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木造住宅において、コンクリート基礎の上に最初に載せる材木のことを土台と言いますが、多くの住宅メーカーや工務店では防蟻薬剤を加圧注入したCCAと呼ばれる材木(ダッカーウッド)を使用することが多くなりました。でも、こうした材木は高温化で圧力を掛けて製造される為、木が本来持っている強度(堅さ)が失われる可能性があります。人間の健康への影響を考えて、私たちは白アリの駆除薬剤を極力使わないというポリシーがありますので、虫が付きにくく耐腐朽性のあるヒノキの心材を使います。勿論、白アリはCCAだろうがヒノキだろうが、何でも食べますので、ヒノキだからと言って安心は出来ません。でも、他に食べるものがあれば、そちらを優先して食べる為、ヒノキが被害を受ける可能性は少なくなります。また、別添の表にあるように、セラガンバツという南洋材の次に耐腐朽性がある素材です。(ホームメイドは、熱帯雨林の木の伐採にも反対ですから南洋材も極力使わないようにしています)私共の会社のある愛知県は、ヒノキの産地である木曽が近いこともあって、こうした材木を積極的に使います。あと、心材についても少し述べさせて頂きます。心材とは丸い木の中心部の比較的堅い赤身のことを指します。それとは反対に、木の外側部分の白太のことを辺材と呼びますが、こちらは細胞が成長する部分でもありますので、比較的柔らかいと言われています。この部分は、水や養分を吸い上げる導管もあり、水分も多く腐りやすいですし、虫も柔らかな方が食べやすいですよね。私たち ホームメイドが、何故土台にヒノキの心材を使って家を建てるのかがお分かり頂けましたでしょうか。防蟻処理の薬剤に頼らず、こういった自然の摂理をうまく利用して、家づくりをしていくことこそが、大切だと考えています。勿論、必要悪という言葉もありますから、場所や状況に応じて局所対応することを否定はしませんが・・・・。
2011年01月31日
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今回紹介させて頂くのは、新品の木製ドアにアンティーク仕上げの塗装を施したドア。写真は、そのカットサンプルです。白い塗装が剥げて、元々塗ったブラウンの塗装が覗いたように見えるドアや、塗装が擦れて下地が薄っすら見えてきているドア、クリアやブラウンのステイン塗装が部分的に黒ずんできているドアなど、私が見てもワクワクするような雰囲気のドアだと思いませんか?私も昔、お客さんがアンティークショップで買ってきた玄関ドアを取り付けて欲しいという依頼を頂いたことがありましたが、古いドアは反ったり歪んだりしているのでまともな新築の家の枠には取り付け出来なかったという経験があります。でも、ドア自体が新品のこれなら、どんな新築の輸入住宅でもきれいに施工することが可能です。ただ、これに合わせて、床や壁などの他の部分を施工するのは、相当大変です。やっぱり、アンティーク感を出さないといけないですもんね。トトロの家とか、古びた洋館とか、イギリスの古屋とかいった感じで家づくりをしたいという人には、いいかも知れませんね。きっと、そういう人って日本にはたくさんいると思いますがなかなか私たちのようなマニアックなビルダーに縁をつなげることって、難しいんでしょうね。勿論、こういう趣味やこだわりを家づくりに持ち込める人って、本当に幸せな方でしょうし、心豊かだと思います。因みに、このドアは、ドアだけなら8万円もしないんですよ。こんな手の込んだ塗装を施した新品でこの価格はお値打ちです。家全体をデザインするのはすごい大変ですが、アンティークを一度はやってみたいですねぇ。こんな手間暇の掛かる仕事をやりたいなんて、やっぱり私は変わり者でしょうか(笑)このドアサンプルは、11月20日から始まるオープンハウスでご覧頂けます。興味のある方は、是非エントリーして下さいね。豊田市 M邸 オープンハウスの告知:http://plaza.rakuten.co.jp/shizai/diary/201010250000/
2010年11月09日
