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上江洲先生の日比谷授業が始まった。
冒頭、上江洲先生は日比谷高校の英語を「超一流、一流、二流、三流に分けたうちの超一流である」と述べられた。まさしくおっしゃる通りで、自校作成校の入試問題は「超一流」の問題ばかりだ。それは英語も数学も国語も全てである。 そして、「超一流」であることに指導者が気づけないまま指導すると、自校作成問題は、ただ単に「長いだけ」「難しいだけ」の問題に陥ってしまう。
話を戻す。
「日比谷高校の自校作成問題は超一流である。」
授業開始時の最初の一言として、上江洲先生は上の言葉をお選びになった。
私は当初その意図が分からなかった。なぜ上江洲先生は冒頭の一言に上記の言葉をお選びになったのだろう。 他にもいくらでも選択肢はあるはずだ。「では、日比谷高校の解説を始めます。」「日比谷の問題を解いた感想はいかがでしたか?」「この話の意味が分かった人?」「何分かかりましたか?」などなど。
しかし、こうした当たり障りのない言葉ではなく、上江洲先生の選んだ言葉は「超一流の問題」という一言。
私は考えた。上江洲先生のお言葉の意味を。そして、この言葉が大変重く、深い意味を持っていることに気が付いた。そう、 この一言は生徒に向けられたものではなかったのだ。
では、誰に向けられて発せられた言葉なのか。
「日比谷高校の問題は超一流である。」
それは、東京で塾講師をやっている私自身に向けられたメッセージだったのだ。私はそう感じた。そして、その感覚は日が経過するにつれ、確信に近いものに変わっていった。
(この項つづく)
上江洲先生特別講義13(最終回) 2013/11/17
上江洲先生特別講義12 2013/11/17
上江洲先生特別講義11 2013/11/17