『未熟なボクら ―もう一つのNARUTO-ナルト物語― 』
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第3話「ただ独り残された子供」
「なっ……!!」
ナルトを始め、皆がざわめく。
「それってどんな爆発なのよ!!」
「それが分からねーから謎だって言ってんだ」
テンテンに返し、シカマルは続ける。
「国の人たちは、ほぼ全て即死だ。うちの暗部が駆けつけたときにゃあ、生き残りはたった二人。一人は瀕死で、一度の爆発だったという情報を残し死んだ。もう一人は……ホラ、出てきな」
シカマルが手招きをすると、木の陰から出てきたのは小さな少年だった。木の葉丸と同じ位の年だろうか。
「この子供がもう一人の生き残りなのか」
「ああ」
ネジの質問に答えたシカマルは、子供の肩を押してみんなの前に立たせる。皆は子供を見つめたが、ひときわサクラは強く見つめる。そしてサスケも。子供はサスケの視線に気付いたのだろうか。ちらりとサスケを見る。
子供の目はうつろで、冷めている。髪と目は少し茶色がかった黒だ。髪はさらさらで、はっきり言って美形である。服は、芽の国の衣装なのだろうか……青い二本の紐は胸の中央で交差されており、交わるところにバッテンの印がある。それだけが特徴の、後は普通の子供服だ。シャツにズボン。忍の国でないのだから、戦闘衣装でなくても当然なのだが。ただ一つ、額に包帯を巻いているところだけは、忍の装いに近い。もっともそれは、爆発事故による怪我のためなのだろう。子供の体のいたるところに、やけどの跡がある。
「こいつは事件当時に気ぃ失っちまったらしい。そんで、ショックからか、事件のことはなにも思い出せないでいる……」
「どうやら、その子供からどうにか情報を聞き出すのはオレたちの仕事のようだな」
確信するネジに、シカマルはうなずいた。
「だが暗部が現場を調べれば、それがどういったものかくらい分かるだろう」
サスケは鋭く指摘する。
「オレもそう思ったんだがよ。実は痕跡が何一つ残されていなかったらしいんだ。普通爆発したら、地面がえぐり取られたり爆発物の残骸が残ったりするだろ? だが、そーいったもんはなにもなく……瀕死だったおっさんによると、始めに光が国全体に広がり、爆音がしただけで爆風もなく、けど人々は爆弾落とされたようになって死んでいったと……。だから謎の爆発なんだ……」
全員が、息を呑む。話すシカマルの額からも、また汗が流れる。
「じ……じゃあさ、じゃあさ、そんな爆弾がこの里に仕掛けられたら……どうなっちまうんだってばよ!」
「……つーか、もう仕掛けられてんだよナルト。言ったろ? 霞の国が木ノ葉に宣戦布告をしてきたって。それはつまり、木ノ葉に爆弾を仕掛けられ、脅しをかけられてるってことだ。気付いてねーのお前だけだぜ?」
「ええーっ!?」
ナルトは頭を抱えて叫んだ。
ナルト『なんかサスケとサクラちゃんが夢之助ってヤツをじっと見てた気がしたけど……気のせいかなぁ……』
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ハロウィンイラスト るろうに剣心 October 29, 2012
700000HIT御礼 ナルト絵 July 3, 2010
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