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「どうぞお読みください、損はさせませんよ。」 と案内してしかるべき作品なのですが、中でも 「吉里吉里人」 こそが、彼の最高傑作だと、ぼくは思います。小説好きの友人が
「 吉里吉里人 は、途中で挫折した。」 というのを聞いて、少し不思議な気がしたものです。
「五十年前に国家と国家の都合でシベリアで、いや、戦争で死んでいった人たちがいて、彼らは、あれから一度も笑ったことがない。それを過去のことにしていいのでしょうか。」 とでも言っているように、ぼくは感じました。
「あんな、あそこで死んだ人たちの無念をなんとかしたい。これをし残して死ぬんは、死んでも死に切れんちゅうこっちゃな。」 「なぜ今になって?」 と理由を訊いたぼくに、叔父が言った言葉です。
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