元・天津駐在員が送る中国ビジネス・エッセイ

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2009.05.31
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カテゴリ: 日本社会
5月16日テレビでの報道は、新型インフルエンザ一色に変わる。

休みが終わり18日に通勤が始まると大阪の地下鉄の電車内でのマスク姿が一気に跳ね上がった。そしてどこに行ってもマスクは売り切れ状態で、手に入れる事ができなくなる。残念ながら、マスクを手に入れる事ができなかった私は、多くの人がマスクをしている、ちょっと不思議な感覚の車内で、少し肩身が狭い想いをしなければならなかった。

そんな中、欧米では、マスクを余りしてないとの報道もあった。

新型インフルエンザがこれだけ世界に蔓延しているにもかかわらず、なぜ欧米ではマスク姿の人がいないのか。新型インフルエンザに詳しい元小樽市保健所長の外岡立人さんは「インフルエンザ予防のため、マスクをするのは日本とアジアの一部の国で定着している衛生習慣」と指摘する。

 その理由として、外岡さんは「欧米では、自分への感染がマスクで防げるかどうかについてはっきりとした効果があるとされておらず、マスクは病原体を持っている人が第三者にうつさないために使用されている」と説明。欧米では、手にウイルスがつくことが考えられるため手洗いをしたり、人込みに入らないようにしたりする教育が徹底的に行われている。


今回、マスク購入の為に少し調べてみると「N95」という規格があることに気付いた。
米国 NIOSH(National Institute of Occupational Safety and Health)が定めた基準の中で最も低いものだそうである。最初の「N」は、耐油性が無い(Not resistant to oil)ことを表しており、耐油性があるものは、医療用以外の用途であるようである。数字「95」は、試験粒子を95%以上捕集できることを表している。
その他にも、N99、N100という製品がある。

日本では、産業用の使い捨て式防じんマスクで、国家検定が行われているそうで「DS2」というクラスのものが「N95」と理論上は同様の効果があるそうである。

しかし、私が大阪で目にするマスクは、限りなく0%に近く「N95」ではない。なぜ分かるかというと、「N95」の表示がはいっているマスクは、形状が大変異様であるからすぐに判断できる。

今回の新型インフルエンザは、早くから弱毒性である事が報道されていたので、私もそんなにインフルエンザに対する恐怖心はなかった。しかし、毒性の強い鳥インフルエンザが流行したら、と思うとゾッとする。今回の新型インフルエンザの流行は、実際にインフルエンザの流行が起こるとどのような問題が発生するのか検証する良い経験になったのではないだろうか。

報道では、マスクの有効性が議論されているが、果たして我々日本人がマスクをする理由は、感染を防止するとう理由だけだったのであろうか。

今回の大阪の状況を感覚的に考えると、マスクをしている人は、企業に属するひとが多かったのではないかと思えた。私自身、自分自身の感染防止という理由だけだったら、なかなか手に入らないマスクを探す事はしなかったような気もする。私にマスクをさせたもう一つの強い理由は、会社や社会に迷惑をかけたくないという心理ではなかったか。

もし自分が感染したかもしれないという疑いが出た場合、当然それまで通っていた会社の皆さんにも疑いの目が向けられるであろうし、全員が出勤停止などといいう事態に陥るかもしれない。私の住んでいるマンションは、大型の施設であるので、もしそのマンションで消毒しなければならないなんていう事態になったらと思うと、背筋が寒くなる。

マスクをしていた人達に、共通するのは、こういった心理ではないだろうか。

中国人の社会を見ていると、こういった心理状態にはおちいらないように感じる。中国人がそういった心理状態にならないというのではなく、中国の社会がそういった心理状態をつくらない構造になっていると見る方が正確ではないだろうか。中国人がそういった責任感や義務感を感じるのは、家族や友達に対してであろう。

石井良介氏の書かれた「江戸の刑罰」という著書の巻末に犯罪と刑罰の対照がある。

鋸挽    主殺
磔     古主殺、親殺、師匠殺、主人傷つけ、関所をよけて山越えした者など
獄門    追剥、主人の妻と密通した男、毒薬売、贋秤・枡の製造をした者など
火罪    火付
死罪    十両以上の盗み、他人の妻との密通など

以下省略


江戸時代いかに組織のトップが大切にされていたのかがわかる。我々日本人にとって、自分の属する組織、そのトップを守るという事は、最優先事項なのであり、それが形式で個人的には無意味であると考えていたとしても従わなければいけないという暗黙の了解が存在するのではなかろうか。

その意識は、日本社会をよい方向に導いているように個人的には、感じているので嫌いではないのであるが、時として部外者に対する排他的攻撃になる事があるように感じるのが残念である。






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Last updated  2009.05.31 19:21:03
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