ひたすら本を読む少年の小説コミュニティ

2005.05.27
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名前は親が、またはほかの誰かが僕らに就けてくれたものだしね。

べつに、今の名前は気に入ってる。

最近気づいたんだけど、僕ってダレダ?

今まで、文章や話を考えているこの「心」こそが自分かと思っていた。

いますぐに、頭の中で「あ」と思い浮かんでください。

その言葉はどこから出てきましたか?

始まりのないところから出てきませんでしたか?

僕はそれが怖くて仕方がない。

僕らは脳によって操作されているだけなのかもしれない。

だって、味覚、聴覚、嗅覚、視覚、触覚、この五感が無くなってしまったら僕らは僕らの中でしか生きることが出来ない・・・。

ようするに、内なる機能しか僕らは持っていないんだ。

他に関係して、なにかできるわけでなく、自分の中ですべて解決していく。

内なる自分。

本当の外はどうなっているんだろう。

もしかして脳だけしかないんじゃないか。

「あ」って発想したのはダレ?

僕?私?脳?

いったいダレなんだ。




真っ暗な部屋に、脳が規則正しく並んでいる。

ひとつひとつの脳の中にはそれぞれひとつの世界が存在している。

そして、脳によって僕らの行動は操作されている。

これを運命とも呼べるかもしれない。

中央に存在する扉が開く。

僕らの頭の限界を超えたダレカが入ってくる。

彼らは、僕らの頭の限界を超えた行動をする。

僕らの世界は続く。

例え、彼らの気分―気分と言えるものが彼らにあるのか知らないが―によって、脳を潰されたとしても、僕らは内なる世界で、変わらずに暮らしている。

ひとつの世界の一人は、その世界を構築する一人。

だが、一人ひとりの脳に世界があるのならば、その一人も、他の世界を構築する一人。

他人が本人と繋がる。

ブラウン管ではない何かで僕らと繋がっている。



僕はダレだ?





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Last updated  2005.05.29 09:07:20
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