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「 大江 と ムツゴロウ となんのつながりがあるの?」 といぶかしむ方もおありかもしれませんが、実は、このお二人は、まあ、 大江健三郎 が1月生まれ、 畑正憲 が4月生まれなので学年は違うのですが、 1935年生まれ の同い年なのですね。
「ああ、この人も、いやなオヤジで鬱屈してたんだ。」 という共感の理由にこそなれ、 斎藤茂吉 の 偉さ なんて歯牙にもかけない読み方で、 マンボウさん の 旧制松本高校 での、オモシロカナシイ、チョーおバカな生活に、ただ、ただ、あこがれる青春読書だったわけですが、当然のことながら 「青春記」 という題名に惹かれていたおバカ高校生が、いわば、必然的に(笑い)出会ったのが ムツゴロウさん のこの本だったわけです。
初めてのラブレター マンボウさん の 青春記 にはないのが 恋話 ですが、 ムツゴロウさん は、中学生だったころに経験なさっていたようで、のちに配偶者となる 純子夫人 との初恋話から 青春記 は始まっていて、この本を手に取った当時の シマクマ君 は高校2年生だったわけですが、読んだ本のことをいちいち手紙にしたためて送り付けないではいられない憧れの対象がいたわけで、まあ、どんぴしゃりだったんでしょうね。
季節は覚えていない。だが、赤いセーターが目に焼き付いているので、たぶん四月の終わりか五月の初めのことだったろう。
私は内ポケットに一通の手紙を忍ばせていた。むろん、忍ばせてという位だから、尋常な手紙ではない。初めて書いた恋文、つまり 現在の妻、純子 にあてたラブレターだった。
中学の二年生 になったばかりとはいえ、女性に恋心を伝えるにはどうしなければならぬかは本能的に察知していた。私は角の文房具屋で上質の便箋と封筒を購い、右下がりの下手な文字であったが、一語一語丹念に書いた。
うーん、・・・・。 それにしても、その後も ムツゴロウさん 、 マンボウさん にはお世話になりました。今回、この本をパラパラと読み返したのですが、今でも悪くないと思いました。お若い方たちには、もう古いのでしょうかね。まあ、読むべき本を探して目の前の本を読むなんていう読み方自体がもう古いのかもしれませんね。