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私 : 国王の決断 で、 長い国王親政を経て2005年 、 近代化を目指す前国王が立憲君主制への移行を表明 し、 08年に初の国民議会 (下院)選を実施。
選挙運動は静かで、拡声機が使えず、戸別訪問が基本で、期間中は仏教の法要や結婚式 も禁じられ 、 いまだに選挙の仕組みや目的がわかっていない人が多い という。
A 氏 : 表向きの静かさとは異なり、SNSでは現地のゾンカ語で「ノロプ(謀反人)」という言葉が飛び交う中傷合戦。
警察官のスムゲ 氏は 「政党は一部の代表だが、国王は全国民の代表。国王のもとでまとまっていた国なのに、家族や村さえも分断された」 という。
政府は選挙を根付かせる政策を繰り出し、前回13年の上院選 投票率 は45%。
今回、帰郷できない人のため郵便投票を導入し、家族で誰も投票しないと後から理由を尋ねられる。
政党もできたが、以前は政党といえば反王室の亡命勢力を指し、結成は反逆行為。
このため、いまだにいいイメージを持たない人が多く 、 憲法上、集会や結社の自由は「国家の統合に支障をきたさない」という条件 があり、 難民や人権といった敏感な問題を扱う組織の結成は難しい。
私 : ブータン は 「国民総幸福」(GNH)を国是に掲げ、物質的豊かさだけではないバランスのとれた成長を目指してきた。
鎖国状態から徐々に国を開き、1999年にテレビとインターネットを解禁。
しかし、 いま問題となっているのが若者の失業で、特に男性の失業率は15年の8%から16年は16%に 。
高学歴化で肉体労働を避けるようになり、建設現場はインドの出稼ぎ者ばかり。
大学生は、まず政府の仕事を狙う。
外貨を稼げる産業は水力発電 と観光業ぐらいで、一方、自国製でない自動車や携帯電話の消費ブームが盛り上がる。
職につけない若者が薬物に手を出しやすい現実があり、薬物事犯の逮捕者は16年の523人から1年で倍増。
大麻が自生し、インドから大量の薬物が流入する 。
今回の上院選は候補者数が前回の倍近くまで増え、中でも30代が約6割を占めた。
「若いのに仕事がなくかわいそう」という理由で投票する人も多い という。
A
氏
: トブゲイ首相は「若くて急成長する国にはよくある問題だ。ブータンはシャングリラ(理想郷)ではないのだから」
とだけ語ったという。
しかし、 若くて急成長する国はチャイナスタンダードではないが、独裁のほうがいいのではないのかね。
私 : 10年たっても国民の意識は変わっていない ようで、 ある主婦 は 「立憲君主制への移行は、国王が決められたことだから仕方ないけど、王政の方が当然良かった」 という。
「国民総幸福」が国是で有名なブータン が、 王政から立憲君主制への移行の10年 で、 家族や村も分断され、若者の失業・薬物事犯の増加 とは、 民主主義の原点 が問われるね。