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今日、古い写真データを見ていたら、きれいな階段を撮ったものが出てきたので、ご紹介します。これは、もう7年程前に建てた名古屋市平針のH邸の新築時のものです。勿論、この美しさは、今でも健在ですよ。階段の途中でL字に曲がるのですが、その曲がりの部分で3段上るというデザインです。3段廻りは、下りながら急に90度の方向転換が必要になるので、上からの直線階段が長く続くような場合にはあまり用いないのですが、下のフロアが中2階に位置していて2階との高低差が少ないということや階段下(実際は上がりきった部分の下)にミニ書斎を設けたいという要望から、このようなデザインとなりました。この階段材を注文する時は、私もいろいろな階段を調べて必要な部材を一つずつ拾ったのですが、輸入住宅ビルダーが減った今では、こんな階段材を見積もれる人も少なくなったでしょうね。段板の下の可愛らしい模様の飾り、「Stair Bracket」もホームメイド独自のものですから、他では手に入りませんよ。階段の上り始めの「Volute」と呼ばれる渦巻状の手摺や廻り3段で急激に上がる階段手摺の為の「4 Risers Quarterturn」などといった部材もこの階段の大きな見せ場です。あと、この階段は全て無垢のパイン材で出来ています。柔らかな優しい木ですから、手摺子柱「Baluster」も堅いオークのものよりちょっと太めに作ってあります。強度によってデザインも少しずつ変化させるというところが、カナダのローカルメーカーの憎いところです。美しい階段材のデザインもこのようにいろいろありますから、また折を見てご紹介していきます。
2010年09月26日
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輸入住宅のデザインの見どころは、キッチンや洗面、浴槽や照明器具などいろいろあるのですが、今回は階段に取り付けた手摺の写真をご紹介しましょう。昨今のシンプルモダンという流れからすると、こうした装飾的なデザインをする住宅メーカーは少なくなりました。全てが一体となってパッケージされていればいいのですが、階段の形状や大きさによって様々なパーツを組み合わせていかなければならないですし、大工さんの手間も比較にならないくらい多く掛かってしまいます。でも、この3次元的なハンドレールの取り回しやバラスターと呼ばれる栗棒が整然とリズミカルに並んでいる様子は、まさに建築芸術ではないでしょうか。この写真の階段は、堅いレッドオークを用いていますのでバラスターも細くて繊細なデザインになりますが、比較的柔らかなパインを用いる場合は、強度を上げる為に踏み板を厚めのものにしたり、バラスターも少し太めのものをチョイスします。材料や好みに応じて変化させるところが、ビルダーとしての気遣いなんでしょうね。やっぱり、面倒な仕事は楽しいです(笑)その他の見どころについては、「その他の商品」のページをご覧下さい。
2010年08月28日
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梅雨の走りにしては、ちょっと早い気がしますが降ったり止んだりの不順な天候が続いています。そんな中でも晴れ間を狙って、建方工事を進めているのが豊田市のM邸。2x4の建方工事は、工場の壁や床のパネルを予め製作してから現場で組み上げる工法と、全てを現場で造っていくOn Site Framing(略して「現フレ」)という工法があるのですが、パネル式の工法だと1~1週間半程度で構造体が出来上がってきます。こういう季節には、もってこいかも知れませんね。ただ、いずれにしても多少雨に当たるのは想定済み。しっかり乾燥させた木材は、表面が濡れても中まで染み込むことはありません。とは言え、こういうことに慣れていない日本の人たちには雨に濡れるのは心配の種。ですから、ブルーシートなどで構造体にカバーをしてある程度濡れないように養生します。必要ない作業と言えば、そうなんですがまずは気持ちが大切ですね。さて、この家は、外壁に真っ白なレンガを積んで仕上げます。白亜の殿堂、White Castle、そんなイメージになりますでしょうか。乞う、ご期待!
