」となったところで、上層部は原因究明も再発防止も全く期待できない、現場サイドが処分されるだけ、と判断していたのではないでしょうか?ですから、発覚した時の責めを全て引き受ける覚悟で、削ってはいけない側バリを削り、鉄道車両工業規格会の規定事項を拡大解釈してまで、違法な指示を「出さざるを得ない状況に追い込まれていた」のでは無いでしょうか?
日本の、そうそう潰れっこない組織であれば、こういう「腐食型」と言われる不正が起きること、山本七平さん書くところの旧日本軍のダラケ、当事者能力欠如ぶりに重なるのでは無いでしょうか?
まことに嫌な話で恐縮です。
(2018.03.02 12:52:09)

Re[1]:川重『削りは現場判断』 規定外の作業 のぞみ台車」1日朝日新聞・経済面(03/01)  
Ryu-chan6708  さん
見習い鵜匠さんへ
新聞記者の記事が、原因に無知な人が書いているので、作業工程が明確でないですね。
「設計図」は8ミリで、加工しても7ミリですから、最大公差が1ミリなのかもわかりません。図面公差内が7ミリのところ、2.3ミリも作業者が削ったのに、「作業仕様書」に何を書いてあったのかもふれていません。
記事を書いた記者の「質」も問題です。
加工後に「がたつき」が出て、問題が出れば、経営者の直接責任問題でなく、現場の責任です。だから、現場は図面通り作るのを「誇り」とします。
現場に力があれば、設計の批判ができますが、そのときは、図面変更を要求し、変更してから加工します。現場は図面通り作るのが「誇り」だからです。

旧日本軍のだらけを失敗を敗戦で厳しく学んだ日本の品質管理が、30年後に品質で世界を制するまでになった力が「失われた20年」で失われました。 (2018.03.02 15:26:27)

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