2010年05月25日
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来週末に迫った完成・引渡し。まだまだ細かなことをたくさんやらないといけない状況ですが、今の処西尾市のM邸新築工事は、順調に進んでおります。設備やキッチンなどの据付けと並行してフローリングの着色&塗装を順次行っています。今回、パインの無垢材に着色するのは、オリーブという色。こげ茶に少し黄色を混ぜたような色の自然オイル塗料。最近は、赤みのある茶色を好むお客様が多い中、個性的な色を選んで頂きました。勿論、無垢の木製ドアや飾り枠、内装造作材もこのオリーブ色で塗っています。オイルですから、あまりツヤはありませんが、長く使っていくごとに、どんどん自然なツヤが出てきます。また、無垢材故に木の色もどんどん濃くなってきますので10年もすると相当アンティークなインテリアになるでしょうねぇ。将来の完成形を想定して、ちょっと物足りないくらいの状態に抑えて考えることは、相当難しいですが、大切なことなんです。まあ、料理の味付けと同じですね(笑)
2010年03月11日
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最近の雨でちょっと工事が滞っておりましたが、この2日間で壁がどんどん立ち上がってきました。今日、とうとう2階部分まで完成しましたので、あとは屋根伏せを残すのみとなりました。現場スペースが何らか制限を受ける場合や、施工を短時間で終わらせないといけない場合などには、予め工場で壁等をパネル状に組んでからクレーンを使って現場で組み上げを行います。施工開始からどんどん出来上がってきますので、あれよあれよという間に建方工事が完了します。真っ青な空に、白木の構造がなかなか美しいでしょ。よく雨に当って大丈夫かと心配する人もいるんですが、雨に当ることを予め想定した耐水合板等を使用しているので全然平気なんです。ただ、少し針葉樹のアクが出てくるので、汚れるのはご勘弁下さいませ。昔の大工は、釘の表面に少し錆が出てくると木材から抜けにくくなるなんてことを言いましたから、雨もまんざら悪者扱いしなくてもいいのかも知れないですね。ここは、三連のビルトイン・ガレージが付きますので楽しみです。また、その模様は後日。
2010年02月13日
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冬至も近くなってきて、お昼が過ぎたと思ったらすぐに陽が傾いてしまう今日の現場。ここの現場は、9月頭に地鎮祭をしたのですが、地盤調査の結果、思わぬ地盤改良工事などが必要となって、ようやく建方工事までたどり着いた西尾市のM邸。ある程度工場で壁や床などをパネルにして造ってきてあるので、現場での工事は早いです。まあ、その分準備に時間を掛けてはいますので守山区のC邸同様、仕事は美しいですねぇ。それにしても大工さんたちは、こんな高いところで怖くないのでしょうか?ビルダー会社を経営しているとは言え、元来高所恐怖症の私は、こんなに華麗には動けません。でも、ほんと落ちたら大変だから気を付けて下さいね。勿論、万一の際の工事保険は、ちゃんと掛けていますけどね(笑)冬の柔らかな陽射しに映える真新しいスプルスパインファー(材木の種類です)。年末までは、あと一息ですので、頑張って下さいね!
2009年12月07日
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先日完成したとお伝えした小さな奥様の小屋ですが、最後の一仕事が残っておりました。カナダからわざわざ取り寄せたリピーティングオーナメント。日本語で言えば、連続模様の飾りです。これは屋根の軒先に付けるもので、小さなハートがたくさん並んでいる形なんですね。勿論、木製。パイン材で出来ています。こんなのありますよ~ってお客さんに話したら「え~っ、それ付けたい!」ってことになってわざわざこれだけをオーダーしたのです。白木だったものに、私たちが差し上げたブラウンの塗料をお客さんが自分で塗りました。最近、雨が多かったのでなかなか大工さんの日程が合わず、取り付けが延び延びになっていたのですがようやく取り付けすることが出来ました。ついでに小屋の自転車置場にも、大きな棚も大工さんに付けてもらいました。こんな木造の小屋、メチャメチャいいでしょ。主婦のこもり部屋としては、最高だと思いませんか?
2009年07月10日
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明日から私たちが参加する「ハウジング&リフォームあいち2009」が始まります。昨日、ペイント・カラーの大きなディスプレーなどを運び入れ、今日ブースの仕上げをしに行く予定です。何度かこういうイベントに参加していますが、久しぶりなので要領がつかめず結構大変です。さて、今回カナダ領事館ブースで私たちは、輸入住宅のPRをする訳ですが、その際以前ブログにも書いた外部用塗料、ティンバーケアも展示します。その時展示する塗りサンプルも作ってみました。真ん中が無塗装の状態、左がクリア色の「アクリル・レインコート」、右が真っ白な「サイディング&フェンス」です。いずれも木本来の地肌の風合いを残した状態で、美しく塗装することが出来ています。これ、実は私が塗りました。誰でも簡単に塗れるから自慢にはなりませんが、結構上手でしょ。これで2度塗りした状態です。ウッド・デッキやフェンス、杉板を貼ったような外壁など屋外の木の部分を2度塗りすると5年は効果が持続するという耐久性・防水性・通気性のある塗料です。悪くなったりした部分のある方が、是非使ってみて下さいね。ティンバーケアの概要: ↓http://www.homemade-co.com/homemade/img/Timber_Care.pdf
2009年03月12日
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ウッドデッキなどの屋外の木部に塗る従来の塗料は半年~数年に一度塗り直しが必要でした。また、その多くが溶剤を含んだもので、健康への安全性に問題が多かったのではないでしょうか。今回、ドライウォール用の水性塗料で定評のあるカナダのPARA社より、安全な水性でありながら5年以上の耐久性(2回塗り以上)を誇る屋外木部用の塗料が入荷しました。数に限りがありますが、是非一度お試し下さい。詳細は、下記をクリック! ↓http://www.homemade-co.com/homemade/img/Timber_Care.pdf
2009年02月07日
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私たちが使うサッシは、その多くが輸入品です。それは、丈夫さと性能にこだわっているからに他なりません。国産のものは、コストを安くする為に枠も建具も薄いアルミを成型して作られています。ですから、サッシそのものには何ら強度がありませんし熱も伝わりやすいといった弱点があるのです。輸入サッシは、直射日光や風雨に曝される外側にはアルミの他に、強化プラスチックやグラスファイバーを用いることで耐候性を確保し、内側は無垢の木をふんだんに使って、断熱性能を上げているばかりか室内の調温・調湿をも行ってくれます。木を用いない強化プラスチックだけでできたサッシでも空気層のあるハニカム構造にすることで、木以上の断熱性能を確保しています。自然の摂理を考えて作られた輸入サッシは、私たちに多くの気付きや豊かな気持ちを与えてくれます。
2009年01月18日
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以前、ここの階段を施工途中の状態で紹介したような気がしますが、完成した状態の写真もお見せします。見ての通り、踏み板と手摺の部分以外は、全て白いペンキで塗りました。勿論、お客さんの要望なんですが、なかなかここまでやる人は少ないです。何故かって?皆さん、階段を登る時を想像してみて下さい。登る際に足のつま先が階段の蹴込み板(ケコミイタ)に当たることってありませんか?そう、蹴込み板は垂直に立った階段部分のことを言うのです。スリッパや掃除機の吸い込み口なんかが当たってしまうのでそのうち汚れてきてしまう恐れがあります。特に小さなお子さんがいらっしゃる場合には、結構蹴飛ばすことも多いですから・・・・。実は、ここのご家庭にも2人の小さなお子さんがいるので塗装前にお客さんにその旨お伝えしました。その答えは、「また汚れたら、塗るから大丈夫です」「北米の家ではよくやることですが、まじですかぁ・・・!」白に拘った家ですから、そこまでしたかったんでしょうね。ホームメイドのお客さんらしい選択でした(笑)<仕様>階段材:カナダ Labelle社製 パイン無垢材階段塗装(白):カナダ PARA社製 水性塗料階段塗装(ブラウン):国産自然オイル塗料壁:カナダ PARA社製 水性ドライウォール塗料仕上げ
2009年01月09日
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カナダの国旗のデザインともなっている代表的な木、それがメープルです。日本では、メープル・シロップが有名ですが、これは主にSugar Mapleと呼ばれる種類の樹液なんですね。カナダのメープルは、高さが10メートルにも達しないものもありますが、36メートルを超えるような巨木も存在します。木肌はあくまで白く、木目も繊細で非常にやさしいのが特徴です。男性的なオークや米松(ダグラス・ファー)と比べて、女性的と言えるかも知れませんね。広葉樹ですから、オークのように固く、床材や家具、キッチンキャビネットのドア材など、消耗の激しいところでも使われます。塗料で着色することで、深みのあるエレガントな雰囲気も醸し出せますよ。
2007年07月08日
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この樹種は、アメリカ大陸の西北部に生育している。ウエスタンレッドシダーとイエローシダーが、その代表的な木ですが、学名や葉の形からすると、若干異なる種のような気がします。まずは、下記の葉がウエスタンレッドシダー。日本ではヒノキ科ネズコ属に属すると言われています。この木は、成長すると高さ60mにも達し、しばしば樹齢1000年を超えるものも存在します。芯材の赤みの割合が多く、辺材のシラタとのコントラストが大きいのも特徴です。また、防腐・防虫効果の高いフェノールを多く含んでいる為カナダでは家具の引き出しの材料やウッドデッキ材としても使われます。次に、イエローシダーですが、日本の檜と同じヒノキ科ヒノキ属に属します。高さは24m、幹の太さは直径90cmに達します。辺材はやはり少なめで、明るい黄白色。芯材は鮮やかな淡黄色です。芯材は、時が経つほどに濃く変化して、他の樹種とも色合いがなじんできます。こうした特性から、日本の最近の寺社建築にも採用されて日本の木としての地位も確立されつつあるようです。カナダは、本当に多様な樹種が豊富にありますね。
2007年05月26日
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日本では、一般的にベイマツと呼ばれるダグラス・ファー。心材(木の中心部)は黄なびた色だが、材木として使用する部分は赤みが強く、日本のアカマツに近い性質を持っている。あと、ベイマツの特徴としては、力強い木目が印象的ですね。ヤニが多く粘りがあって強度があることから、梁(ハリ)や桁といった部分に、日本の在来木造工法でも多く使われてきたようです。でも、ダグラスファーは、マツ科トガサワラ属の針葉樹に属しておりマツ属に属するアカマツとは、実際には異なります。アカマツと同じマツ属を北米で探すと、パインになってしまうんです。私たちは、この木を内装ドアや梁といった構造強度が必要な場合に構造材として使います。多少荒削りな感じがするのも、魅力でしょうか。ただ、繊維が堅く、ネイルガンで釘を打つと割れてしまう恐れがありますので、構造体の強度が下がらないような工夫も必要です。
2007年04月29日
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スプルースは、一般的に日本では「ベイトウヒ【米唐檜】」と呼ばれています。ベイトウヒは、マツ科トウヒ属の常緑針葉樹で北米大陸に生育。北はアラスカから南はカルフォニア北部に分布。北米では計画植林・計画伐採をしているので、環境にもやさしいのが特徴です。また、シベリア大陸の北洋エゾ松も同種で、スプルースと呼ばれています。日本で流通しているスプルースは、実は「SPF」と呼ばれるものなんです。「SPF」は、スプルース(Spruce)、パイン(Pine)、ファー(Fir)の頭文字をとった呼称で、それぞれトウヒ属、マツ属、モミ属の樹種を総称していて、ベイトウヒ一種類だけじゃないんですね。私たちは、SPFを2x4工法建物の構造材として使います。日本のヒノキのように、柔らかく柔軟性に富んでいます。まあ、総ヒノキ造りみたいなもんでしょうか(笑)最近、日本の在来工法の住宅メーカーでも、コストの問題などで木を合わせた集成材を多く使っているようですが、接着の耐久性などを考えると極力こういった無垢材を使って欲しいなと思います。(集成材は、合わせることによって木の目が交錯するので一般的に強度が増すと言われています。ですから、強度を補う部分では必要ですが、全てをそうしてしまうのはどうでしょうねぇ)あと、2x4の構造材として、Hem Fir(ベイツガ) や Douglas Fir(ベイマツ)が使われる場合もあります。「SPF」に比べて、多少固いのでネイル・ガンで釘を打つ場合は、割れに気をつける必要があります。あと、大手メーカーは「SPF」が低コストな上に、白くて木目が優しいという理由から和室の造作材に使います。でも、この「SPF」は、数年で茶色に変色してくる性質があるので、和室にはやはりヒノキを使いたいですね。輸入住宅を建築する私たちですが、和室は日本の木にこだわります。SPFを詳しく知りたい。そんな方の為のカナダ林産業審議会(COFI)のサイトは、こちら
2007年04月07日
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この木は、カナダ西海岸ブリティッシュ・コロンビア州という地域に生育している針葉樹。私たちは、一般に「Hem Fir(ヘムファー)」とか「Hemlock(ヘムロック)」という呼び名を使います。アメリカ大陸のツガということで、日本ではベイツガと呼ばれますが実は、ツガとモミの両方の種類があるのです。生育地域が似ていることや樹種の性質に殆ど見分けが付かないということで、全てを含む形で「ベイツガ」と表現されているようです。見た目は、少し赤みを帯びた色をしています。また、マツほど男性的な木目でなく、少し大人しい感じがしますね。パイン材のような節も少なく、クリアな地肌がこの木の特徴です。また、針葉樹ですから、パイン材やヒノキのように柔らかいんですよ。私たちは、主に幅木や廻り子、ドアやその枠材として利用します。大人しい感じが、何にでも合わせられるという理由からそういうものに使うのでしょうね。日本でも昔は、ツガを縁側の床材(縁子板)として使っていたのですが最近は無垢の木は使っていないメーカーが殆どですので、こんな木は使われませんね。ベイツガについてもっと知りたいなら、 こちら
2007年04月02日
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このウォルナットは、家具などによく使われる樹種ですね。クルミ科の広葉樹で、非常に堅くてくるいも少ない木です。塗装の載りもよく、木目が美しいですね。アメリカの東側が産地で、色が濃いことからブラック・ウォルナットと呼ばれています。高級な木ですから、テーブルや食器棚になることはあってもあまり床材等の内装材として用いられることはないですね。高級感のあるダークな印象ですので、重厚感のあるキッチン・洗面キャビネットのドアに使うことはありますね。但し、お値段は少し高めです。
2007年04月01日
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一般的に、パイン材と呼ばれる人気のある木ですね。勿論、節のない「クリア パイン」と呼ばれる部分もありますが日本では、この赤みを帯びた節が好まれていると思います。この木は、カントリーを意識したデザインの家には欠かせないと言っても過言ではありません。木の質を見る際には、節のまわりが黒ずんでいないことが重要になります。まわりが黒いものは、「死節(しにぶし)」と言って時間が経つと節の部分が抜けてきてしまいます。そう、そこだけポッカリ穴が開くんです。それは、枝を払って時間が経たないうちに切り倒してしまうと起こるんです。要は、かさぶたのまわりに皮膚ができてないで切られてしまったという表現だと分かりやすいでしょうか。そうなっては、内装材としては適しませんね。私たちは、この木をフローリングやキッチン・キャビネットのドア、内装ドア、腰板(腰くらいの高さまで貼った板壁)、階段材などに使います。時間が経つと、いいあめ色に変色してくるのも楽しみです。柔らかくて傷付きやすいのが欠点と言われますが、私たちはその柔らかさ故に、足が疲れにくいとか、傷も時間が経って味になるとかと思っています。そういうことを理解できる人にはお勧めですね。同じ針葉樹のヒノキのような強い香りではないですが、パイン材独特のよい香りがするのも特徴です。近年は、その香りが頭を活性化させるという報告もあるようです。北欧のレッドパインや北米東海岸のイエローパインが有名ですが日本では「松」で総称しているところも多いですね。仕上げは、ナチュラル・クリアが多いですが、少し茶色のオイルを塗るとアンティークな感じも出せますよ。
2007年03月27日
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